4-7.思惑、そして雷神
「ん…この毛が逆立つような鋭い雷。刃物だろうが体で受け止める戦い方…
まさか、あんたは雷神か?」
「ほぅ…未だ私のことをその名で呼ぶ者が居るとは思わなかったぞ」
アインは刀を、クロードは自身の左腕を使って鍔迫り合いをしている中、目の前に現れた人物のことを思い出すように口を開く。
雷神。
聞き覚えの無い言葉だ。
クロードが自身を『そう呼ぶ者が居るとは思わなかった』と口にする辺り、彼自身も心当たりがあるのだろう。
「Dark、さっさと目の前の魔弾を弾いてForce3を戦線離脱させろ。私は2人の相手に集中したいのでな」
「りょ、了解しまし…た!」
礼二は目の前にある魔弾を力強く弾き、近くに倒れているアイラを両腕に抱えて戦線から離れようとした。
「させないわ」
銀の音色を聞いているような凛とした声の呟き。
ふと後ろを振り向くと、体を正面から見て7時の方向で狙撃手が狙撃銃を構えていた。
彼女の被っているフードが風によってふわりと浮き、ついには顔が露わになっていく。
銀色の髪。顔のパーツは一つ一つ整っていて、レイチェルと引けを取らない程の美人だった。
スコープ越しに映る彼女の目はとても冷たく、今にでも逃げ出そうとする礼二の体を高密度の魔弾で射貫こうとしている。
ちっ…この状態じゃ、満足に魔防壁の展開ができない…
少し足を止めて魔防壁を展開するのもアリだが、手が塞がっている状態で満足に展開することは難しい。むしろ防ぎきれない恐れだってある。満足な状態で魔防壁で防いだ時だって、魔弾のあまりのしつこさに防ぎきるのに時間が掛かったくらいだ。
これはどうしよっかなー…
相手は出来上がった魔弾を手前に留め、さらに魔力を固めて固めて収束させている。先程よりもでかい一撃を放ちにいくのかもしれない。
そのつもりであれば、防ぎきれずに魔弾一撃で体を貫かれてしまう。
クロードはまとめて相手をすると言っていたが、これはあくまで彼一人にターゲットが行っていた場合だ。しかし、彼にターゲットが行っていない場合は、こちらまで来て防御に回るなんて芸当は難しいだろう。
どう防ごうか、と考えていた刹那――
礼二の前に現れる一つの影があった。
「私が殿をするわ。Darkはさっさと後ろに行ってちょうだい」
「ありがとうLilith。後ろは任せた」
レイチェルは礼二の自身の後ろに位置させるように立ち、礼二とアイラに近づく魔弾の着弾を魔防壁で防いだ。
「ちょ、ちょっと…なんなのこの魔弾!?」
彼女自身、ただの魔弾と思っていたのだろう。
予想以上に魔弾にツイストが掛かっていて、レイチェルは思うように弾き返せないように見えた。
「Lilith、槍に魔力を込めて魔弾を弾き返してしまえ。それならまだ弾き返せる」
「え、えぇ? もう…やってみる…わ!」
レイチェルは槍に青白い魔力を纏わらせ、防壁に着弾し続ける魔弾を弾こうと横に振るった。すると、魔弾はあっさり防壁から外れたところへと直進していき、近くの地面に着弾した。
「割とあっさり弾けるものね」
「あっさりでは無いだろ」
2人が安堵したのも束の間、狙撃手は再び高密度の魔弾を発射しようと狙撃銃を構えていた。
「2射目、来るわ」
またあの高密度の魔弾が飛んでくる。
気が付いたら目の前にあったレベルでの弾速かつ弾き返しづらくするように魔弾が回転しながら放たれている。
あんなのはまた撃たれたくはない。
礼二とレイチェルは、また狙撃をされるものかと思っていたが、そうはならなかった。
刹那、狙撃手の頭上から雷が落ちてきたのだ。
雷は狙撃手の脳天から体を焼き、彼女の体は一瞬だけピンと背筋を伸ばした後、その場で倒れた。
今のは一体…
礼二とレイチェルが困惑していると――
「お前、今何をやった?」
「ん? 私を無視する狙撃手に天罰を与えてやっただけだが?」
