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戒告の盾  作者: ヨシ
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渾身の防ぎ技

「皆さん、大丈夫ですか!?」警察の数人も敵の鉄球でおもいっきり吹っ飛ばされた影響で壁にぶつかったのもあって怪我が酷くなっている大学生達も含めて皆を心配していた。

幸い、重症にならなくて済んでいたがあの鉄球も白い色のしたトゲがあるため盾で防がなかったら致命傷だっただろう。

「おいどうした?この俺を捕まえたいんじゃなかったのか?そんな吹っ飛ばされてしまったぐらいで俺を捕まえたいなど十年も早いのかもしれないよな?」この十一番目のイナズマ団の黒井和希は自信が漲っている。

まだ鉄球がどうだという話で苦戦している相手の様子を見て黒井は確信がついていた。

こんなことぐらいで苦戦しているようじゃまだまだ仕掛ける作戦で戦えばこっちの勝ちだと。警察達も自分達を捕まえられなかったらこの俺が上級幹部の仲間入りに神威様からご褒美をくださる。

夢とか言う必要がなくなる。むしろ現実だ。

「おいどうした?起き上がれねえのか?そうかそうか、そりゃそうだよなあ?この鉄球だからなあ。いいだろう。留めを指してやる。お前ら、もう一回鉄球で投げ飛ばせ…」

「はい!」黒井の部下達はもう一度鉄球を振り回し始めた。この一撃でくらったらもう終わりだ。あの重さに盾で凌ごうとしても無駄だと準司達は感づいていた。

…まずい。このままではイナズマ団に負けてしまう。…技を発動させた方がいいかもしれないな。それならあの鉄球の重さに勝てるかもしれない。

準司はもう一度立ち上がった。それに続いて三回生や二回生の先輩達や葵や将吾も立ち上がろうとしていた。

一人が立ち始めた準司を見て黒井は表情が変わった。部下達があのおみやげがいるという話をよく耳にしたことがある。…ひょっとしてあの小僧、まさか…。

「おい。そこの男子、聞きたいことがある。まさかお前、あの三田原準司という名前の大学生か?」準司はやっと前を向いて黒井の顔を見た時、準司に睨みつけているのが分かった。

…まさか、このイナズマ団は十一番目のボスだから今度は今までのイナズマ団とは違い本気で狙ってくるだろう。あの真剣な顔はそんな風に見える。

「そうだと言ったら、お前は何をしようと考えてんだ?」準司は言い返した。

「ふふふ、何をしようだって?カッコつけた話を盛り返してきやがるなあ。聞いただけでそんな怖がらなくてもいいじゃねえか小僧?…」

「俺は何も怖がっていないぞ!」準司は怒鳴りつけてまたさらに言い返した。

すると黒井を始めにイナズマ団の皆がゲラゲラ笑いだした。

「そうかそうか。怖がっていなかったんだよな、すまねえなあ小僧。…でもようやく会えたな、三田原準司。イナズマ団の中で一番有名人だからな。だからおめえのあだ名はおみやげの小僧とも呼ばれているんだよ。お前を神威様のところに持っていけば、俺は上級幹部の仲間入りになれるかもしれない。…そうか、こういうのはどうだ?その三田原をこっちに渡してくればこの戦いは終わらせてやる。しかしだ、それに従えられないならこの戦いは続いてしまう。どうだ?何も難しくないだろう?そいつさえイナズマ団に持ち帰ればいいだけの話だ。イナズマ団は三田原という人物の獲物だからな」黒井はまたゲラゲラ笑いだした。

どうしてもイナズマ団は準司を狙いたい思惑だ。準司を賞金にかけようとしたいぐらいだからイナズマ団はどうしても必要な人と見ている。

「どうだ三田原?俺たちと一緒に行こうじゃないか、イナズマ団のアジトに。あそこは関係者以外入れば出てこれなくなってしまう遊びの場所だからな。神威様の命に従うだけでお金も食べ物もくれる。お前が俺たちに入ってくれば皆大歓迎してくれる。だからだ、仲間達を守りたければお前がイナズマ団に入るんだ。そうすれば皆の命は保証される。この機会は二度とないぞ、さあ三田原。こっちにきて一緒に仲良くしようじゃないか…」

