三話、森を越える事が出来ない者は王として認めない
〔ダークエルフの森〕
森の中をアーリア達は進んでいる。
すると続いて黒騎士が現れた。
「黒騎士まで!」
この黒騎士はこの未開の地の調査にやって来たそのまま亡くなった者が変異した姿だ。
「はぁ!!」
アーリアは先手を取って黒騎士に迫ると剣を振り上げた。
黒騎士は反応するがアーリアが振り上げた剣の威力は高く黒騎士を一撃で斬り伏せる。
「アーリア様、強くなっていらっしゃりますよね?」
「ええ、最近の戦いでかなりレベルが上がってるから」
ダークローズが早めにアーリアを殺すか手に入れるかしたがっている理由がこれなのだ。
時間が経ち経験値を得れば得るほどアーリアは強くなり殺すのも手に入れるのも難しくなる。
「我らの姫様が強くなるのはとても良いことだ」
「そうですね」
三人が頷き合っていると周囲の気配を探り終えたアーリアが仲間の方に振り返る。
「みんなー?周囲に魔物はいないみたいだから、今のうちに進んじゃおう?」
「ええ」
アーリアの元に近付いた三人は彼女と共に森の中にダークエルフが作ったのであると思われる道を進んで行く。
〔ダークエルフの里〕
森の奥地にある里にて里長の元に一人の少女がやって来た。
「長様?何故姫様方を迎えに行かないのです?」
少女は里長にアーリア達を迎えに行かない理由を聞いた。
「森を越えられるような者を王として認める気がないからだ」
力のない者は王として認めない。
それがダークエルフの考えなのである。
「なるほど、承知しました、なら私も待つとします」
里長の言葉次第では迎えに行っていたが力を試しているのだと言われたため少女ルシラは行かないと決めた。
「うむ、ワシとしても越えてここに来て欲しいと願っているよ」
「ふふっそうですね」
ルシラは里長の言葉に微笑むと外に出る。
そして人気のない路地裏を通って家に帰ろうとする。
「…」
普段は何人かのダークエルフがいる路地裏なのだがやけに人がいない。
ルシラは警戒する。
「うふふ、素晴らしい警戒心だわ?でも詰めが甘い」
すると真上から女の声がして次の瞬間にはルシラは地面に押し付けられた。
「あなたは…誰ですか…!」
ルシラは横目で背後を見て何者か聞く。
「うふふ、ナタリアと言うわ?今日はね?あなたをダークローズの一員に加えに来たのよ?」
「喜びなさい、あなたも優秀な魔人となれるわ?」
エイラも現れナタリアに魔瘴石を渡した。
ナタリアは口の中に魔瘴石を含むとルシラを自分の方に向かせ顔を近付けると唇を奪い口移しで魔瘴石をルシラの体の中に入れた。
「んん!?んんん!!」
ルミナは魔瘴石を吐き出そうとするがナタリアに押さえ付けられ唇もキスをされて塞がれているためどうにもならない。
そうしているうちにルシラのお腹にはエイラやナタリアと同じ魔人の紋章が現れ頭には邪悪な形のツノと堕天使の翼尻には尻尾が現れる。
「はぁはぁ…ふふっ…」
ダークエルフの里でも有望な戦士であったルシラはエイラが見込んだ通りナタリアと並ぶクラスの魔人となってしまった。
「はぁ…うふふ…エイラ様…なんなりと」
ルシラは色っぽく微笑みながらどんな命令でも受けるとエイラに伝えた。
「あなたの役割はこの里の問題となっている存在をこの里に誘い込む事、そうしてこの里を滅ぼしダークエルフを根絶やしにしなさい」
元ダークエルフのルシラにダークエルフを皆殺しにしろと言うエイラ。
その残酷な命令を受けたルシラは頬に手を当てて微笑む。
「うふふ、なんて素晴らしい任務でしょう…必ずや私が達成し、愚かなダークエルフ共を根絶やしにします」
「ふふっ、期待しているわよ、ナタリア?あなたはルシラの手助けをしてあげなさい」
「はっ!」
ナタリアはエイラの命を受けて片膝を着いた。
エイラはそれを見て満足気ない表情を見せると転移して消えた。
「さてとナタリア?任務を始める前に私の相手をしてもらえますか?体が火照っていて任務どころではないのです…」
「あはっ構わないわよ?この体の良さを私がたっぷりと教えてあげるわ」
ナタリアも色っぽく微笑み二人はルシラの家に向かって行った。




