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AIデバイスオンライン〜俺は人型デバイスと恋をする〜  作者: TAKAーnome


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3 現実世界


デバイス ワールド オンライン(通称DWO)での時間経過は現実世界の2倍早く進む。DWOでの1時間は現実世界の30分。つまりDWOで2日過ごすと現実世界では1日経っている事になる。この時間経過のロジックについてはプレイヤーはゲーム内でも記憶に残っている。しかし現実世界の記憶のほとんどがログインすると消えてしまう。そのためゲームログイン直前にログアウト目安時間を設定し、ログアウトを促すメッセージが届くようになつている。イベント開始前やボス戦前などにも同様に設定時間の〇〇分前ですとメッセージが出てくる仕様になっている。


ーーーーーーーーーー



ログアウト設定時間になりました。

ログアウトを推奨します。



ーーーーーーーーーー


1時間ほど森を歩いき、今いる河辺の比較的平らな地形で休憩しているとそんなメッセージが届いた。

森を歩いている最中、魔物らしき生物には遭遇していない。時折、鳥の声や茂みからのカサカサとした音はどこからか聴こえている。

ゲーム前に最初の触りだけやろうと30分に設定したっけ‥。やっぱりこの世界の1時間は現実世界だと30分ほどなんだとメッセージを開きながら思う。一旦ログアウトしよう。


「カレン、一度現実世界に戻ろうと思うんだけどいいかな。」


“分かりました。蓮さま。”


端的にエコーは答える。

森を1時間歩いている間に俺の専用デバイス《エコー》に名前を付けた。歩いた時間のほとんど名前を考えることに費やした。エコーは将来的に使用者が費やした時間や扱い、接し方など様々なことを感じ・学び、進化する際の糧とする。今は性別不明だが個人的には女型デバイスに進化して欲しいと思っている。名前も自分の『蓮』という感じと女性らしい可憐な姿になって欲しいという思いを込めて『カレン』という名前にした。ちなみにエコーは最初”ご主人様“と呼んできたため“蓮“と呼ぶようにお願いした。





===========



ログアウトしますか。

はい    いいえ



===========



“はい”






日焼けマシーンのような箱。そうVRゲームカプセルだ。体を起こすため目の前の扉を開ける。頭に付けたセンサーおよび四肢に付けたセンサーを外す。最後に排泄処理パーツを下半身から外し、下着を履いてから立ち上がる。

20時33分。カチカチカチ‥。

ゲームカプセルに外部接続端末で接続されてた駆動型デバイス《エコー》の接続も切る。


「蓮さまお水などをお持ちしますか。」


「ありがと。もらうよ。」


エコーは150万円ほどのAIデバイス。単純な日常生活のサポートもしてくれる。正直ゲームと一体型になっていなくても買うレベルで有能である。14年弱前に販売を開始したが、特許を申請し、アップデートを重ねながら2076年現在でも世界でダントツのAI技術が詰め込まれている。先進技術モッモリの代物。

暗い部屋に目を慣らす。見慣れない1LDK。2日前に引越してきた一人暮らしするための部屋。学生専用のマンションのため家賃も部屋の広さの割にとても安い。風呂とトイレも別だし、6畳の部屋が二つもある。まぁ子どもが貴重な今じゃ珍しくもない…


「蓮さま。お持ちしました。」


「ありがとう。助かるよ。これから走ってくるからカレンは休んでてね。」


いってきます。といい走るに出かけた。

1時間ほど走ったあとは、お風呂に入り明日の準備を済ませる。

ベッドに行くとベッドのすぐ横にエコーがいる。


「おやすみ。」


まだ買って数日だが少し愛着が湧いてきた。ゲーム内でもゲームの話題や疑問を答えてくれるし、一人暮らしの部屋でも気を利かせてくれる。


「おやすみなさい。蓮さま。」


機械チックな声だがもう慣れた。

近くにいても心地よい距離感。早く育ててあげたい。そんな気持ちが心に灯り、ゆっくりと瞼が落ちる。





ご一読ありがとうございます。

ぜひ感想やコメント、アドバイスいただければ幸いです。

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