切り札
この検問を突破するには、何か面白いこと、をしなければならないらしい。
ボウズが促す。
「はよせんと、お前の屋台は蜂の巣やぞ」
「ちょ、待って下さい!」
男は慌てて屋台からタコ焼きと串を取り出し、一発ギャグを披露した。
「this is ゴールデンボール、this is ロングペンソー」
右手にタコ焼きを持ち、左手に串を持つ。
タコ焼きに串を通す。
「this is マイ、ゴールデンボールロングペン」
「つまらん!」
シャクレ顎が銃を乱射し、金の屋台に弾丸が突き刺さる。
どうやら男は、ピ○太郎のP○APという、ちょい昔流行ったギャグのパクりを披露したようだが、完全に滑り倒した。
ボウズがこちらに向き直る。
「次はお前達じゃ!」
ちょ、待て!
屋台でバトルするハズが、何でこんなしょーもないギャグ大会になった。
しかし、早く披露しなければ弾丸を浴びる羽目になる。
課長が急げ! と煽る。
くっそ……
俺は、前へと歩み出た。
上着を脱いで、ネクタイを緩めると、叫んだ。
「パンティ、パンティ、パンティテックス!」
思い付いたのは、昔、どこかで見かけた我が社の社長、島田珠緒がやっていたギャグ。
手を鶴の首のようにして、それをパンティ、のかけ声と共に動かす。
パンティテックス! でキメポーズを取ると、ダイゴが目を見開いた。
「お前それ、珠緒姉さんのギャグやないかい!」
シャクレ顎も叫ぶ。
「そんなん、反則やわ。 それ見せられて通さんかったら、姉さんに殺されてまうわ」
……そうか、こいつらと島田珠緒社長は、同じヨシ○トの仲間だったんだ




