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第3話〜肩凝り酷すぎ!

入れ替わってしまった蓮と葵。慣れないお互いの体や学校生活の洗礼に戸惑いながらも、必死に周囲をごまかそうとする二人のコミカルなやり取りを描いたエピソードです。

チャイムが鳴り、女子たちが席へ戻った隙を見計らって、俺は窓際へと急いだ。

「ちょっと、葵……! 一体どうしたんだよその顔! クラスの男子が怯えてるぞ」

俺は葵の体(=今の自分)の隣に滑り込み、できる限りの小声で問い詰めた。

すると、俺の顔をした葵がゆっくりとこちらを振り向き、低くくぐもった声で呟く。

「……蓮、あんたの体、肩こり酷すぎ。あと背筋伸ばすと腹筋がプルプルして超疲れるんだけど」

「オーラ全開の理由、まさかの肉体的苦痛!?」

「当たり前でしょ! 筋トレなんて一切してないでしょこの体! それに……」

葵は気まずそうに目をそらすと、ポツリと言い足した。

「なんか……周りの男子の会話が下品で、どう反応していいか分かんなくて……」

(あー……男子高校生のバカ話、直で聞いちゃったか……)

「悪かったよ。でも、頼むからもうちょっと表情を緩めてくれ。お前が俺の姿で補導されそうな顔してると、俺の高校生活が終わるんだよ」

「わかってるわよ。じゃああんたも、前髪いじるのやめなさい。癖で触ってるんでしょうけど、私の体でやると完全にぶりっ子だから」

「うぐっ……」

お互いの演技指導に熱が入ってきたその時、教室のドアが勢いよく開いた。

「はーい、ホームルーム始めるぞー。あ、葵。今日の朝の挨拶担当、お前だからな」

担任の威勢のいい声が響く。

「……えっ」

クラス全員の視線が、一斉に葵——つまり、今の俺に集まった。

もし自分だったら絶対に3秒でバレるな……」と思いながら書いていたのですが、中の人が焦れば焦るほど面白くなるのが入れ替わりものの醍醐味ですね。完璧な美少女を演じようと必死な男子と、ガサツな男子を演じきれずにボロが出る女子。二人のぎこちない演技合戦を楽しんでいただけていたら嬉しいです。

互いの「皮肉な日常」がこの先どう転がっていくのか、そして二人の距離感がどう変化していくのか、ぜひ温かく見守ってください。

それでは、また次の物語でお会いしましょう!

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