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夏の終わりは、恋の終わり。
19才の、夏休み。
浴衣を着て女友達と二人で花火大会に向かったその帰り、偶然知り合った彼達と、その場で意気投合した。
そう。
最初からナンパされるのが目的だったんだ。
友達の美優は、すぐに高野さんという男の人と夜の街に消えた。
「香波ちゃん、俺らも行こっか」
肩を抱かれて、歩き出す。
完全に、浮かれてた。
だって、興味があったんだもん。
――――“ひと夏の思い出”。
それだけで、良かった。
「香波ちゃんて、かわいいね……」
すごく優しく囁かれて。
長い指。
大人な男のヒトの、手つき。
「かわいい…」
褒められたのが、くすぐったくて。
真に受けるつもりなんて、なかったのに。
(それだけで、良かったはずだったのに……)
――――堕ちてしまったんだ。
年齢も、職業も。
なにも知らない貴方を。
好きだと云ったら、笑いますか?
もう、夏が終わる。
あと少しで、終わる。




