一つが終わり、そして始まり
真夜中の中で名古屋港にヴィジョン教授が海上保安庁の船に乗って大学生達を迎えに来てくれたのは何とか助かった。
ヴィジョン教授もイナズマ団との戦いに真剣だったので弟子達を見守りながら大型クルーズ船の様子をずっと観察していた。
今回下級幹部最後のイナズマ団ボスとの戦いだったこともあり先回りして計算していたことが何より正解だったのは上手くいった方だった。
ヴィジョン教授の弟子達と盾頭二人と辰准教授が海上保安庁の船にゆっくり乗って行っていくその時、またあの報道陣がヴィジョン教授がいると分かった時に急いでヴィジョン教授に向かって走ってきた。
今回の事件解決の立役者なのかとヴィジョン教授に追いついてきた。
「今回、下級幹部最後のイナズマ団を捕まえることに成功した道保堂大学のヴィジョン教授に聞きたいと思います!ヴィジョン先生!今回もイナズマ団を捕まえることに成功できたんですよね?率直な感想をお聞き願いますか?」ヴィジョン教授はまたカメラマンと記者達に囲まれて質問された。
弟子達は報道陣に見つからないように必死に隠れていた。
「英語でもいいですか?」ヴィジョン教授は日本語で話し報道陣にまずそれを聞いた。
「はい!大丈夫ですよ!」女性記者は熱くなっている。
ヴィジョン教授は英語で話してもいいと分かると気にすることなく英語で話した。
そしてヴィジョン教授の通訳係の女性がいつの間にか間に入って通訳してくれた。そして女性記者はマイクを片手に持って早く質問したくなった。
「まず私の作戦でイナズマ団の下級幹部最後の一人を捕まえられたことは本当に良かったと思っています。今回は新しくデビューしたあの大型クルーズ船が狙われてしまったことは残念な気持ちでありますし、爆弾を解除する事ができずに捨てることになってしまったことは大変残念に思っているところであります…」
「確かに大型クルーズ船のデビューだという時に爆弾によって最悪なことになってしまったのは大変残念なことだったのですが、イナズマ団が今回のクルーズ船に乗っ取ろうとしていたのは事前から知っていたのでしょうか?」女性記者のこの質問にヴィジョン教授は何も間を空けずにすらすらと話した。
「それは私の勘と予測でイナズマ団の今後の動きを探っていました。事前から知っていたかというより、計算していたのです。次にイナズマ団はいつどこで何をするのかがはっきり予測できていたので今回はおそらくこのクルーズ船が狙われるのはかなり高いと予想できたことで乗客の皆さん全員を名古屋港に降ろせたことにつながれたのは私もほっとしています」ヴィジョン教授は何故か目を大きく見開いている。
「なるほど。では今回のイナズマ団を仕留めることができたのは何か作戦を立ててうまくいったということでしょうか?…」
「細かい内容については今すぐ話せることができません。簡潔に説明するなら二人の盾頭と辰准教授の活躍のおかげでイナズマ団に勝つことができました。彼らがいなければイナズマ団に仕掛けられた爆弾に巻き込まれていたのかもしれません。それに乗客全員を救えなくなる事態に発展したいたのかもしれませんでした」ヴィジョン教授は話せることはもうここまでだと体全体が感じていた。
「盾頭?…それはもしや、あの大学生達が左腕に取り付けていた丸い円盤のような形をしたあの盾の上の人のことを言っているのでしょうか?つまり、上の長の大学生のことを指すのでしょうか?」ついに盾頭のことを記者達が初めて聞いた瞬間だった。
「いいえ。盾頭というのは私の元弟子の人達が盾のリーダーとなった人のことを指す名前です。大学生が盾頭になるのはまだ青い年齢ですし、まだ大人の経験を積んでいない為私としてはこの大学生の子達に盾頭にならせようとはしたくありませんので。彼らは様々な場所で、つまり就職した会社で働いています。仕事で働きながら盾の筆頭として任務を任せていますのでバランスを保ちながら活動しています」
ヴィジョン教授はもう限界にきていた。
