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【完結】もしものチャーリー 〜最強捜査官の隣で、今日も俺だけ人類側です〜  作者: 久茉莉himari


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21/33

【21】獲物を見つけた猛禽類と、審判になりたかった人類の男。〜誰も味方がいないビーチバレー〜

そして、ビーチバレーへ――


まず、イーサンが口を開く。


「では、カリスタ。審判を頼む」


カリスタはにっこり微笑み、「任せて!」と応える。


チャールズは心の中で呟く。


(いいなあ……俺も審判になりたい……!! 心底なりたい!!)


すると、ヴィヴィアンがチャールズに向かって言った。


「じゃあ今年はチャーリーがいるし……ねえ、チャーリー! 私と組まない!? チーフとベックを倒すの!!」


チャールズの心が、即座に悲鳴を上げる。


(止めて止めて止めて!! 元FBIって、どうしてチャレンジしたがるの!? ヴィヴィアンと俺で、ベックとチーフに勝てるわけないじゃん!!)


ベックはニッコニコで言う。


「そりゃあ良い! 楽しそうだな! どうだ、イーサン?」


イーサンは口元に小さな笑みを浮かべて答える。


「良いだろう」


その瞬間、チャールズの背筋に悪寒が走る。


(……チーフが笑ってる……!! 獲物を見つけた猛禽類の余裕だよ……!!


……まあ、でも、サクッと負けて、お昼ごはんだ♪)


心を必死に保つチャールズ。


そして、ビーチバレー開始。


始まりは、「ほらよ!」と普通にふんわり投げてくれる、やさしい巨人ベックから。


すると、ヴィヴィアンが前を見たまま、厳しい声で言った。


「チャーリー! トスして! 私がサーブ打つから!!」


「わ、分かった……! ほらっ!!」


チャールズは怯えながら返事をして、命令通りトスをする。


(怖いよ! ヴィヴィアン!! ベックを見習って!!)


しかし、返って来たのは、本気丸出しのヴィヴィアンの「低い!」という捨て台詞。


そして、舌打ちしながらサーブを打つヴィヴィアン。


すると、そのボールを受けたイーサンが、その場でスッと飛び上がった。


そして、ビーチバレーの柔らかいボールなのに、なぜか高速サーブがチャーリーの顔面に命中した。


イーサンの思考は――


ハーパーとビーチバレーをするのは初めて。


運動反応を見る必要がある。


まずはハーパー側へ返す。


対応を見る。


以上。


しかし、イーサン本人の基礎能力が高すぎて、「軽く返した」つもりが、チャーリーには高速サーブ顔面直撃事件になってしまった。


「……痛い……痛いよ〜!」


そう言って泣きそうになっているチャールズに、ヴィヴィアンからの厳しい指導が入る。


「チャーリー! 顔で止めるのはサッカー! これはビーチバレー! 分かってる!? 真面目にやって!!」


勝敗が掛かると燃え上がる、元FBI魂。


チャールズは言いたかった。


(……もう、もう、やめようよ……ヴィヴィアン!! 君、本気でチーフのあの高速サービスエースに勝てると思ってる!?)


しかし、チームメイトの筈のヴィヴィアンが厳し過ぎた。


ヴィヴィアンが手をパンパン叩きながら、チャールズに向かって来る。


「ほら! チャーリー、立って! 試合続行よ!!」


その刹那――


イーサンが無言でスポーツサングラスを掛けた。


チャールズは絶望する。


(……チーフが本気になった……!! 終わった……!! 終わったよ……!!)


しかし、ベックはワハハと笑っている。


「チャーリー! いい音したなー!」


どの立ち位置でも楽しめる男は強い。


カリスタからは、要らない褒め。


「チャーリー、今のは勇敢だったわ!」


(……誰も味方がいない……!)


チャールズは、更なる絶望へ……。


〜fin〜

こまでお読み下さり、ありがとうございます(^^)

次回も読んで下さると嬉しいです!


毎日17時更新☆


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