一話、クソザコご先祖
〔サキュメアーレ王城〕
アーリアは王城にてレッスンを終えた後廊下を歩いているとゼーリアがやって来た。
「あっ!ご先祖様!私に修行を付けてよ!」
アーリアはゼーリアは間違いなく強いはずと考えて修行を付けて欲しいと言う。
「ふむ、どれ?アーリアよ、手を出してみよ」
「ん?うん」
アーリアは手を突き出した。
「さて、行くぞ!!」
「おー!」
アーリアはきっと凄いパンチが来るんだ!と気を引き締める。
しかし…
ポフッ…
「へっ…?」
アーリアはそこら辺の女の子並な力に唖然とする。
「ご覧の通り我はクソザコだ」
「ええええ…」
アーリアはまさかの事実に驚くしかない。
「我が弱い理由だが我の子供達に力を渡したからだ、そのおかげで我自身はこうなった、後弱すぎて脅威にならんから邪神共にも無視された」
それが現実世界のゼーリアが生きている理由である。
しかし当時のダークローズの前進組織の脅威にならなかったとしても戦えなくなった代わりに磨き続けた魔導技術のお陰でアーリアが復活したため結果的にはゼーリアはダークローズの脅威となったのである。
「ねぇ?ご先祖様?それで私ってどうやって強くなったの…?」
「夢の世界ならば自由だ、当時の我の力を再現する事も可能だからお主を鍛えるのには困らんかったぞ」
「あーなるほど、私達サキュバスだもんね」
「そう言う事だ」
夢の世界でのサキュバスは無敵だ。
勝てる存在は本当に少ない。
「そう言えばアーリア、お主に言ってなかったのだが、我には魔神としての称号がある」
「なぁに?」
アーリアは称号ってなぁに?と首を傾げた。
「サキュバスらしく色欲だ!どうだ!誇らしいであろう!?」
サキュバスらしく生きる事それはサキュバスの誇りである。
そのため色欲の称号はゼーリアにとって誇りなのである。
「わー」
精神の大半がサキュバス化しているものの人間としての精神もまだ少し残っているアーリアの反応は微妙である。
ちなみにこちらの世界のゼーリアは色んな男を摘み食いしていたがアーリアはサキュバスの癖に決めた一人が生きてるうちはその人が良い!と言うタイプのためサキュバスとしては希少な考えである。
「なんだその反応は、ちなみにお主の魔王としての称号も色欲だぞ」
「…んー」
称号が色欲と言われたアーリアはまた微妙な顔を見せた。
「私の魔王としての称号色欲なんだって」
アーリアの部屋に集まってお茶をしているとアーリアが先程ゼーリアから聞いた話を話し始めた。
「あーなるほど、あなたサキュバスですものね」
納得だとルミナは思う。
「確かにな」
「ですね」
皆次々と納得して行く。
「何さ、私が淫乱みたいに…」
納得する時点でそう言ってるのと同じなのである。
「あんな谷間やら際どいパンツやらな魔族服を着ていて今更淫乱じゃないと思っていたの?」
「あ、アレはサキュバスとして露出が高ければ高いほど強いからあーなるだけで、今は普通の服でしょう?」
アーリアが着ている服は現代的なTシャツとジーパンだ。
この時代魔王一族だからとドレスを着る必要はなくなっている。
「そうですか?風でスカートが捲れてもおっで済ませたり」
捲れたスカートを抑えないのだサキュバス的にパンツくらい見られてもなんとも思わないため。
「ボディタッチ多かったり」
何かとボディタッチが多いのもサキュバスらしさである。
「胸もよく当てて来るよな」
「…」
それは自然にやってる事だ本能的に。
アーリアは押し黙りサキュバスとして生きるのが当たり前になった結果淫乱になっていたのかと思う。
「まっ他のサキュバスと比べるとかなりお清楚だと思うけどね」
何故なら三人とも慣れたがそこら辺を素っ裸で歩いているサキュバスがいるのだ。
それと比べればアーリアなどサキュバス界のド清楚モンスターだ。
「アーリア様」
そうしているとサキュバスの一人が資料を持ってやって来た。
この者は素っ裸派らしく服を着ていない。
「うん、やっぱりアーリアはサキュバス的お清楚さんね、あくまでもサキュバス的」
「だな」
「間違いないです」
素っ裸のサキュバスとアーリアが話す様子を眺めつつルミナ達は再びお菓子を食べ始めた。




