十話、真実
〔???〕
アーリアが目を覚ますと見たこともない容器の中にいた。
(!?何これ!?出して!!)
先程からパニック状態を継続しているアーリアは必死になって容器を叩く。
そうしていると一人の少女がスライドドアを開けて中に入って来て容器の近くまで駆け寄って来た。
(!ルミちゃん!?)
ルミナに似た少女はボタンを押す。
すると容器が左右に開きアーリアは地面に向けて落ちそうになったため慌てた地面に手を着いた。
「良かった…リア…本当に…」
手を着いたアーリアをルミナと似ている少女が抱きしめた。
「あなたはルミちゃんなの…?」
「うん、あなたが知ってるルミナのベースになったのが私、でも説明は後ね?あなた裸だし」
ルミナの指摘に気付きアーリアは自分の姿を確認する。
すると素っ裸であるのが確認出来た。
そしてツノと尻尾があるサキュバスとしての自分の体であると確認出来た。
「はい、タオル」
「う、うん」
アーリアはベースになったと言う言葉が気になりつつも体を拭きとりあえずの服として魔装を呼び出す。
「ふぅ落ち着いた、それで?ここは一体どこなの?」
ここはどこなのか聞くとルミナは悲しそうな顔を見せた。
「やっぱりあの中で産まれたあなたとしての記憶しかないのね…」
「どう言うこと?」
「それは我から説明しよう」
ルミナにどう言うことなのか聞こうとすると再びスライドドアが開きそこからゼーリアが現れた。
「ご、ご先祖様!?」
アーリアは自分の頭の中にいるはずのゼーリアが外にいるのを見て驚く。
「いかにも我である、さてアーリアよ色々と戸惑うだろうが説明をさせておくれ?」
「分かった」
アーリアは話を聞いた方が良いだろうと思い黙る。
「まずはこの世界の名前がアルドラースでありここがアルゲイドであるのは同じだ、しかし周囲を見れば分かるように機械文明が大分進んだ時代、それがアーリアよお主が産まれた本来の時代なのだ」
アーリアは周りにある物が機械と言う物なのかと理解した。
「そしてお主があのカプセルに何故入っていたのかと言うと、この世界のお主はあちらの世界のお主と同じくアッシュの勘違いにより追い出された、その後お主は散り散りになっていた魔王軍を再建しアッシュに勝利したのだ」
アーリアは自分が知っている自分の人生と同じだと思う。
「しかしアッシュを倒した後ナタリアも奪い返され激しくお主に対して怒りを感じていた、エイラがお主に劇薬とも言える薬品を打った、その結果お主は脳に大ダメージを受けあのカプセルの中で治療を開始したのだ」
アーリアはここで自分が知らない事だと思う。
「カプセルによりお主の脳は修復出来たが人格がなどうやってもその体には戻らんかった、だから我々は仮想世界を作り上げお主をそこで誕生させる事でお主を復活させたのだよ」
つまりアーリアがこれまで生きて来たアルドラースはアーリアの人格を復活させるための仮想世界であったのだ。
「つまり前の私は死んだって事?」
「そうなる」
「…」
エイラがいると言うことはダークローズが存在すると言うことだ。
アーリアはこの現実世界でもダークローズと戦わなければならないのだなと思う。
「一つ聞きたいの、さっきルミちゃんが言ってたベースの私ってどう言うこと?」
「あぁ、お主の人格を出来る限り再現するためにな、周りにいる者達もこの世界にいる者達の完璧なコピーにしてある、だからそこにいるルミナと仮想世界のルミナは同一人物だ」
「なるほど」
アーリアはこの少女が自分が知るルミナと同一人物だと知り安心した。
「それじゃフィーちゃんやメルちゃんもいるんだ?」
「うむ、お主のパーティーメンバーだ」
「良かった、それなら仮想世界との違いは産まれた時代が違うって感じなんだね」
「そう言うことだ、時代を変えたのは我なりの遊び心だ」
「…なんで?」
「その方が面白そうだからだ」
「えー?」
アーリアは面白いかぁ?と思いつつゼーリアとルミナと共に部屋から出た。
すると城の内装はアルゲイドのサキュメアーレ城と全く同じなのが確認出来たが掃除機が廊下で掃除をしており雰囲気は少し違う。
「それでは皆の所に行くぞ」
「うん」
アーリアはゼーリアの言葉に頷くと談話室に向かう。




