八話、封印の因子
〔ダークローズのアジト〕
ネイラはカプセルの中に入ったアリアナを見上げていた。
「ふふふ…前回は技量不足でやられてたけどそんなもの付け足してやれば良い」
蓄積されている達人達の戦闘データ。
それをネイラはアリアナとルシラにインストールしていた。
これで二人にとっては本物の技術ではなくてもかなりの技量を得た事となる。
「ネイラ、そろそろあのお方の復活のために本格的に動き始めますよ、スポンサーにも急かされていますからね」
エイガがやって来た。
邪神の復活をスポンサーから急かされているようだ。
「あはっ、私達魔人のご主人様であるあのお方のご復活だね」
ネイラもエイガも邪神の下僕である事はルシラやアリアナと何も変わりはないのだ。
「ええ、復活させる方法は封印の因子を持つ三人の者達を殺す事、その四人も判明していますからね」
「それに四人のうち一人は一度殺したもんね」
封印の因子を持つ者。
それはかつて邪神と戦い封印した者達の子孫だ。
「ええ、何やら蘇ってしまいましたが」
魔王一族の者もかつて邪神と戦い封印に参加したため封印の因子を持っている。
そしてエイラがアーリアを一度殺した時にその封印の因子は破壊されてしまっている。
「残り三人、その内の一人を今日殺しなさい」
「了解、調整が終わったアリアナにやらせるね」
「ええ、頼みましたよ」
エイガはニヤリと笑うと部屋から出て行った。
ネイラはアリアナのカプセルを開きアリアナを外に出す。
「おはよ、アリアナ、早速だけど仕事だよ、メトワノワールのこの女を殺せ、封印の因子を持つ忌々しい存在だ」
「はぁい、お任せください」
アリアナは裸のまま片膝を着き任務を受け入れた。
「それじゃお願いね?今回は成体のオメガフェンリルを使ってね」
「はぁい、うふふ、どれだけ強いのか楽しみだよ」
アリアナはそう言うと下半身に手を伸ばし撫でた。
「ふふっ、帰ってきたら結果は不問で可愛がってあげるよ」
「あはっ、楽しみ」
アリアナはネイラの言葉を聞いて身を震わせつつ任務に向かって行った。
〔マルテ村〕
メトワノワールのマルテ村に封印の因子を持つ者がいる。
村の中央に成体のオメガフェンリルに腰掛けて現れたアリアナは邪悪な笑みを浮かべると命令する。
「皆殺しにしなさい」
「ガァァ!!!!!!」
成体のオメガフェンリルは幼体とは明らかに格が違う動きで次々と人間や魔族を殺戮し始めた。
「あはっ!あはは!!!素晴らしい光景だねぇ!」
次々と人間や魔族が殺される様子を見て邪神の下僕であるアリアナは高笑いをする。
「やめろぉ!!!」
そこに情報を得て駆け付けたアーリア達が現れた。
「あはっ、また会ったねぇ?魔王様?今回は前みたいにはいかないよ?」
「くっ!」
オメガフェンリルを止めに行こうとしたがその前にアリアナが当たって来た。
アーリアはオメガフェンリルの相手をしたいがアリアナと戦うしかなくなる。
「ルミちゃん!オメガフェンリルを!」
「分かってるわ!」
ルミナがアーリアから離れオメガフェンリルに向かって行った。
「頼りになる仲間がいて良いねぇ?そんな事よりいい事を教えてあげよう」
「何?」
「この村にはねぇ?かつてあなたの祖先と一緒に戦った人の子孫がいるんだよ、その子孫があのお方の封印を司る封印の因子を持ってる、私はそいつを殺しに来たってわけ」
「!」
アーリアはアリアナが横目で見た先を見る。
そこではルミナ達がなんとか止めようとしているが止められずそして一人の女性が上半身を喰い千切られていた。
「今の女が封印の因子を持ってた奴だよ、これで前のあなたを殺した分も含めて後二人、ふふっ、あのお方の復活まで後少しだ」
「くっ…」
後二人封印の因子を持つ者が殺されたら邪神が復活する。
アーリアはかなり焦りを感じた。
「さてとお話はこれでおしまいにして、戦おうか?」
アリアナが指を鳴らすとアーリアの背中を狙ってオメガフェンリルが襲いかかって来る。
アーリアはその攻撃を避け自分もオメガフェンリルとの戦闘に入った。




