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【完結】もしものチャーリー 〜最強捜査官の隣で、今日も俺だけ人類側です〜  作者: 久茉莉himari


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13/33

【13】動物の赤ちゃん動画を一分観たらやってくる悪夢。〜カルガモチャーリーと、お巡りさんのイーサン〜

激務に疲れたチャールズが、カルガモの親子が道路を渡る動画と、やさしいお巡りさんの動画で心を癒した後に訪れる悪夢――


突然、イーサンの厳しい声が鳴り響く。


「俺が弾よけになろう! 君は真っ直ぐに、最短距離で渡れ! 後ろの子供達にも目を配れ! 最後尾は特に! 列を乱すな!」


(チーフ!? なぜ、制服警官になってるんですか!?


って……!! あれ!? 俺、カルガモの親になってる!!)


「ぐずぐずするな! 君は真っ直ぐに歩け! 後ろの子供達に悪影響が出る! 隊列を維持しろ!」


カルガモチャーリーのこめかみに、怒りの青筋が立つ。


(チーフ!! まず、カルガモを知ってます!? 俺たち、よちよち歩くんです!! 最短距離とか隊列維持とか無理!! しかも、後ろの子たち、生まれたて!!


弾よけじゃなくて、交通整理が欲しいんです!! 「カルガモ通ってま〜す」って言ってくれる、鋭いやさしさじゃなくて、丸いやさしいお巡りさんを呼んで下さい!!)


そして、カルガモチャーリーが子供達と通りを渡り切ると……


イーサンは小さく頷き、一言言った。


「よし。良い渡河(とか)だった」


カルガモチャーリーは再び、心の中で怒りの叫びを上げる。


(渡河!? 道路横断です!! 戦場じゃないです!!)


そうして目覚めたチャーリー……。


(あー……怖かった……!! 夢にまで出てこないで下さいよ! チーフ!)


そう思いつつ、プンプンしながらコーヒーを淹れていると――


ドーナツをバクバク食べながら、ベックがワハハと笑う。


「なんだよ〜! 幽霊見たみたいな顔して! お得意のウインクでもしてみろ!」


チャールズは心の中で、首を縦にブンブンと振る。


(幽霊……確かに……!! それくらい怖かったよ……ベック!)


カリスタはにっこり微笑んで言った。


「あら? お肌艶々ね? 仮眠でもしたの?」


(肌が艶々とか、そんな褒め言葉いらない!! 仮眠したよ!! 悪夢のね……!!)


ヴィヴィアンは姉御肌丸出しで、やさしく告げる。


「何よ? 言ってみて? 話聞くわよ?」


その一瞬の油断が命取りになるとも知らずに――


チャールズが、小さな声でポツリと漏らしてしまう。


「実は……夢にチーフが出て来て……」


だが、目の前の無邪気な巨人は、今日も大声で言う。


「お前、イーサン大好きだな! おーい! イーサン! チャーリーがお前の夢を見たってよ!」


青ざめるチャールズに、イーサンの右腕ゆえか、カリスタが嬉しそうに聞いてくる。


「あら、素敵! 夢の中のチーフって、どんな感じ?」


ヴィヴィアンに至っては、好奇心の塊だ。


「詳しく!!」


と一言。


すると、どこからともなく低音の声が響いた。


「……ハーパー……俺のオフィスへ」


絶望しかない状況に、心の中で絶叫するチャールズ。


(終わった……!! 俺が口を割るまで尋問される……!! でも、話せない内容なんですよ!! チーフ!!)


チャールズがイーサンのオフィスに入った途端、全てのブラインドは下ろされた――



〜fin〜

こまでお読み下さり、ありがとうございます(^^)

次回も読んで下さると嬉しいです!


毎日17時更新☆


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