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戒告の盾  作者: ヨシ
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無事の帰還

ついに、大型クルーズ船ヴィクトリア・プリンセス号が大爆発した。爆発したあの勢いの炎はおもいっきりすごくデカイ工場が大爆発したのかというぐらい達してしまった。

あの爆発はテレビや映画で見たあの感じではなく、それの何倍という勢いの爆発だった。

もしあの爆弾を誰も気づかずに船に宿泊したままだったとしたら、皆即死していたのかもしれない。それぐらい、一大事だっただろう。

煙と一緒に炎が上へと上がっていく一方で、横にも炎と黒煙を上げて炸裂したのが見て分かる。


…まさかこんな大惨事が日本でおきるなどとんでもない出来事だ。犯罪組織のイナズマ団が仕掛けたこの爆発事件をきっかけに反社会的組織の勢力が格段と上がってしまったことに日本全土で衝撃が一気に走った。

もうこれでイナズマ団に勝つか負けるかの攻防戦をかけた戦いはもはや避けられなくなったことを意味していることになった。


クルーズ船からボートで逃げてきたヴィジョン教授の弟子達や、警察達は爆発した衝撃に振り向いて爆発したクルーズ船を見て固まっていた。

これがイナズマ団が狙っていた策略だったことを物語っているみたいに皆は力が抜けてしまった。

先に名古屋港にたどり着いていた準司達もあの大爆発を目を丸くして見ていた。

…自分達の目の前でまさかここまでの大惨事の事件を目の当たりにするのは今まであったのだろうかと。


準司達のすぐ近くで取材をしていたカメラマンや報道記者達はこのクルーズ船大爆発事件の歴史的瞬間を見逃していなかった。

報道陣達の記者達はカメラの前で「たった今クルーズ船から爆発がおきました!物凄い勢いです!あの爆発の勢いは今まであったのでしょうか!」と必死になってテレビに向かってマイクで伝えている。

すごくざわついている。こんなことがあっていいのかと必死に叫んでいる人達もいた。


そういえば、灯田原さん達は…。あの大爆発に巻き込まれていないだろうか!?

まさか…そんな…。準司はそう思っていたすぐ横に立っていた葵や将吾も涙が出そうになってきた。

葵は両手で鼻と口を抑えていた。

…そんな訳がない…だって、灯田原さんや伏竜は盾頭だから。何か策を思いついて皆を守れたのかもしれない。

そして灯田原達も爆発から守れたはずだ。

あそこで死ぬわけがない。

準司はそう信じていた。盾頭の力なら盾で何とか無事に皆を守れたはずだ。

必ずここへ帰ってくる。

準司は根拠がない気持ちだったが、それでも信じるしかないと思ってクルーズ船の方へ眺めるしかなかった。


やっと後からボートで脱出してきた皆が名古屋港にたどり着いた。そのまま皆は一人ずつ岸辺に登っていった時、他のボート達も次々と無事に名古屋港にたどり着いたのが先に着いた人達は見て確認できた。


やっとたどり着いた弟子達が岸辺から上がってもう一度爆発したクルーズ船の方を振り向いてぼーっと眺めていた。

もうクルーズ船の真ん中殆どが炎の海に包まれている。そして燃えているその上空は黒い煙でもくもくと舞い上がり雲の上まで到達していた。

もう地獄絵図のようだった。

実はまだボートに乗っている人達はクルーズ船が大爆発した時、あまりの衝撃でボートのエンジンを操縦士があえて切った時、後ろに振り向いて爆発した瞬間を見たのだ。

ドカーンと爆発音を聞いて爆発の勢いという濃いオレンジ色のした炎と煙があまりの大きさで勢いよく飛び出していた所を皆は確かに見たことを鮮明に覚えてしまった。

その衝撃はずっと忘れられないだろう。


肝心な灯田原さん達は大丈夫なのだろうか?

まだここに帰ってきていない為、一番後ろにいるボートに乗っている皆が非常に心配だ。

準司はそう思っていて何だかじっとしていられなかった。そして肝心な事を思い出していた。

…そうだ、イナズマ団の下級幹部最後の男の黒井和希やその手下達はどうなったんだろうか?

しっかりと警察達が確保したままにしていられているのだろうか?