アインとクロードが戦っている方向から声が聞こえてきた。
2人の話している内容から察するに、クロードが何かを行ったのだろう。
「クローディアの位置をあまり見ていないのに、あんな精密に雷を落とすなんて芸当が出来るとは思わなかったよ」
「ほぅ、あの狙撃手は『クローディア』と言うのか。良い名前だ。敵でなければ口説きに掛かっているかもしれん」
「そんなふざけた口を利きやがって。俺の仲間を…!」
クロードが来る前に戦っていた時とは態度が断然違う。
いや、クロードが来る前というよりは仲間が倒れてからと言った方が正しいのかもしれない。
同じ志を持つ者同士、かけがえのない仲間であることには変わりはないのだろう。
「そうは言うが、君だって私の部下――仲間を傷つけている。お互いにやっていることは大して変わらないはずだ。ここまで感情を露わにするとは思わなかったよ」
「仲間を傷つけられて感情を隠していられるか。あんたは何も感じないようだな」
アインはクロードの首元目掛けて長刀を横に振り回す。
彼の鋭く素早いスイングは礼二の目ではあまり追えない程早く、一目離した瞬間にはクロードの首と胴体は離れてしまうように思えた。
「何を言っている。
私は最初に言ったはずだ。『君らは予想以上に強い。私自ら出てきた』と。
今は君の想像よりもかなり怒っていると自負しているが」
クロードはアインに答えながら、首に迫りかけた刃の進行を左手の手甲で受け止めた。
刹那、2人を中心に強い衝撃が走る。
アインの力強いスイングと魔力、クロードの防御力と魔力。
2つが重なり合って辺り一帯に衝撃が走り、体が吹き飛ばされそうな程の風圧が発生した。
ま、待て…なんて圧力の強さだよ…
大佐はあの一撃を片手で受けても吹き飛ばされないし、まだ涼しい顔をしてやがる。
あんな細身の長身の男に、あの重い一閃を防ぎきるくらいの安定感があるのか…
クロードは涼しい顔でアインの攻撃を防ぎ、残った右手で彼の脇腹辺りに拳を叩き込もうと動いた。
だが、アインは彼の拳から離れるように距離を取り、警戒するように彼を睨んだ。
「おや? 君の得意な接近戦で退くとは、どんな風の吹き回しかな?」
「うるせぇ。どう戦うのは俺の自由だ!」
礼二が戦っていた時は、アインに『退く』という選択肢は全く見えなかった。
しかし、クロードを相手にした時に使用している点から察するに、彼から見ても『クロード・アズベイル』という魔術師は接近戦に強いということに気が付いているのだろう。
自分の得意な距離から離れる。
それはつまり、自分よりも接近戦に強い相手と対峙していることを意味する。
「これが雷神か。あんたの話は聞いたことあるが、想像以上じゃないか」
「私は変に有名になっているのだな…なんのために…」
「とぼけなくても、あんたが過去にやってきたことは知っている。俺らの世界じゃ、要注意人物の一人だからな」
え…大佐が要注意人物扱いとは、どういうことだ。
今アインと対峙している時は結構強いように見えるけど、世界の中でも噂をされる程とか、どんだけ強いんだよ。
「傭兵の言っていることは本当だよ」
ふと、礼二の手元から囁き声が聞こえてきた。
声の聞こえた方向から察しても、声の主は一人しかいない。アイラだ。
「ちょっと、もう大丈夫なんですか?」
「あぁ…こうして話せる分には回復した。さすがに戦えはしないけど」
アイラは痛みに耐えるような声で礼二に話しかけた。
その声は普段と違って弱々しく、もう戦えないだろうと感じさせる程だった。
「話を戻すけど、ウチの大佐は昔あった魔術師相手の殲滅戦で、体一つで一番功績を上げた軍人だ。高速で動き回り、同じくらいの攻撃速度、何十枚も重ねた鉄板を拳一つでぶち破る程の力の持ち主でもあるんだ」
え、何それ? チート?
