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戒告の盾  作者: ヨシ
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終結の帰還へ

報道陣の物凄い勢いでイナズマ団の下級幹部のボスをついに捕まえられたことでカメラマンも記者達も他に何も考えられる事なくただ歴史的瞬間のこの嬉しいニュースを逃すまいと必死にそのイナズマ団をカメラに納めていた。

すごいカメラのシャッターで眩しくて見えづらかったが、警察達は必死に報道陣に囲まれながらもイナズマ団をブルーシートを被せながら前に進んで待機している数台のパトカーに向かってゆっくり移動していた。


一方、海の向こうは大型クルーズ船が炎と黒煙をあげながらだんだんと沈みそうになってきている時、一番後ろのボートに乗っていた盾頭二人と辰准教授と的場警部とその大学の弟子達と警察の仲間達がやっと名古屋港にたどり着けた。

あの爆発の勢いもあって一時はどうなるのかと心配していたが、服ごと焼けてはいたが、そんな危ないことになることなく真っ黒に黒くなっただけで無事だった。

ただ、火傷しているのかは分からないが救急治療はしておいたほうが良さそうなのは誰からも見て分かっていた。

「灯田原さん!伏竜さん!辰先生!それに的場警部!皆さんも大丈夫ですか?」最後のボートの近くで別のボートに乗っていた警察の部下があの大爆発で大変なことになってないか心配していた。

何とか盾で必死に防いでいたが、それでもあの大爆発で負傷しているんじゃないかと心配で仕方がなかった。

先に名古屋港に着いていた大学の弟子達も皆心配していた。

「すぐに救急車を呼んだ方が…」

「いや、そこまで心配しなくていい。やっぱりヴィジョン先生の創った盾はすごいなあ。あの爆発で一大事にならないか心配していたけど、盾のおかげで怪我はそこまでひどくならなくて済んださ。全員この通り、重傷にはなってねえよ」灯田原は体をあえて皆に見せた。

「ていうかこいつを警察に引き渡さなきゃな。的場さん、的場さんの方は大丈夫ですか?…」

「ああ、皆さんのおかげで何とか助かりました。多少の怪我はそこまで気にしなくていいですよ。そうですね、早くこのイナズマ団ボスをパトカーに持っていかないと」

的場警部達が帰還してくるのを待っていた仲間達はブルーシートを広げて手枷足枷をしっかりと固定している今回の事件の首謀者である黒井の腕と背中などを持ちながら上から被せた。

そしてパトカーに向けて的場警部達全員が黒井をしっかり固定して歩いていった。

その様子に気づいた報道陣と記者達は直ぐ様的場警部達とブルーシートで被せている人にカメラを寄せた。

「あのブルーシートはまさか…おそらくですが、あの中にいる人物がイナズマ団下級幹部最後のボスである黒井和希容疑者かと思われます。ついにまた一人のイナズマ団を捕まえることができたようです」

報道陣のカメラのシャッターで眩しくて手でおさえながら的場警部は前に進んでいくしかなかった。

各局の報道陣は急いでブルーシートで覆い被されている黒井和希の顔をしっかりとカメラに納めるようにと必死だった。

どんな顔をしていてどんな姿なのかをしっかり報道に映す為だ。

ブルーシートで覆い被されているので、なかなかカメラで撮ることができないでいた。

「よし、パトカーに乗せてからだ。その時にその人物を撮れるはずだ」

ある一部の報道陣は裏にまわってパトカーの車列で待機しようと考え、それなら黒井和希容疑者の姿を撮ることができるかもしれないと先回りをした。

その様子をじーっと大学関係者達はブルーシートで覆い被せられているイナズマ団の黒井の後ろ姿を眺めていた。これでこの事件が終わった上、この任務が終わったんだと皆は思っていた。


一方の記者たちは、的場警部達が黒井を囲んでブルーシートを被せながら前へ進んでいる様子をカメラマンと一緒になってカメラに向かって解説していた。

「あのブルーシートで被せている人物が、今回あのデビューしたばかりだったヴィクトリア・プリンセス号を大爆発させた司令塔だと言われていますイナズマ団下級幹部最後の一人の黒井和希容疑者の姿かと思われます。現在、警察車両にこれから乗るところであります。ようやくこのイナズマ団を捕まえることができたということもあり、イナズマ団の撲滅へさらなる第一歩につながれたのではないかと思うのではないでしょうか。そして下級幹部最後のイナズマ団ですのでこれで下級幹部の容疑者達を全員捕まえられたその上、撲滅できた瞬間かと思われます」


