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戒告の盾  作者: ヨシ
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正念場のカウントダウン

やっと警察のメンバーが駆けつけに来てくれた。瀬戸川達七人は一時はどうなるかとハラハラしながら待っていたが、準司の放った技のお陰でイナズマ団の脅威から退くことができて何とか時間稼ぎができたので助かった。

警察の何人かはここにいるこれらイナズマ団全員の手錠をかけて連行すると同時にその他の警察達はイナズマ団が仕掛けた感電式時限爆弾をただ眺めることしかできなくなった。

「…これが…イナズマ団が仕掛けた感電式時限爆弾か…」的場警部は赤い文字が動いているカウントダウンを見て絶望した。

「瀬戸川、もしこれを二度触れたら、まさか…」

「はい、大爆発するとイナズマ団は言っていました」瀬戸川も悔しさが沸き起こっていた。

その時、伏竜もやっと駆けつけに来てくれた。準司達も伏竜に会えてほっとした気持ちだ。

「伏竜さん!ここです!これらのイナズマ団を…」

「うるせえ!てめえら、地下に行くなら俺達に報告してから行けって何度も言ってただろ?何故連絡しなかった?勝手なマネをしやがって。もう一息で殺されてたのかもしれなかったんだぞ!…」

「…すみません」伏竜の激怒に準司は謝った。周りの警察も伏竜に怒られているのを黙って見て聞いていた。

「伏竜さん…という名前ですか?確かに報告なしで私達が地下に行ってしまったのは事実です。ですが、警察が責任持ってここまで来たのでこの場合は私に責任があります。決して三田原君が悪くないので責めるなら私に責めてください」瀬戸川は準司を庇った。

「私からも、警察として失態をおかしたかと思います。大変申し訳ありませんでした」道村が頭を深く下げると瀬戸川も頭を深く下げた。

「三田原君は盾を使って私達を守ってくれました。それは凄いことだったんです。技の訓練を指導してきたんですよね?その技を使ってイナズマ団を追い払えたんです。だから、三田原君のお陰で助かったんです…」

「助かった?」瀬戸川が必死に説得させたが伏竜はまだ怒りが静まっていなかった。

「だからあんた達は警察の任務から逃げようとしたいとでも言いたいんですか?あんたら、警察だろ?警察になるまでの訓練あんた達もしてきたでしょう?命を守る任務が警察の仕事だろ?俺達が活躍ばっかりしてたらあんたらのプライドが欠けるだろ?あんたら、それでも警察だと言い切れるのか?」伏竜の説教で二人の警察は何度も謝った。

やっぱり伏竜は周りにも厳しいんだと準司達は肌で感じていた。

「それに、爆弾の話は?」伏竜は話を急に変えた。

「…あれが感電式時限爆弾です…」

「感電式時限爆弾?」伏竜は瀬戸川に聞き返した。

「瀬戸川、何故その名前を知っている?」的場警部は疑問を抱いた。

「このイナズマ団が説明したからです。爆弾の周りに電気が走ると感電したり、空気中に火がついたり電気が触れたりしたらあのように爆発までのカウントダウンが始まると言ってました…」

「あの爆弾に君らの誰かが触れてしまったのか?」的場はさらに聞いた。

「いえ、それは違います。ここにいるイナズマ団のボスがスイッチを入れたから発動したみたいです」瀬戸川はしっかりとイナズマ団の動きを見ていたのではっきりと説明していた。

「つまりあの爆弾に触れようが触れまいがイナズマ団がスイッチを握っている以上爆弾のカウントダウンが始まってしまうっていうことか…」的場はやっと頭の中で整理できた。

「あの制限時間、爆発するのはいつだ?」的場は根掘り葉掘り聞いた。

「今は午後3時になろうとしているところ。つまりあの数字の一番左が九の数字を指しているということは…計算しておそらく午前0時丁度かと」瀬戸川は素早く頭の中で計算した。