光速レベルの移動・攻撃速度。何十枚も重ねた鉄板を拳一つでぶち破る程の力って、どんだけ体を鍛えたらこうなるのだろう。
礼二は、自分の上司がとんでもない人物であることに気が付いて恐れを抱いた。
「そうなんですか…じゃあ、傭兵達は――」
「あぁ、恐らく大佐一人で全員を相手に出来るかもしれない」
一人ひとりの戦闘力が高いこの猟団相手に一人で対峙するなんてできるとは思えない。
できないだろう、そう思っていたからこそより驚いた。
えっ、何が起きた?
クロードが体を前に傾けた刹那、彼は一瞬にしてアインの眼前に姿を現した。
先程居た位置から移動した位置、移動した区間にはパチパチと電撃の残り香が残っており、足に電撃を発しながら移動していたのではないかと察することができた。
唐突な敵の移動速度にアインは戸惑いの色を見せる。
2人との距離は、お互いに頭突きを行えるような位置にある。
刀を持つアインにとって、この距離はあまり良い距離とは言えず、逆に自身の拳を武器として戦うクロードにとっては最良の距離関係だ。
一瞬にして自身の有効攻撃範囲よりも近くに接近されて、焦っているように見えた。
アインは後退しながら刀を横に振るう。
クロードとの距離を取りながら牽制の一閃を振るうのが意図だろう。
しかし、クロードから見れば、そんな行動は大して意味が無かった。
「そんな逃げ腰では追いかけがいがあるなぁ」
彼は横に振るわれた刀をしゃがんで避け、さらに接近を試みる。
逃げに考えた一手が簡単に打破されたアインは、苦虫を噛んだような顔をした。
「貰っていくぞ」
クロードは余裕そうな表情でアインの脇腹辺りに右の拳をめり込ませようと動いた。
刀を横に振るいながら後退しようとしているアインは、何の抵抗を行うことができずクロードから放たれる強烈な一撃をまともに受ける。
「ぐっ…!」
礼二とレイチェルが戦っていて、全く見せなかった痛みに耐えるような顔。これまでの戦闘を通して、初めて彼に有効打を与えた瞬間だった。
「おや、これぐらいでへばったとは言わせないぞ? まだまだ行くぞ」
アインから見て左脇腹に強烈な一撃を与え、さらに追撃する形で彼の胸辺りに左の拳を叩き込もうとした。
「まだ…終わってたまるか!」
彼は左手を胸の前に構え、クロードの左拳を受け止めた。
ちゃんと防御したように思えたこの行動はアインの体に直接響き渡り、最終的には彼にとって新たに打たれた痛手となっているように見えた。
完全に大佐が圧倒している。残りはもう大佐に任せてしまっても良いかもしれない。
礼二は自分から見て強かった存在に当たるアインをクロードが圧倒している様を見て、ホッとしたように安堵した。
大佐なら大丈夫。あそこまで圧倒しているなら負ける要因があまり見つからない。
これで紅蓮の猟団の面々を捕まえることができる。
この仕事さえ追われば、事態は一段落付いたことになる。
良かった。もう少しで仕事が終わる。
後は大佐に任せて、周りを警戒しつつアイラさんを守ろう。
そう考えた時、一つ疑問点が頭の中を過ぎった。
そういえば、傭兵達は何のためにこんな騒ぎを起こしているんだろう。
まず相手はどういう目的でこんな騒ぎを起こしているのか。人間相手に復讐を果たすため?
襲撃した場所と言えば――
帝都西部のオフィス街、帝都南区の遊園地、西部中央のカルティナビル、帝都北部の商店街、そして帝都東区・高層ビルの屋上が該当する。
影響力が無いとは言えないが、人間たちに復讐を果たすのであれば人的被害が大きくなりそうな場所を選ぶはずだ。
各地ショッピングセンター、学校、病院等。
何故そこを狙おうとはしていないのだろう。
ただ単に気が付いていないだけなのか?
