異世界から来たガイア 34
第34章
マリク
エンラアはまだ姿を見せない。あの女、一体何を考えているのだ?
謁見の間の扉が大きく開け放たれる。
私とザナンザは並んで進み、私たちの後ろには、従者に変装して手錠をかけられたタロムと、ジルバムが続く。彼には計画を説明してある。あいつは、母親が自分を救ってくれると信じている。つい先ほどまでは、私もそう確信していた。
評議会の長老たちも大勢出席している。完璧だ。不審な動きがあれば、彼らが証人となるだろう。
二列に並んだ衛兵の脇を通り抜け、父の玉座へと向かう。テルピンはやや小振りの椅子に座っており、その後ろで微笑みながら視線で私たちを力づけてくれている。
しかし、「戴冠せし炎」の玉座は空だった。なぜなのか理解できない。
チャニーを探す。見当たらない。「チャニーはどこだ?」と私は囁いた。
「長老たちの後ろ、右側です」ジルバムが背後から囁き返す。
今はエンラアの意図を汲み取らねばならない。
私たちは階段のふもとに到着し、四人揃って膝をつき、敬意を表して頭を垂れた。
「本日」父の力強い声が轟いた。「ここ数日の間に起きた不可解な出来事を評価し、審議するために我々はここに集まった。この集会は我が息子、マリク王子の要請により招集されたものである」
「発言の許可を」長老の一人が席から立ち上がった。「陛下、『戴冠せし炎』がお見えでないのに、いかにして決断を下せましょうか?」
エンラアの計画は、今日の審理を無効にして時間を稼ぐことなのだろうか? だが、もし彼女が来ないというなら、我々はタロムの計画を進めるまでだ。彼女とて、息子が処刑されるのを許すはずがない。
「決断を下すには、私以外にも十分な数の評議員が揃っている」
「しかし、議題の重大さを考えますれば……」
父は手の動き一つで彼を遮った。「皇后は、今日我々が何を話すか承知している。彼女も状況を理解しているはずだ」
評議員は軽く一礼して席に座った。
「よろしい、再開しよう。お前の申し立て通り、まずはウルグの裏切りの件からだ」父が椅子に腰を下ろす。「マリク王子、説明せよ」
私たちは四人とも立ち上がり、私は戦闘の経緯と、いかにガイアが敵の指揮官を捕らえたかについて話し始めた。彼女の英雄的行為は利用価値がある。捕虜について何も報告しなかったことを父に詫びつつ、疑念があったため慎重に進めたかったのだと釈明した。奴らが隠し予備隊を配置してこちらの戦術を予測していたこと、そしてガイアの部隊に奇襲をかけた際、いかに地形を熟知している様子だったかを説明する。
あの小高い丘に、側面の片方を援護するための小さな予備隊を残すことは、誰にでも思いつくことだと強調した。
「つまり、勇敢で熟練した襲撃者であるとはいえ、あの山の民がいかにして私の動きを予測し、あるいは察知し得たのかという点に疑問が残るのです」
「王子が傲慢さに溺れ、経験を欠いていたのではないか?」評議員の一人が示唆する。
「確かに、その疑念が脳裏をよぎったこともあります。ですが、調査してみる価値はあるとお思いになりませんか?」
「しかし、マリク王子」長老が続ける。「証拠はどこにあるのです?」
「その通りです。ジルバム、捕虜を連れてこい。少々お待ちを。すでに連れてきており、他の証拠品とともに外に控えさせてあります」
ジルバムは恭しく、かつ素早い足取りで部屋を出て行った。
議論は、私を信頼して証拠を確認すべきだという者と、私が苦戦したことへの言い訳を捏造しているという者の間で続いた。
ジルバムが四人の捕虜を連れて戻ってきた。彼らは縛られ、監視されている。私の書記がガイアの上着を脇に抱えていた。完璧だ、エンラアはチャニーを切り捨てて自分自身を救う道を選んだのだ。おそらく、タロムが本当に私のところにいるか確信したかったのだろう。
衛兵たちが力ずくで捕虜を跪かせる。
父は私の抱いた疑念を捕虜たちに繰り返した。彼らは、いかにして自分たちが警告を受け、金による前払いを受けたかを語った。その金はどこにあるのかという問いに対し、ジルバムが袋から硬貨と宝飾品を取り出した。
私はそれらを階段のふもとまで持っていく。「これらは我が国の硬貨です。これだけでは確実な証拠とは言えないことは認めます。しかし、こちらの宝飾品をご覧ください。この細工と様式はドゥルカンのものではなく、アッスナのものです」
「それがどうしたというのだ、我々はアッスナと交易しており、あそこは同盟国だ」一人が抗議する。
「ごもっともな指摘です。ですが、誰が彼らに接触し、買収したのかを問うていただきたい」
ウルグの捕虜たちは、チャネイの夫ダッソーとの会合について語り始める。
「そんなはずないわ!」妹の声が広間全体に響き渡る。
「チャネイ、お前とお前の夫に命じる。私の前へ出よ」父はまだ確信を得ていないようだが、聞き流すわけにもいかない。
