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【コミカライズ:1巻発売】私、異世界に来てまでレジ打ちやってます!  作者: 黄金栗
第九章 ダンジョンとプライド
309/310

今日は皆でスマイルマートに行こうよ!



もう、店長の姿はなかったけど、場の空気が変わっているのがわかる。


「えい!!」


私はレジのスキャナーをヴァンペルトさんへと向けた。

ピコンと響いた電子音と同時に画面は表示される、けど。


――エラー

商品の読み込みに失敗しました。


あー!やっぱり読み込みが出来なかった……!!

ウォリックさんの時みたいに物理的に阻まれたり、強い魔法で防御されると読み込めないって事だよね。


でも、何も出来ないのならこのスキルの腕輪は光ったりしない。

何かが出来るようになってないかちゃんと見るんだ。

ピンチを変えるような……あれ、これって。


見慣れたレジの液晶画面に、新しいボタンが出来ていることに私は気付く。

そのボタンは、ウォールでも沢山活躍した『店内カメラ』の下に表示されている。


『店内放送』


「店内放送……?」


それって、店の中で流れるアナウンスのこと?


スーパーでは色々な人が色々な所で忙しなく働いている。

レジみたいに一箇所にいる人もいれば、品出しで店内を走り回ったり、バックヤードで出来たてお惣菜を作っていたり、梱包をしていたりと様々だ。

そんな人達に呼んでますよ〜、電話が来てますよ〜、なんて連絡する目的から、迷子のお子様のアナウンス、忘れ物のお知らせ、ひいては駐車場で車のライトが付けっぱなしですよ、と親切心からするものまで様々!


そんな店内放送だけど……戦闘にどう使うんだ?

全く分かんないけど、腕輪が光って、今だと知らせてくれているのなら、それに賭けるしかない。


ごくっと思わずつばを飲み込んで、私は店内放送のボタンを……


押した!!!


『店内放送を開始、します』


電子音で響くアナウンス。

一瞬の静寂の後、それは開始された。


パッパカパ〜〜〜パーヤ、パーヤ、チャカチャカ


「ん??これって…」


スマーイル、スマーイル、貴方の心にスマイル☆


「待って!待って!!」


キャベツ、キュウリ、トマト、水曜日は野菜がぜーんぶ、特価!

焼き立てベーカリーも \美味しい/

お酒の種類も \大満足/

お肉だって安い! \助かるわ〜/


スマーイル、スマーイル、貴方のためのお店、スマイル☆


\今日は皆でスマイルマートに行こうよ!/


スマイルマート☆☆☆


「待って待って待ってーーーー!!」


店内放送ってまさかのそっち!?

ご丁寧にスマイルマートで営業中にずっと流れているテーマソングが流れてきてる!!

おまけに、その後は流行りのポップスがピコピコ音で流れてきてるんですけど!!

ここがあっという間に、スーパー店内!


あまりにも世界観に不一致なBGMが流れ始めたことに、ウィル達はぽかーんだ。

いや、本当その通りの反応だよね……私だって、何が起きてるのかさっぱりで……。


「なんだ、この荘厳な音楽は!!」


ヴァンペルトさんが急に驚いたような声を上げる。

って、荘厳!?このピコピコBGMがですか!?

いやまぁ、確かに異世界にこんな音楽流れてないとは思いますけども!

……ん?でも、それにしては慌てようが……。


「おいおい、次々、身体に封印がかかってきてるぞ……!」


ヴァンペルトさんの背後にいた、もう1人の天使、確か……ダニエル?って天使も驚いてる。

封印?まさか!


さっきは駄目だったスキャンを私はもう一度試す。

ピピッとね。


『商品の読み込みに成功しました』


ほら、やっぱり!思った通り!!

もしかして、この店内放送はこの音楽の届く範囲にいる人達を弱体化させるのかもしれない。


名前 ヴァンペルト

年齢 判別不能

性別 男性

職業 大天使長

技術 神聖魔法レベルMAX エトセトラ

レベル 50(仮)

情報 エダイの大天使。現在はスキルで能力値、技術、レベルを一時的に低下

弱点 巫女の叱り


画面に表示されたヴァンペルトさんの情報は画面に書ききれないぐらい沢山溢れかえっていたけれど、そこにしっかりと書かれてる。

レベルが下がっていると!!


「ウィル!リークさん!!」


「おう!!」


私が声を掛けるとほぼ同タイミングで、リークさんとウィルがヴァンペルトさんに攻撃を仕掛ける。

剣撃を塞ごうとしていたヴァンペルトさんは手を掲げるけど、お得意の神聖魔法が発動しないことに気付いたみたい。

ハッとした顔で手を引っ込め、忌々しげに私を見た。


「なぜ私を拒む、巫女!」


「自分が殺されそうになったら誰だって拒みますよ!」


むしろ、貴方の知ってる星詠みの巫女様、それで許してくれる人だったんですか!?


リークさんの大剣の一撃をヴァンペルトさんは浮遊していた羽根で受けるけど、その硬さはさっきと比べ物にならないぐらい脆くなっていた。


バサッ!


と羽ばたきのような音と同時に羽根が飛び散る。

たった一撃で強度な盾は消えた。


「行けるぞっ!大天使に攻撃が通じる!」


「おのれっ、おのれ!!下等な人間の分際で!」


一方の攻撃を防げば、当然だけどもう一方が留守になる。動揺するヴァンペルトさんに追い打ちを掛けるようにしてウィルが地面を蹴って連続で斬りかかる。


振り払う為に振り上げた手からは当然、魔法は発動されない。


羽根の盾はリークさんに破壊され、鋭い刃がヴァンペルトさんの腕を斬りつけた。



コミカライズ更新中です。

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