第2章 第2話 高校時代。人生初の一目惚れ
高校は地元の進学校へ進学した。
部活動は再び卓球部を選んだ。
人数も少なかったし、中学から続けていたという理由が大きい。
ただ、中学時代ほどの熱意はなかった。
卓球部は地下1階だった。
剣道部は1階だった。
両方をつなぐ廊下があり、卓球部の練習中にその様子が目に入ることがあった。
そこで一人、防具を付けた人形に向かって面打ちをしている女子生徒がいた。
なぜかその姿が強く印象に残った。
人生初の一目惚れである。
一人だけ練習していることも気になったが、それ以上にかわいかったのである。
高校2年生で同じクラスになった。
勇気を出して映画に誘った。
相手はキアヌ・リーブスが好きだったので、『雲の中で散歩』を観に行った。
当時の自分は単純だった。
デートができれば付き合えると思っていた。
いろいろな話をした。
体が弱いこと。
全体練習に参加できず、一人で面打ちをしていたこと。
将来は少年保護課の警察官になりたいこと。
そのために剣道を続けていること。
当時の自分は将来についてそこまで真剣に考えていなかった。
だから少し驚いた。
そして、自分も進路について考え始めるようになった。
告白した。
振られた。
人生はそんなに簡単ではなかった。
それでも良い思い出である。
専門学校へ進学した後も、年に一度くらい会う関係は続いた。
相手の結婚をきっかけに会わなくなったが、今でも幸せを願っている。