二人の裏切り者は衛兵に付き添われ、俺たちのすぐ近くへと連れて来られる。妹は憎悪に満ちた視線を投げかけてくる。「これだけでは、私たちを告発する証拠としては不十分です」
「これほど重大な件であれば、ヴェロナの裁きを仰ぐべきです!」先ほどから俺に疑いの目を向け続けている評議員が訴える。
「案ずるな」父は動じない。「捕虜たちに対しては、そのつもりでいる。評議会よ、異論はないか?」
評議員たちは満場一致で手を挙げた。
完璧だ。これで奴らは断罪されることになる。
こうして、第二の議題であるゲッスア殺害の件へと移る。
「マリク王子。あなたの側室がここにおらず、逮捕もされていないことについて説明していただこう」
誰かが賛同の意を込めて呟く。
彼らの言い分も一理ある。俺は法を強引に解釈したのだから。「そうしたのは、ガイア・イシュダー閣下が潔白であると絶対の確信を持っているからです」
「王子はまだお若い。恋というものは往々にして判断を誤らせるものですな」歯の抜けた老人が俺を嘲笑する。
父はその冗談に笑った。「議論の余地がある行動だったとしても、彼なりに理由があったのだろう。話を聞いてみようではないか」
俺は、ガイアが異邦人であり毒について全く無知であること、さらに彼女は常に俺の宮殿にいたため、俺を通さずして毒を入手する術がなかったことを説明する。
チャネイが顔を上げた。「発言の許可を」
「話すがいい」
「ありがとうございます。兄は側室を救うために私を陥れようとしているのでしょう。ですが皆様もご存じの通り、私はゲッスアと大変良好な関係にありました。彼女を殺す理由がどこにあるというのです?」
「それをお前が言うか」ザナンザが唸るように言った。
チャネイは目を見開く。「私とゲッスアは友人でした」
「だからだ」ザナンザが彼女の間近まで一歩踏み出す。「吐け。なぜやったんだ?」
「マリクが語るような荒唐無稽な話を、どうして信じられるのですか?」
「俺がマリクもガイアもよく知っているからだ。それに、医者はガイアが妻を助けようとして吐かせようとしたと言っていた。お前はどうだった?」
「私は助けを呼びに行きました」
「それから兵士も、だな」
「彼女を逮捕する必要がありましたから」
「あいにく、お前自身も少しばかり毒に当たっていたようだがな」ザナンザは歯を食いしばり、拳を握りしめる。
「何のことか分かりませんわ」
ザナンザは拳を叩きつけようと、手を腰のあたりまで引いた。
俺はザナンザの肩に手を置いた。俺が味方であることを感じさせ、何より、ここで彼女を素手で殺させないようにするためだ。
彼がゲッスアの死にこれほど苦しむとは思わなかった。生前はあんなに酷い扱いをしていたのに、失って初めて、何を失ったのかを思い知ったのだろう。
「お前は、ガイアから目を離したことがあったか?」俺は主導権を握るべく問いかける。
「私は彼女のすぐ後に到着しました」
広間は静まり返り、場の空気は完全に俺たちが支配している。チャネイはこれを予想していなかった。エンラアの助けを当てにしていたのだろうが、彼女はいない。俺とは違い、彼女は孤独だ。
「だが、彼女がどうやって杯に毒を盛れたというのだ。彼女が席を外して準備していたというのも不自然な話だ」俺は顎をさする。「それに、お前は決して愚かな女ではない。誰かが何かを注ぐのを見ていながら、それを飲んだり他人に飲ませたりするはずがないからな」
「もちろんです。もし何かを入れているのを見たら、当然止めますわ」
「では、毒はいつ入れられた可能性がある?」
「厨房でしょう。あなたの側室の従者……それも口の利けない奴隷がやったに違いありませんわ!」彼女は広間の出席者たちに向き直る。「皆様もそう思いませんか? 口の利けない従者ほど、こうした企みにはうってつけだとは」
賛同のざわめきが起こる。俺はそのざわめきが続くに任せた。この流れは俺にとって必要なものだからだ。
私の隣でザナンザは極限まで緊張している。
ジルバムは無表情のままだ。
タロムは微かに微笑んでいる。彼は自分の出番が来たことを悟ったのだ。
私は彼を見て、無表情を装う。彼もそうあるべきだからだ。だが、うまくいかない。あいにく、チャネイが従者の表情など気に留めるとは思えないが。
「もしその従者を見れば、見分けがつきますか?」もし彼がタロムだと見抜けば、それで決まりだ。
「もちろんですわ。あなたが連れてきたその男でしょう。何らかの形で自分に都合のいい証言をさせようと考えたのでしょうけれど、その顔ならはっきりと覚えていますわ」
「マリク、本当にその者なのか?」父上が口を挟む。おそらく、タロムだと気づいたのだろう。
「はい。ガイアの護衛として私が預けた者に間違いありません。何しろ、皆様から私は疑り深いと言われておりますからな」
「間違いなく、毒を盛ったのはこの男です。私の侍女は忠実で、決して害をなすようなことはいたしません。あの子は私の命じたことしかしないのです。反対に、口の利けない者をどうにかして唆し、このような真似をさせたのでしょう。信じてください、間違いありませんわ」
