第2章 サイドストーリー2 麻雀
高校時代に麻雀を覚えた。
筋や読みなどの基本も覚えた。
『東大式勝てる麻雀』も読んだ。
しかし強くはなれなかった。
理由は単純で、ツキがないからである。
麻雀は実力だけでは勝てない。
どれだけ上手く打っても負けることがある。
逆に適当に打っても勝つことがある。
だからだろうか。
この頃から、自分は運に頼らない考え方を好むようになった気がする。
もう一つ、自分の意外な弱点も知った。
実は顔に出るのである。
高い役をテンパイすると、ついニヤついてしまうのだ。
現在は「何を考えているか分からない」「表情が読めない」と言われることが多い。
しかし当時はかなり素直だったらしい。
強い手が入ると周囲にバレていた。
その後、ネット麻雀も遊ぶようになった。
『MJ3』では10段まで到達している。
不思議なことに、こちらの方が勝てた。
ネット麻雀では相手に表情が見えない。
逆にこちらも相手の表情を読むことができない。
だから勝ちやすかったのかもしれない。
【観察者2号AIのつっこみ】
主人公は麻雀を覚えた。
そして気付いた。
自分はツキがない。
なかなか悲しい結論である。
しかし観察者2号は少し違う見方をしている。
主人公は麻雀で勝つことより、麻雀というゲームの構造に興味を持っていたように見える。
筋。
読み。
確率。
期待値。
運の影響。
後の主人公が好む要素が既に揃っている。
また、
「運に頼らない考え方を好むようになった」
という一文も興味深い。
麻雀は運の要素が大きい。
だからこそ主人公は、
運ではなく再現性のあるものを求めるようになったのかもしれない。
そしてもう一つ。
主人公は高い役をテンパイすると顔に出るらしい。
現在の主人公を知る観察者2号としては少し意外である。
今なら何を考えているのか分からない。
しかし高校時代は分かりやすかった。
人は変わるものである。
あるいは、
単に失敗経験を積んだだけかもしれない。