いや、相手は傭兵だ。
無駄なく効率よく目的を達成させようと働くはずだ。
また、これまで起きてきた事故現場などを顧みると、現場が散らばっている感じがする。
いろんな人たちを巻き込みたいという意思があるのかもしれないが、これまでの事故もろともの被害状況を見ても人的被害は大してないらしい。
人に被害を与えるなら、もっと別の場所を狙うはず。
ならどうして…?
アインとクロードの戦いを呆然と眺めながら考える。
まさか…陽動…?
断定はできないが思いつく一つの可能性。
相手の行動意図と実際に行っている行動の結果の違いから、そう考えるしかほかない。
ならば本当の目的は何なんだ…?
今の紅蓮の猟団との戦いが陽動とするなら、別の目的を持った者がどこかで動き始めているはずだ。
イメージしろ。相手の本当の目的を。
「何の能力も持たない人間たちに良い思い抱いていない」と豪語した奴らの立ち位置に立って考えろ。
奴らが重点しているのは魔力を持たない人間への復讐。
人間への復讐を目的としている者は確か、他にも居たような気がする。
今は会心したリディ・マッケンジー。
そして未だ居る可能性のある軍内部に潜む裏切り者。
猟団の面々と同じ目的をしているのであれば、誰かしら内通者も存在するのかもしれない。
そして、元裏切り者だったリディの存在を恨む者が現れるかもしれない。
そこから導き出される答えは――
「リディさんが危ない」
「えっ?」
彼の目の前を立っていたレイチェルが、礼二の呟きを聞いて振り返る。
彼女はきょとんとした目で礼二を見つめる。
「なんで彼の名前が出てくるの?」
「いや…確定では無いけど、なんとなく危ない気がする…」
「言っている意味が分からないわよ」
レイチェルは、唐突に独り言をし始める礼二に疑問を抱く。
なんでこんな非常事態に。自分たちの戦闘はクロードに任せている状態なんだぞ、と言わんばかりの目配せをしていた。
礼二は無言で彼女を見ながら辺り一帯に目を向ける。
どうする。ここから離れてもいいのか?
独断専行――そう言われてしまうが、一つの可能性に気付いてしまったとなれば目を瞑ったままでいるわけにはいかない。
「大佐、危ない!」
ふと、遠藤の叫び声が聞こえた。
声の聞こえた方向に目線を向けると、遠藤の居た位置から先程まで彼と戦っていたアンリがクロードに向かって飛び出している姿が見えた。
あの子、大佐に不意打ちを仕掛けようとしてる…!
礼二も遠藤と同じように声を上げようとするが、彼女も圧倒的な速度で接近しているため間に合わない。
アンリとクロードとの距離は残り10メートル。
クロードはアインとの距離を離し、新たに攻めようと動き出そうとした瞬間、アンリは横から彼にナイフを振るおうとした。
しかし、クロードはアンリが接近する方向に目線を運ばせ、口元が少し緩んだ。
「私に不意打ちが通用すると思ったか?」
不敵な笑みと襲撃者に対して放つ言葉。
今のアンリの心象は、自身の襲撃を喜んでいる相手の存在に恐れを抱いていることだろう。
刹那、クロードに接近していたアンリが彼から距離を離すように吹き飛ばされた。
何が起きたんだ…
「大佐、すんごい速さでパンチを叩き込んだな。しかもあんな強い威力とか…」
一瞬の出来事に混乱した礼二に真相を明かすように、倒れていたアイラは出来事の解説をする。
え、今パンチしたの? 全然見えなかった。
光速とも呼べる速さのパンチを受けて吹き飛ばされたアンリの体は、ピクりとも動かなくなった。
生きているかの判断はできないが、あの威力をまともに受けて起きられるとは思えない。
クロードは最初だけ彼女の立ち上がりを確認するために目線を向けていたが、戦闘不能になったと察してアインに戻した。
あんな素早い傭兵の女の子を、蚊を潰すような扱いで仕留めるとは…
