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並べられている料理たちはとても豪勢かつ、レミィには見たこともないものばかりだった。瞳を輝かせるレミィの横で、リオも同じく興奮を隠せない様子だ。
何かの肉が薄くスライスされ、木の実がゴロゴロとしたソースがかかっており甘酸っぱい香りが鼻腔をくすぐる。
また魚と思われるそれは頭から尾までがこんがりと焼かれてパチパチ音を上げ、姿形に沿って草花で彩られて香ばしい。
その隣は刻まれた果実が層になって四角形を作り出し、艶やかに固められたそれらが等間隔にプレート内で列をなしている。
見知った食材から、色合いから見ても知らないものまで、すべてがレミィとリオの五感を刺激する。
ふと横目を見るとコロンの傍に紫色の飲み物が見えた。甘く香るそれは飲み干すコロンの表情からも、何とも言えない魅惑的なものに見えた。
たまらずレミィがコロンに声をかける。
「コロンさん、それはなあに?」
「ン? これは珍しいサイタの森の果実酒だナ。ワタシも久しぶりに口にしたガ、香りよりも辛口で飲みやすイ! お子様たちにはまだ早いだろうがナ! でもまぁこんなところで飲めるなんテ、いいことはしておくものだということダ……」
「すごく、難しいんだね!」
黙っていればずっと話続けそうな勢いにレミィは無理やり納得した。饒舌に語るコロンの頬は少しばかり紅色に染まっている。
そのままコロンはリオにあれを食えこれを食えと口に押し付けだした。我関せずとしていたサンティトルに、今度はコロンの真似をしたレミィが料理を口に運び出して大混乱に陥る。
コロンも加わり騒がしさが増した中で、ルビーは申し訳なさそうに声をかけた。
「すみません、ヒージさん。お手洗いは……」
「はい、あちらにございます。少し行けばバルコニーもございますので、外の風を浴びるのも良いかと」
「……ありがとうございます」
ルビーの顔色から何かを察したのか、ヒージはそっと付け加える。気持ちをありがたく受け取り、ルビーは席を立った。
賑やかな晩餐会に、ひとりヒージは涙を浮かべていた。