もう夜中の時間になってしまったが、この時間でもテレビで見ている人達はやっと捕まってほっとしていたり、良かったと安堵してこれであともう一息でイナズマ団を倒すことができると期待感が膨らんだり、「よっしゃあああ!よくやってくれた!これで少しは安心して寝ることができる!」と言って喜んでいる人がいたりと皆は少し安心感が出てきた。


一方道保堂大学の学生達や灯田原、伏竜、辰准教授はやっとこの事件の解決ができたと同時に全員揃ってもう一つ忘れていたことを思い出していた。

ここは名古屋港だし、逆戻りして東京に帰ろうとしたくてもどうやって帰ればいいのかを忘れていたことだ。

「辰先生、俺たち帰る方法って何でしたっけ?」三回生の一人は辰准教授に肝心なことを聞いた。

「…すまん。そこまで考えていなかったな…船も鉄道もこの時間通っていないし…こういう時はヴィジョン先生に頼むしかないな」辰准教授ははっと閃いた。

「そっか。ヴィジョン先生は海上保安庁の船に乗っているからその船に乗って東京港に向かうっていうのは?」もう一人の三回生男子は言った。

「それを今言おうとしていたところなんだよ」灯田原はラインでヴィジョン教授と連絡を取った。名古屋港まで迎えに来てほしいと頼んだ。

するとすぐにヴィジョン教授が返信してきた。ヴィジョン教授の返信に灯田原が声に出して喋った。

『総大将の灯田原君、そして皆諸君。本当によく頑張ってくれた。勿論全員名古屋港に揃っているな?クルーズ船に閉じ込められたわけではないな?そこは皆で確認してくれ。…これでまたイナズマ団を倒す第一歩に近づいたと私も思っている。ただしかし、ここからが正念場だと思え。下級幹部のイナズマ団を全員倒せたからといって上級幹部の連中を捕まえるのはそんなに簡単ではない。奴ら敵もそう黙ってはいないはずだ。それを肝に銘じておけ』

ヴィジョン教授の一つ目のラインはここで途切れている。さらに続きは下に続いていた。

『そして肝心なことだと皆は察しているとは思うが、確かに船も鉄道も何でも交通はこの時間動いていない。そこでだ、私が乗っている海上保安庁の船に乗りなさい。その船で東京港まで戻ろうと思っている。そこは安心しなさい。私達がそこまで迎えに行くから名古屋港で待機しておきなさい。以上』

大学の皆は「良かったあ」とほっとしたり、「無事に帰れる!」と喜びの声に包まれた。


一方、イナズマ団アジトは…。

「神威様!急報です!下級幹部の黒井和希が…」

「分かっている。あれを見れば分かるだろ?」イナズマ団のボス、神威はスマホをテレビにして机の上に乗せて見ていた。手下もそれを見て理解ができた。

「皆をあの場に集めてこい。上級幹部達を集めることだ。もうあの黒井が失敗したことで下級幹部は滅亡を迎えたではないか。あの若造にせっかく上級幹部に上げてやると褒美を言ってやったのになぜだ?なぜまたあの盾頭にやられる。ヴィジョンもそうだ。最初からあの炎の盾頭を筆頭にしてやったのか?なかなかやるじゃないか。もう一息で仕留められたのに…赤田、お前も含めて上級幹部全員を会議室に集めてこい。いいな?…」

「かしこまりました」赤田は素早く矛を持って部屋から外に出て行った。

「…私はどうすれば…」

「会議室に移動せよ…」

「あっ、はい!」手下のイナズマ団もすぐさま会議室に移動していった。

「…おのれええ、ヴィジョンめ。ヴィジョンが邪魔しなければこんなことにはならなかったのに。さすがは洞察力と勘の鋭い男だ。いいだろう。お前のしたことを報いとして返してやる」神威は次の計画にもう移そうと考えていた。


ようやく名古屋港に海上保安庁の船が到着した。見た感じ思ったよりデカかった。海上自衛隊の船だろうか、しっかりとした作りになっている。ただ、本当にこの船に乗っていいのだろうかと大学生達はびくびくした。

「お待たせしました。どうぞ中へお入りください。東京港まで移動いたしますので」気持ちは有難かったが、本当に乗っていいのか戸惑ったが中からあの人が出てきたところでちょっとほっとした。

「皆諸君、早く乗りたまえ」ヴィジョン教授が姿を現したところで皆は安心して海上保安庁の船に乗っていった。




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