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三話、雷神になる方法

〔五つ目雷神の遺跡〕


ルミナ達はアーリアに邪魔されずにとんとん拍子で安全に遺跡を巡り五つ目の雷神の遺跡にやって来ていた。


『よく来たな、子孫よ』


すると脳内で雷神の声がした。


「ご先祖様?」


『いかにも、そなたが来るのを待っておったぞ』


雷神はルミナが来るのを待っていたと伝える。


「あの?ルミナ?」


「さっきから一人で喋っているが…」


「あぁごめんごめん、ご先祖様が脳内に話しかけて来ていたの、ここが当たりみたいね」


「なるほど」


メルティとフィリーはルミナが一人で喋っていた理由に納得する。


「早速ですけどご先祖様、雷神になる方法を教えてもらいたいのですが…」


『うむ、そなたのあの友を止めるためにも必要な力だろうからな、あの者を放っておけばそのうち世界が滅びる、そうならないようするためにも普段とは違ってその方法を教えるとしよう』


これまでルミナの祖先達が必要な時は試練を与えて雷神になる方法を教えていた。


しかし今回は本来ならば人類や魔族をアナスタシアから守るはずであったアーリアが人類や魔族を滅ぼす存在となってしまっている。


その状況で悠長に試練など与えている場合ではない雷神はそう考えるためすぐに教えてくれるのだ。


『雷神となる方法だが、エレキネル高原、そこにある高台で雷をその身に受けよ、それが我等一族の力を解放する方法だ』


そもそもルミナ達の一族は元々雷神の力を持っているが解放されていないだけなのである。


だからこそその身に雷を受けることをトリガーにして力を解放するのだ。


「その方法に危険性は?」


『ある、過去に何人か雷をその身に受けたが耐え切れずに死んだ者もいる、だからこそ覚悟が必要となるぞ、ルミナよ』


簡単に教えた理由はアーリアを止めるためだけではなく死ぬ可能性もあるからだ。


危険性を考えるのならばならないと言う考え方も出来る。


「覚悟はしているわ、あの子を止めるためにね」


『分かった、ならば早速向かうと良い、我が一族の者が行けば雷はすぐに応えてくれるであろう』


「うん、ありがとうご先祖様」


ルミナは雷神との会話を終えるとメルティとフィリーの方を見る。


「二人ともエレキネル高原に向かうわ、そこで雷を受ければ雷神に慣れるみたい」


「分かった、行こう」


「はい!」


ルミナ達は転移するとエレキネル高原に向かう。





〔エレキネル高原〕


エレキネルにやって来ると即座に雲行きが怪しくなる。


この地が雷神の一族のものを感知したのである。


「ルミナが来るだけで天候が変わるとはな…」


「ルミナ様に反応しているのですね」


雲はどんどん黒くなって行っている。


今にも雷が落ちて来そうだ。


「あはっ、こんなところで何をしているのかな?」


そうしているとアーリアが現れる。


アナスタシアに不審な行動をしているから様子を見て来るように言われたのだ。


「なんでもないわ」


「ふふっなんでもないのにこんな所に来るわけないじゃん、ここに雷神になる方法があるんでしょ?なら邪魔しないとね?」


アーリアは邪悪な表情を見せながらルミナ達に向けて砲撃を放った。


「くっ!」


メルティがシールドを張り仲間を守る。


そうしている間にもゴロゴロと音が鳴り響き始める。


「雷が鳴っている…まさか…」


アーリアは空を見上げて雷神になる方法を察する。


「チッ…ご主人様?」


『ええ、雷神になる前に殺しなさい』


「あはっ!はい!」


アナスタシアにルミナが雷神になる前に殺せと言われたアーリアは歓喜しながら襲いかかる。


フィリーが弾丸を放って邪魔しようとするが避けられルミナは懐に潜り込もうとする彼女に向けて剣を振るったがこれも避けられた。


「あはは!!死ねぇ!!!!!!」


邪悪すぎる笑みを浮かべながらアーリアは突きを放ちルミナの腹を刺し貫いた。


「かはっ…」


「これで終わりだね、せいぜいあの世で永遠に何も出来なかったって悔やみ続けると良いよ」


アーリアは冷たく言ってから剣を引き抜いた。


剣を引き抜かれた事で支えがなくなり倒れたルミナの腹からは大量に血が流れる。


(こんな…こんなところで終われない…ここで終わればリアを助けられないんだもの…)


ルミナとフィリーを殺そうと動き始めたアーリアを見据えてルミナは立ち上がる。


「!」


アーリアは立ち上がれる傷ではないと思っていたため振り返ってルミナが立ち上がったのを見て驚いた。


「はぁ?何立ってんの?そのまま死んでなよ!」


刺しただけで死なないなら首を刎ねてやる。


そう思ったアーリアは斬りかかるがその瞬間に雷が飛来した。


「!!!!!!」


アーリアは焦る。


雷をその身に受けた時点で覚醒してしまうのでは?と思って。


「…」


雷が起こした粉塵が晴れるとそこには全身から雷を迸らせるルミナが立っていた。


「これが雷神の力…」


ルミナは今まで感じた事がない強力な力にただただ驚く。


自分にこんな力があったのかと思って。


「チッ、そんな力に目覚めても殺せば良いだけだよ!」


アーリアはルミナに攻撃を仕掛ける。


対するルミナはアーリアの剣を受け止めた。


これまでと違いルミナが自分の攻撃を受け止めた事にアーリアは驚く。


「これまでのようにはいかないわよ!リア!!」


「フン、そうみたいだね?これで少しは楽しめそうだよ!」


魔人と雷神の戦いが始まろうとしている。


これから幾度となく戦う事になる二人の戦いが。

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