「えっ?つまりその盾頭という人は働きながらその行動を共にしているのですか?何の為に二つ掛け持ちして大学生と一緒に活動しているのでしょうか?…」
「すみません、その質問をしたいのでしたら後日また記者会見の時に話させてもらえないですか?分かりやすく説明しているつもりですがまだ分からないのでしたら後日に質問してください。では私はもうこの船に乗って帰らないといけないのでここでお別れすることにいたします。皆さんもこんな時間ですので体を休めてまた後日に仕事頑張ってください。ではこの辺で」
ヴィジョン教授が記者達から向きを変えて船に乗り込もうとした時、報道陣や記者達はまた騒がしくなった。
「まだ質問したいことがあるのですが」とか「まだあまりよく分からないので質問に答えてください!」とかそういう質問が飛び交っている。
「とりあえず、東京港に向かってください…」
「分かりました。皆さんも揺れに注意してください」
ヴィジョン教授が海上保安庁の人に日本語で話すと船の担当者が船を動かし始めた。
マスコミ達がまだヴィジョン教授に質問を投げかけると船が動き出した時、諦め始めた。
「やっとマスコミから抜け出せますね、ヴィジョン先生」灯田原はやっと船が動いた時に本音が漏れてしまった。
「後日にまた記者会見を開くから、その時に細かいことを話せればいい。今日のところはもう皆も体力が限界だ。こうするしか仕方がない」ヴィジョン教授はマスコミの群れを眺めながら皆に聞こえるように英語で話した。そしてここからヴィジョン教授らしい英語の会話で皆に話し始めた。通訳は水盾頭の伏竜が担当した。
「…では皆諸君。すごく大変な戦いの中でよく頑張った。怪我がなく帰還できることを願っているが、皆大丈夫か?…あの大爆発でもし火傷したところがあるなら病院で診てもらうことが先だ。今のうちにどこかに火傷したなら今のうちに言ってくれ」ヴィジョン教授が火傷をした人がいるか心配して皆にそう声掛けをしてあげた。
すると、ある学生数人が「あのお」と手を挙げてヴィジョン教授に申し訳なく答えた。
「盾であの爆発から身を守るようにしていましたが、その火傷を負ってしまったかどうか不安です。診てもらっていいでしょうか?…」
「そうだな。今回もイナズマ団は爆弾でこの事件を犯したからな。念のため傷を負ってしまったか診てもらいなさい。お金は気にする必要はない。私から診察料を出すから…」
「えっ?ヴィジョン先生、いいんですか?」一人の男性弟子がびっくりしてヴィジョン教授に聞いた。
「ああ。そう言っているんだからそこは甘えていいよ」ヴィジョン教授は微動だにしていなかった。
「あっ、有り難うございます!」男子の弟子は深く感謝した。
他の弟子達も「有り難うございます!」と次々と感謝を述べた。
「うん…何回も言うが、皆、よく頑張った!一人も欠けることなく皆全員生還できたことは本当に心からほっとしている。我らの目的であるイナズマ団の手下の一人をまた捕まえることに成功した。これは確かに上級幹部のイナズマ団への挑戦状になるのは確かだが、危険人物をまた捕まえられたことはまた平和を取り戻せた第一歩だといえよう。上級幹部のイナズマ団とどう戦えばいいかはまた後日に考えればいいが、覚悟はしっかり自分で決めておくことを忘れるでないぞ。おそらくここからが正念場であり難しい戦いが始まるのは必須になってくるだろう」ヴィジョン教授は厳しさをあえて伝えた。
「…とりあえず君たちの活躍は本当に良かった。しばらくは体をしっかり休めて体力を回復しておきなさい。東京港についてからまた、バスに移動して大学に戻る。ただ一人暮らしをしている人以外はおそらくこの時間は電車は動いていないだろうからまたその時に私から報告する。では時間はかかるがしばらくこの船で寝るなり海を眺めるなり好きにしていいから待機しておきなさい」
ヴィジョン教授はまだ立ったまま海を眺めることにしていたが、他の弟子達や辰准教授は壁を背もたれにして寝ることにした。
準司達も端の方に移動して壁を背もたれにして東京港に着くまで仮眠することにした。




