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そこに愛がある  作者: 夜長
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春夏秋冬

前回お料理教室編なんて言ってしまったので少し長くなってしまいました。


約1ヶ月前

花柳 咲希の下宿先にて


入学説明会の日、引っ越して数週間でゴミ屋敷とかした部屋で目を覚ます。

高校を卒業してたるみきった生活を過ごしている自分にしたら多少は早く起きた気がする。スマホで時計を確認してみると9時19分と普段10時や11時に起きることが普通だったため二度寝を決め込もうかとスマホを置こうとした瞬間何かを通知が視界の端に入りもう一度スマホを見る。


入学説明会 9:30~


スマホのスケジュールに入れてた予定の通知が時間が近づいて来たことを告げる。

「あー、入学説明会ってそろそろか~いつだっけな~」


寝ぼけた頭を掻きながらスマホの画面を見つめ、頭が覚醒してくるのと同時に顔面が青くなる。



「……………今日じゃねえか!!!!」



その辺の先日、取り込んだ洗濯物の服に着替え身支度を整える。

「くっ、初日に化粧しないで行くのは女子として…」


ヘアピンやヘアゴムが見つからないため前髪を下ろしてスッピンがバレないようにして部屋を出た。



家から自転車で数分のところに大学があるため全速力で自転車を漕ぎ、以前入試で来たときに試験を受けた教室で行われるので広い敷地内では迷わず教室にたどり着いた。


ほとんどの生徒が席に着き、しかも仲良しグループで座っているためどこか空いている席はないかと見回したら奥の三人がけの机に一人座っているためそこの席を借りようと思い会釈をしてから席に座る。



ふー間に合った~と小さく呟き我に返る。

え?隣の人めっっっっっっっっちゃ美人じゃない?

ショートヘアのクールビューティー。1人で孤高の存在というか近寄り難い雰囲気できっと崇高な志でこの大学に入ったんだろうな~。


今日、化粧してないのが悔やまれる。本当に悔やまれる。

美人にこんなスッピン女が話しかけたら美人の品位が下がってしまう。

てかお腹すいたわー朝食食べれなかったー。

隣の人の荷物からめっちゃ良い匂いするー。

お弁当かなー。手作りかなー。出来る女だなー。



そうこうしているうちに説明会は終わったため急いで荷物をまとめ帰宅した。

帰りがけにコンビニでお弁当を買ってから。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「シッキーは料理得意なの?」


自分の部屋へ共に歩きながら根本的な質問をする。


「まあその辺の大学生以上には。花柳さんも運が良い。この私を料理の先生に選んだからには今後の食生活に困らないよう特訓してあげるわ!」


「そ、そう。楽しみしてる。」

思ったより鼻につく美人だが美人には変わりない。

「それより~花柳って距離感じるから私のことはサッキーって呼んで☆」

「花柳さんのアパートってあれ?」

私のことをガン無視して目の前には見えてきたアパートを四季が指を指し聞いてくる。


この感じ、クセになりそう…!!


「そうここが私の住んでるアパート!」

「大学から近くていいね~」

2階に上がり鍵を取り出すときにふと思った。

部屋の片付けをしたかや調味料あったっけではなく…



今日、下着何色だっけ?




昨日徹夜でゲームして意識朦朧としてる状態でシャワーを浴びてその辺にあった下着をつけて…ああ思い出せない。



「どうしたの?鍵開かないの?」

鍵に手をかけた状態でフリーズしていた私の意識が戻り鍵を開ける。

「ああ、鍵開いたから大丈夫。さあようこそ我が家へ!少しだけ…ほんの少しだけ汚れてるけどどうぞ。」

ドアを開けた先は足の踏み場がほとんどない有り様だったが私にとっては少し汚れてるぐらいだから!

と心の内で言い訳をしてシッキーの顔を見てみる。


「きっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっったな。よくこの現状で人を呼んだな。豚小屋…いやそれでは豚に失礼だな…。ここは理系らしく…エントロピーが最大だな」


「え、えんとろぴー?」

聞きなれない言葉を聞き返したがシッキーは答えてくれず部屋の中に入っていく。


「台所が綺麗なだけマシか…」

「料理、1度もしてないからね~」

ヘラヘラしていると

「お前はご飯を食う場所の掃除をしてろ!」

「え、ご飯ならあそこの机で…」

台所の隣の部屋の脱ぎ散らかした衣服に囲まれた机を指差す。

「片付けろ?」

満面の笑みで返ってきた。

「へい!直ちに!!」

恐すぎて従うしかなかった。



なんとかご飯が食べれるぐらいには片付いた頃、台所から良い匂いが漂ってきた。


「シッキーなに作ってんの~?」

フライパンを振っているシッキーの後ろから覗き混む。

「とりあえずお腹空いたからちゃちゃっと作れる炒飯を。」

「作り方は?」

「切って切って切って、油ひいたフライパンにぶちこんで具材ぶちこんでフライパン振るだけ。簡単でしょ?」

「そ、そうだね!」

あ、これ本気で伝わると思ってるやつ~


「ほら、味見して」

シッキーが蓮華に入れた炒飯を口に突っ込んでくる。

「ん!?」

「どう?」

「うっうっ」

「え、泣いてるの?」

「上手すぎて泣けてくる~」


何故こんな雑な説明の調理でこんな美味しいものが出切るのか謎である。





お料理教室とは。

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