「お前の望みなど聞き入れる気などない!…」

「ああ?」準司は迷いというものは何一つなかった。イナズマ団に連れていかれようが絶対に自分の命が狙われるだけだと知っているからだ。

ただ準司が今感じ取っているとすれば、この黒井という人物もかなり危ない人間だと分かることだ。

「反社会勢力集団に入りたいなど考えたこともない。なんせ最後は殺されるだけだ。そんな危険なところに行って何が待ち受けてくるのか想像できるぐらい怖いさ。…お前が十一番目のイナズマ団だろ?あの本物のボスに雇われてそこまで嬉しいのか?強盗をして、犯罪を犯して、そして人を殺す…そんなことをしてあのボスにもらっているのか?よく捕まらなくて済んでいるんだな?…俺は盾の使いの一人として俺はお前達を一人残らず捕まえる!…そして今夜、お前を捕まえるまで最後まで戦い続ける。いつまででも必ずだ。必ず、お前を捕まえる!」準司は熱が入るともう一度盾を立て直した。

あの鉄球で吹っ飛ばされるぐらいなら、こっちも技で何とか弾き返せるようにすればいい。

灯田原さんに救われた時のあの時のことを思い出せ。灯田原さんはあの銃撃の中でイナズマ団全員を捕まえることができた。あの技と似た技を繰り出してこのボスにも打撃を与えればいい。

「ほう。それで俺を必ず捕まえたいと?ふふ、いいだろう。その根性、いい度胸だ。まあできるだけやり続ければいい。貴様のその訳の分からない根性で俺を捕まえれるなら…やってみろよ。必ず捕まえるって言ったんだからな?どうせ貴様も、そんなひょろひょろでこの俺に勝てるわけがないんだからな」

お前ら、何度でも鉄球で攻めてやれと黒井が手下達に支配するとその手下達はもう一度鉄球をブンブンと鎖を掴んで振り回し続けるともう一度準司は盾を構えて水の舞の技を繰り出し始めた。

すると後ろから伏竜があえてわざと動かず立ったまま準司に話しかけた。

「三田原…技の訓練を受けた時に話した事全部覚えているか?こういうイナズマ団の攻撃に打ち勝つためにどうすればいいかヒントみたいな話をしたと思うんだが。…あえて厳しいことさせてもらうが、これができたらお前のものにできたという証拠が手に入る。…今お前は六の技を使える状況じゃない。なぜなら盾の舞を使ってないからだ。それは分かるだろ?まずはどうすればいいのか、お前自身が考えてあの鉄球全部吹き飛ばしてやりな」

伏竜は準司ならできると信じてそれでも見守った。灯田原も作戦を立てていて次にどう動けばいいか計算をしていた。

準司はあの技修業の時の最初から最後まで順を追って伏竜がどういった話をしていたのか全部覚えられている自信がなかったが、目の前のこの鉄球を防ぐ方法が何かあったはずだ。

鉄球を水で動かすなら、ただ大量の水を集めて弾き返す…。いや、それだけではあの鉄球を完全に防ぎきれない。鉄球を少しでも動かせるなら…まさか…。

「おい、どうした?もう攻撃は止めか?やっぱりこれらの鉄球を盾で防ぐなんて厳しいもんなあ。じゃあ、諦めるしかないか?しょうがないなあ、ではこっちが本気と行くぞ。やれ!お前ら!…」

「準司!」

「三田原君!」

葵や将吾や警察の皆さん、皆藤先輩の声も後ろから聞こえた。ここまで必死に心配してくれるのは有難いけど、それでもこのイナズマ団をなんとしても捕まえなければならない。

まだ完成してはいないが、あえてこの技でやるしかない。

三人のイナズマ団の鉄球が準司に襲い掛かってきた。

もう駄目だ。準司は海に投げ出される。皆誰もがそう思っていたその時。

鉄球三つが準司の盾にぶつかったのだが…。

皆は目を見開いた。そして皆は思わずハッとした。

準司が自分の盾でヒビが入ってはいるものの、三つの鉄球全てを受け止めたのだ。

大学の皆や警察の皆全員が喚起に沸いた。

灯田原は表情が変わったが、伏竜は何の表情も変えずにただ準司を見守っていた。


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