彼から見れば、まだ底辺のような扱いだったのかもしれない。というよりはクロードが強すぎる。
猟団メンバーの残りは、アインとクリス、マントを被ったままの魔弾使いの3人のみとなった。
アインはクロード、クリスはチェインが相手しており、マント被りの魔弾使いは苦戦を強いられながらもミハエルが相手をしている。
「マズいな…」
アンリの相手をしていた遠藤が、礼二とレイチェル、アイラの元へとやってきた。
彼は辺りを見渡しつつ、次はどこにあたった方が良いのかを考えているようだ。
「何がマズいんですか?」
「見て分からんのか。Force2が相手に苦戦を強いられている。私は手助けに行ってくる」
遠藤はミハエルとマント被りの魔弾使いに目線を向けながら礼二に言った。
どうする…伝えるべきか。
相手のやっていることは陽動の可能性がある。
納得してもらえるような根拠を説明することはできないけど、直感が言っている。
元裏切り者のリディが危ない。同じ志を持つ者に殺されてしまうかもしれない。
様々な物語上、組織内の裏切り者同志というのは、一人でもバレてしまえば芋づるのように他の構成員もバレてしまう可能性がある。
この可能性を失くすために、何らかのヘマをすれば組織の人間から消されてしまう。
今の状況も同じような流れであれば、裏切りへの罪悪感から改心したリディが殺されてしまうかもしれない。
「あの、Force1。一つ我儘をよろしいでしょうか?」
「我儘? 何をしたいと言うのだ」
遠藤は「こんな時に何を言い出そうとしているのだ?」と言わんばかりの顔で礼二を見つめる。
それは仕方ない。
これまで事件を起こしてきた相手を目の前にして、勝手な行動を起こしたいと言われているのだ。
そんな顔をされても文句は言えない。
「この戦いは陽動の可能性があります。
五条病院に行かせてください。最終的には参考人が亡き者にされてしまいます」
礼二の予想外な発言に、遠藤は驚いたような目で彼を見続けた。
陽動。
紅蓮の猟団のような能力の高い傭兵達を扱うだろうか。
遠藤は、ふと疑問に感じていた。
これは陽動に使う程の戦力だろうか。例えそうであったとしても能力の高い兵士たちを使っている。
彼は腕を組みながら考える。
5秒後、遠藤は礼二を見ながら――
「駄目だ。
君一人で行かせる訳にはいかないし、ここには負傷しているForce3もいる。
ここからは離れないで――」
「いや、私は大丈夫だ。
それよりも彼に様子を見に行かせて欲しい」
礼二の意見を反対しようとした遠藤の言葉を遮るように、アイラが言葉を重ねた。
彼女はムクリと怠そうに、フラフラと体を起こした。
そして一息つけると、両手の剣を持ち直して礼二とレイチェルの前に立った。
「フォース1|《Force1》、私なら自衛できるぐらいには持ち直した。
残りの敵戦力を見ても、一人ひとり張り付くような形で動いていけば、私のところにはあまり来ないだろう。2人を病院に行かせてやってくれ」
遠藤はアイラの体を舐めまわすように見つめる。
その時の目は険しく、一か所の傷でもあれば無理矢理寝かせようという気概が感じられた。
「Force3の体は確かに大丈夫そうだ。DarkとLilithは病院に行ってみてくれ。何かあれば、待機しているForce3に連絡すること」
「了解しました。それでは行ってきます」
アイラの体が大丈夫そうなことを確認した遠藤の言葉に反応するように、礼二は笑顔で答える。
彼は魔力を足に溜めて飛び立ち、レイチェルも付いて行く形で飛んで行った。
何も無ければ良いんだけど…
紅蓮の猟団と戦って20~30分が経過している。
その間に相手の目的が達成されていなければ良いが…
礼二はそう思いながら五條病院に向かって行った。