それに警察がそうだが、特に的場警部が一番大丈夫なのだろうか?まだ一番後ろのボートに乗っていただろうし、的場警部があの黒井和希というイナズマ団ボスを名古屋港に止まっている警察車両に持っていかなければならないのだ。

まだその責務を果たせていない。

もしそれを機に黒井を逃がしてしまったとなれば、今までの苦労した事が水の泡になってしまう。

それはどうなのだろうか?それも一番油断してはいけない場面だ。

いくつも重なった問題であるが、灯田原達的場警部達が乗っているボートが無事に何傷一つなく帰還できることを祈るしかない。

準司がそう思っていた時、またあることを思い出していた。

そうだ、ファインドグラスで一体向こうの様子はどうなっているのかを確かめればいいんだった…。

準司は直ぐ様ファインドグラスのスイッチをオンにして、向こうの状況を確認した。


まだボートに乗っている皆一人一人の名前が次々と出てきている中なので、一体どのボートに灯田原達や的場警部達が乗っているボートなのかがよく分からない状況だ。一番後ろを見渡してみても一体どこにいるのかを追ってみてもなかなか見えてこない。

…まさか、そんなはずは…。

最悪な場合を、もうこれ以上考えたくもなかった。

生きて帰ってきてほしいと願うしかなかった。

準司はだんだんと涙が出そうになってきた。

ここまで戦ってきて、自分たちを助けてくれた恩人とも言える仲間だ。そんな仲間が、ここで負けて帰ってくるわけにはいかない。

絶対に生きて帰ってきてくれる。…負けるわけにはいかない!

準司は最悪な場合のことなど考えるのをやめた。一つだけ、灯田原達や的場警部達は必ず生きて帰ってくると信じるだけにした。

…必ず生きて帰ってくる!


報道陣達も準司達がボートで帰ってくる様子を見てマイクを持ってカメラの前で状況を説明している記者達を通して中継を続けていた。

冷静になって話しているのだが、ボートに乗ってクルーズ船から必死に脱出してきている皆を見てすごく心配していた。

おそらくあの若者達は、あの道保堂大学の学生達だと一目で皆は分かっていた。

以前に高層ビルの爆破事件の救出とイナズマ団ボス二人を捕まえることに成功した人達だと分かっている為、やはりこの事件のことについてもこの大学生達が乗客全員を助けに駆けつけに来たり、この事件の首謀者であるイナズマ団ボスを捕まえに来たりしていたのかと一目瞭然で皆も分かっていた。

報道陣達はまたこの道保堂大学の学生達にインタビューしようとしに行きたかったが、そんな場合ではないことが自然と分かっていた。

あの爆発に巻き込まれていないだろうかと皆が真剣になってクルーズ船に向かって心配して見つめているのを報道陣達も分かっていた。

代わりに少し遠い距離からクルーズ船が大爆発した様子についてと必死に脱出してきた人達の安全なのかどうかを報道陣達もカメラに向かって伝えていた。

「おそらくですが、あのボートに乗ってここまで帰ってきた皆さんは大学生達かと思われます。しかし、どういう事なのかまだはっきりとした情報はないのですが、この爆発事件を事前に知って乗客全員を無事に名古屋港に降ろしたのか、もしそうだとしたらおそらくですが、道保堂大学の学生達なのではないかと思います…」


報道陣達の声が聞こえてきても、準司はクルーズ船に向いたまま無事に帰還してくれることを信じて待っていた。葵や将吾は後ろを振り向いて報道陣達の物凄い人数に圧倒されていた。

ヤバい、道保堂大学の学生達だとばれてしまっているのかもしれない。

二人はそう冷や汗をかきはじめた。

準司はそんな事を全く気にせずずっと前を見続けていた。

ファインドグラスで真剣に探していた。

必ず帰ってくる。そう信じてずっと探していたその時、一番後ろのボート二隻が一つになって帰ってきているのが見えた。

まだ程遠い距離だが、あの一番遠い距離にいるあの二隻のボートがそれだろう。

灯田原達や的場警部達が乗っているボートで間違いない。

ファインドグラスでも名前が表示されている。

「…良かったあ。…やっぱり灯田原さん達はすげえや!」

あまりの感動に準司は心の底からほっとした。









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