第29話 「辿り着く」
お待たせしました!一か月ぶりの投稿です
第29話です
デーティスside
暗闇の中、ウンディーネの作った氷の道をひたすら歩くと次第に光が見えてきた。
光に向かって走るとその先には豊かな森が広がっていた。
先ほどの森とは違い、どこかキラキラして見えた。
「ここ、なのかな?」
どこを見ても生い茂る豊かな緑ばかり。
本当にここに人が住んでいるのだろうか。
ルクエが言っていたエルフの泉も見当たらない。
「どうしたらいいんだろ。場所もわからないし…」
不安になりながら少し歩いていると森の中にいくつかの家が見えてきた。
「ここは…?」
「ここはエルフの住む集落…」
返ってくるはずがないのに後ろから声が聞こえた。
驚き振り向くとそこには無表情のオレンジの髪の女性がいた。
「えっと…」
狼狽えていると僅かに笑い謝る。
「ごめんなさい。驚かせてしまったわね」
「いえ、大丈夫です」
「でも、どうして貴方はこんな森へ?……ここは人間は立ち入れないはずなのに」
後の方は声が小さくて聞こえなかった。
とにかく本題を話そう。
「あの、人を探してるんだ」
「人?ここにはエルフしかいないけど」
「マルフェって人に用があるんだ」
「!…ごめんなさい。私はわからないわ」
目を逸らされた。
おそらく知っているのだろう。
「そう邪険にしてあげるな、レノ」
後ろから声がして振り向く。
そこには背の高い大柄な男がいた。
その顔は優しそうだ。
「マルフェ…」
…どうやら本人らしい。
「レノ、彼は大丈夫だ。デーティスくん、だったかな?ウンディーネから話は聞いてるよ」
「はい、師匠から手紙を預かって来ました。マルフェさん宛てです」
「呼び捨てにしてくれ。さん付けは慣れてない」
「ではマルフェで」
ああ、と返事をし、マルフェは早速内容を確認する。
その顔はだんだん歪んでいった。
一体何が書かれているのだろう。
ありがとうございました!