「人殺しの嘘つきめ」タロムの声が大広間に轟いた。この点において、彼はまさしく父上の息子であった。
広場は静まり返る。多くの者は憤りを感じ、何人かはその声に聞き覚えがあったはずだ。
チャネイは信じられないといった様子で震え、口をあんぐりと開け、恐怖に目を見開いて震えている。
今まで愚か者のように微動だにしていなかった夫でさえ、恐怖に突き動かされたように反応した。
「タロム……」妹が微かな声で漏らす。
「タロム、お前なのか。そうだろう?」
「はい、父上。あの日、ゲッスアが亡くなった日も、ずっと私でした」
「王子が奴隷に変装するなど、尋常なことではないぞ」父上が彼をたしなめる。
「彼女を護衛するために変装し、そうしてゲッスアを驚かせるつもりだったのです」驚かせるという筋書きは、我々の第二案だった。
「だが、なぜ正々堂々と行わなかったのだ?」
「父上」私は口を挟む。「今はそこが問題の核心ではありません」
「その通りだな。だが、なぜこのような格好で現れたのか、ようやく合点がいった」父上は我々に微笑みかける。おそらく、この騒動の中でも息子たちが団結しているのを見て、心強く感じたのだろう。そして、まもなくテルピンが動くはずだ。
父上は素早く二度、手を打った。
チャネイとダッソーの傍にいた衛兵たちが二人を取り押さえ、その手首を縛り上げる。
「こんなの、何の証拠にもならないわ!」チャネイが抗議する。
「アッスナの王子に対するこの不当な扱い、必ずや報いを受けさせてやるぞ」夫が彼女の言葉に同調する。
「しかし」一人の顧問が立ち上がる。「まだタロム王子の証言を伺っておりません」
「すぐにお答えしましょう」タロムは自らの言い分を語り始める。ガイアに知られぬままチャネイが既にそこにいたこと、二人が互いを挑発し合い、ある種の敵意が漂っていたことを話す。そして、薬草茶を準備する場面に至る。チャネイの侍女が小瓶を取り出し、中身を杯に注ぐのを目撃したという。止めようとしたその時、強力な麻酔薬を染み込ませた布で口を塞がれたのだ。
「あり得ませんな」先ほどの顧問が再び異議を唱える。「いかに若年とはいえ、侍女一人に阻まれるなどということはありますまい」
「罠は周到に計画されておりました。恥ずかしながら、その侍女は任務を遂行し、邪魔者を排除する術を心得ていたのです。もし私がただの従者であったなら、勤務中に眠り込んでしまったなどとは、恐ろしくて口にできなかったでしょう」
「よろしい。彼らを連れて行け。彼らもまた、この件についてヴェローナの裁きにかけられることになる」父上が締めくくる。
「お待ちください、陛下!」あの老いぼれが、これほどまでに忌々しいとは。彼について調べる必要があるな、少なくとも誰かから金を受け取っているに違いない。
「申してみよ」発言が許される。
「使用された毒については、まだ何も分かっておりません。些細な点ではありますが、もし高度な調合を要する毒であれば、共犯者の範囲はさらに広がる可能性があります。また、この件におけるダッソー王子の関与も、未だ確定しておりません」
ふむ、一理あるな。
「関与についてはヴェローナの裁きで明らかになるであろう。毒については、何か分かったことはあるか?」父上が私に視線を向ける。
「はい」私はテルピンを見た。
テルピンが立ち上がり、父上の隣へと進み出た。「父上、そして高貴なる評議員の皆様。私は毒物についていくつかの調査を行いました。ご存じの通り、私には医師や薬草師に多少の知己がございます」テルピンは、父上と同じ高さに留まらぬよう二段ほど階段を下りた。誰一人として、父と同じ高みに立つべきではないからだ。「同様の毒は、ありふれた材料から調合可能です。毒殺に用いられたものも、昏倒させるものも。特に、後者は非常に一般的で、神官が生贄を鎮める際や、時には負傷者の治療にも使われるものです」
「販売元まで突き止めることはできたのか?」テルピンは首を振った。「残念ながら。時間が足りませんでしたし、いずれにせよ、これらはどこにでもある材料です。店を変えて一品ずつ買い集めれば済むことですから」
「よろしい」父上が締めくくる。「二人を連れて行け。ヴェローナの裁きを待つがよい」父上は私たち四人を見渡した。ほとんど顔を合わせることもなかった兄弟たちが、三人の異なる母を持ちながらも、こうして結束して動いたことを誇らしく思っているのだ。
衛兵たちが被告の二人を乱暴に引き立てる。彼らは言葉を失っていた。おそらく、エンラアの助けを当てにしていたのだろう。
ザナンザがチャネイを引き止め、その顔に唾を吐きかけた。そして何かを耳元で囁いたが、私には聞こえなかった。
「さらに、マリクの側室、いわゆるガイア・イシュダーへの告発をすべて取り下げるものとする」父上の声がすべてを締めくくるように響き渡った。
完全な勝利だ。さて、ガイアを迎えに行かなければ。




