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【完結】もしものチャーリー 〜最強捜査官の隣で、今日も俺だけ人類側です〜  作者: 久茉莉himari


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12/33

【12】楽しく走っていたら、有事に備えろと言われました。〜人類の男 VS 完全体の男〜

お洒落なチャールズは、ちゃんと身体を整えている。


そんなある日。


チャールズは、(今日は定時に上がれた♪ 少し走って♪ プールで泳ごう♪)とウキウキしながら、ランニングマシーンの上で好きな曲を聞きながら走っていた。


すると、突然スピードが爆上がりした。


チャールズが素早くイヤホンを外して叫ぶ。


「何!? 何!? 何!?」


すると、隣から響く低音ボイス。


「……イヤホンをしていると、有事の際にはこうなる。肝に銘じろ」


もちろん、イーサンである。


チャールズは心の中で叫ぶ。


(待って待って待って! 有事とは!? ここはS.A.G.E.のスポーツジム! 職員しかいない! 何ならアメリカで一番平和なスポーツジムですよ!!)


そして、スピードを戻そうとした手首を、イーサンに即座に掴まれる。


イーサンは走りながら、息一つ乱さず淡々と告げる。


「君はなぜ時速7キロで走っている? 君ならば12キロで走れる。 それと……傾斜を1〜2%付けるように。 効率的な有酸素運動だ」


チャールズが心の中で絶叫する。


(痛い! 痛い! 痛い! まず、手首を離して下さいよ! チーフ!! それは犯人を拘束する時のスタイルでは!?


それにね!! 俺は別に有酸素運動とか意識してなくて!! 別に屋外で走る仕事じゃないし! まず、テクニカルアナリストなんで! 今日はちょっと走ろうかな♪ぐらいの気分で走ってるだけなんです!! 人類の男は全員、チーフと同じじゃないですッ!)


すると、イーサンがチャーリーの手首を離して言った。


「よろしい。では、そのまま20キロ走ろう。 俺も付き合う。その後はプールだな」


当然、息一つ乱さず淡々と。


チャールズは心の中で再び絶叫する。


(やだ! やだ! やだ! 時速12キロで20キロって、どんな罰ゲームなんですか……チーフ!! プールって……チーフは絶対に高速バタフライですよね!?)


スポーツジムにいるというのに、大きすぎるバニラシェイク片手に、ベックがワハハと笑う。


「こりゃあ見ものだな!」


チャールズは必死に祈る。


(ベック……!! 助けて! お願い! せめて速度下げてよ!! それか、バニラシェイク一口だけでも……!!)


カリスタは素敵なバッグを肩から掛けて、美しく微笑む。


「まあ、チャーリーって凄いわね! 私はこれからヨガなの」


(ヨガ……!? カリスタ、心底うらやましい!! 男子のヨガっていつ!?)


ヴィヴィアンに至っては、前のめりでチャールズに食いつく。


「私は筋トレ! あ! チャーリー! 今度、筋トレで勝負しない!?」


(もう!! なんで俺と勝負しようとするんだよ、ヴィヴィアン!! 君の方が絶対強いよ!!)


そして、チラッと横を見ると――


体幹を一切ブレさせることなく、走り続けるイーサンがいた。


ただ、静かに。


ただ、粛々と走る、その姿。


絶望。


その単語しか頭に浮かばなかったチャールズは、とにかく必死に走ることしか出来なかった。


そしてチャールズは、この後のプールでの出来事を、まだ知らない――



〜fin〜

こまでお読み下さり、ありがとうございます(^^)

次回も読んで下さると嬉しいです!


毎日17時更新☆


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