ウワワ仮面
ウワワとかうるさい人物が現れたので、私の心境は怒りでいっぱいだった。
「誰だあんた?」
朝比奈先輩も知らない人らしく、怒りの表情で静かにその人物を睨んでいるのが分かる。
2人の怒りの矛先がその仮面を突き刺したので奴は少し慌てているようでしたが、すぐに気を取り直すように咳払いしてこう言いました。
「いいですねぇ。若い男女のテニスの最後の試合! まさに青春の1ページ! 思わず感極まってしまいます」
拍手をしていますがどう考えても煽りにしか見えないのは私だけではないでしょう。
明らかに不快なものを見るような視線を朝比奈先輩も奴に対して浴びせています。
「...そろそろ出ていってくれないか? 大体あんたうちの高校の生徒ですらないだろう?」
「痛いとこを疲れましたね〜。確かに私はこの学校の生徒ではありません...が」
奴は何やら仮面のような物を取り出すと朝比奈先輩に向けて放り投げます!
「なんだ!? うわっ!!!」
「朝比奈先輩!?」
体反応速度の良い朝比奈先輩ですら避けられない速度で仮面を投げたかと思うと、それは朝比奈先輩の顔に張り付きました。
「なんだクソっ! 仮面か!? 外れねぇ!!!」
しばらく仮面を剥がそうとしていた朝比奈先輩でしたが...!
「...」
急に黙りこくると暴れ出しました!
「朝比奈先輩!?」
私が止めに入ると簡単に飛ばされてしまいます!
(くっ!? なんて力なんだ!? まるで...人間の力じゃないみたいだ)
驚く私見て密かに笑い続けるウワワ仮面に怒りがどんどん膨れ上がっていきます!
「おい!!! お前!!! 朝比奈先輩を元に戻せ!!!」
そう叫びながら今度は奴に飛び掛かるのですが...!
「可愛らしいお嬢さんの腕では私は捕まえられませんよ?」
と言われて簡単に躱されてしまう!
「くっ!」
「ほらほら。私よりも大切な先輩を止めないと2次被害が出てしまいますよ?」
私がハッとして朝比奈先輩の方を見ると、ラケットを片手にテニスボールを観戦に来ていた後輩達にぶつけている所でした!
「朝比奈先輩!!! やめてください!」
私が叫んでもその行動をやめない朝比奈先輩。
仕方がないので力づくで止めようとしても簡単にやられてしまいます。
「うぐ...」
私のお腹にクリーンヒットした瞬間に崩れ落ちる私。
「朝比奈...せんぱい...」
私がドサっと倒れるのを見て「後輩を遠慮なくぶちのめす先輩の姿...。素晴らしい光景ですね」とだけ呟くウワワ仮面。
(このままじゃ皆がやられる...!)
そう思った時でした!
「ウワワ仮面! その行動をやめなさい!」
とあの時の後輩が現れたのは!