「あの爆弾を止められないのか?」的場はさらに聞いた。

「このイナズマ団に聞いたところ、残念ながら食い止める方法がないと言っていました。爆弾から避けるようにするには…もう…この船から逃げるしかないかと…」

「何だと!?」的場警部はスイッチが切り替わった。

「つまり船を捨てるしかないということなのか?」的場は最悪な場合を想像した。

「…これらのイナズマ団に聞いてみるしかないと思いますが、おそらくはそうなるかと…」瀬戸川はそう説明すると的場警部は素早くイナズマ団に向かっていき事情を聞いた。

「お前達、あの爆弾を止める方法がないのか?…」

「…ふふふ、そんな熱くなるなよ…」

「ふざけるな!」的場警部は殴りかかろうとしたが、部下達に押さえられた。

「警部、ここは事を抗わない方がいいかと…」的場警部は殴るのを止める代わりにイナズマ団に向かって怒りを露にした。

「お前ら、そんなに怒ったって俺達が素直に聞くとでも思ってんのか?それにまだまだこの船内にイナズマ団の仲間がいるんだぜ。お前らの残りの仕事は他のイナズマ団を捕まえる事、乗客を港に避難する事、そして、黒井様を捕まえる事なんだろ?仕事がまだ終わったわけじゃないだろ?だったら急いだ方が良さそうだな。どうだ?午前0時まで全ての任務を終えられるのか?こんなバカでかい船の中でなんだぞ。おめえらこそ、グズグズしている場合じゃなさそうだな」イナズマ団の男はフハハハハハ!と嘲笑いして警察達を挑発した。

的場警部は必死に冷静になった。せっかくデビューした大型クルーズ船だというのにこのイナズマ団のせいで豪華客船に乗るのに抵抗してしまう恐れもある。

修学旅行や観光にもキズが走ってしまう。イナズマ団が反社会勢力の代名詞として国中にさらに危機をもたらしてしまう危険もある。

あえて口に出さなかったが、的場警部は心の中で「畜生!」と叫んだ。爆弾を止めることができたならイナズマ団の脅威を阻止できたのに、日本では決してつくってはならないイナズマ団の最悪な開発で完成した触れたら爆発する大型爆弾のことで日本中がさらに脅威に立たされてしまう。

…何とか止められる方法はないのか?


そばで聞いていた伏竜はスマホをまた取り出し、弟子達が次々とラインを送ってきているのが分かる。どうやら何とか時限爆弾を解除できたと報告がきている。

伏竜は全員に返信し『よくやった。引き続きまだイナズマ団が仕掛けた爆弾があるかもしれないから捜索を続けろ』とラインした。

「警部、とりあえず船内にいる乗客を次の港に全員降ろすようにこの船の関係者に頼んでアナウンスをお願いした方がいいんじゃないでしょうか?爆弾が見つかったのですから、ここは一刻も早く急いだ方がいいのでは」的場警部の部下の一人の下浦がそう呼び掛けた。

「そうだな。乗客と船の関係者の命が最優先だ。誰かすぐに私と一緒に船長に会いに行くぞ。そこで事情を言うことにする…」

「操縦席なら私が案内します!…」

「島さん」そういえば島操縦士を忘れていた。警察の瀬戸川と道村もハッと気づいた。イナズマ団によって仕掛けられた感電式時限爆弾のことも島操縦士も一番知っている。

「貴方は…操縦士の関係者ですか?」的場警部は聞いた。

「はい、私はこの船の操縦士をしています。今すぐ私が事情を話しますので…」

「分かりました。有り難うございます。警察二手に別れる。こっちからここまでの警察は操縦席に向かう。残りの警察はこのイナズマ団の監視を頼む。ただあの爆弾に近づくんじゃないぞ。いいな?…」

「はい!」警察の皆が大きく返事すると的場警部を始めに急いで島操縦士と一緒に駆け足で操縦席を目指した。

そして他の警察はイナズマ団を監視した。


「いいか、お前ら。灯田原さんにもこの事をラインで送った。特定の爆弾のありかを見つけたのはご苦労。君らは警察の人と一緒になって他の時限爆弾を探すのと乗客全員を次の港に到着した時に船から降ろす手伝いをしてこい。分かったか?」伏竜はそうアイデアを言い渡した。

「では私達二人も着いていく手伝いをするということですか?」道村は初めて伏竜に聞いた。

「何か警部から動いてはいけないとか言われているんですか?…」

「今的場警部が言った通りです。このイナズマ団を監視しないと」瀬戸川が説明した。

「じゃあ爆弾探しと乗客全員の脱出のために動いていいかを聞くというのは?」伏竜は粘って聞いた。

「…できなくはないですが、その場合他の警察と手を組んだ方がいいと言われるかもしれませんが」瀬戸川はそうするしかないと説明した。

「的場警部に連絡を入れてください…」

「…分かりました」そして瀬戸川は的場警部に連絡を入れた。




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