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九話、アナスタシアの目的

〔ダークローズのアジト〕


アーリアは仕事をするアナスタシアの側に立っている。


「あの、アナスタシア様」


「ふふっ何かしら?アーリア」


「どのようにして幸せになれる世界を作るのですか?」


アーリアは気になっていたアナスタシアはどうやって幸せになれる世界を作るのだろう?と。


「ふふっ簡単よ、この世界に住む人間と魔族を殲滅するの、そのための兵器として竜脈を利用する予定よ」


そう言ったアナスタシアが指を振るとビジョンが現れ竜脈に接続してビームの雨を降らし人間や魔族を殲滅するための兵器の設計図が表示された。


「へぇ…」


今のアーリアはアナスタシアの仕込みの影響で人間や魔族を恨んでいる。


だからこそだ人間や魔族を殲滅するための兵器を見て邪悪な笑みを見せた。


「あらあらとっても可愛い悪ーい顔をしちゃってぇ?」


アナスタシアはその顔を見てアーリアの頬に手を当てた。


「あはっ、私をこんな女の子にしたのはアナスタシア様ですよ?」


アーリアはそう言うとアナスタシアに抱き着いて甘えた様子で彼女を見上げた。


「うふふ、そうね」


アナスタシアはアーリアを抱きしめると唇を奪い長い時間をかけてキスをした。




〔サキュメアーレ王城〕


王城内ではどのようにしてアーリアを取り戻すのか?と言う話をしていた。


「正直言ってかなり難しいんじゃないか?」


そもそも既に完全な魔人化をしてしまっているアーリア。


二日以内なら元に戻せるがそれももう過ぎてしまっているのだ。


そのためサーリアは悲しそうな顔でかなり難しいと言った。


「そうだな、通常の方法ではもう不可能だろう」


ゼーリアは通常の方法では不可能であると言う。


「何か方法があるの?」


ルミナは含みのある言い方をするゼーリアの顔を見る。


「…無理矢理な方法になる、魔人となってしまっている身体を魔神として覚醒させるのだ、そうすれば少なくとも身体はアナスタシアの支配から離れるだろう」


しかし身体はアナスタシアの支配から離れても心は戻らないとの意味でゼーリアは言っている。


「アーリアには魔神となる素質があるのだ」


ゼーリアの子孫である時点でアーリアにはその素養があるのだ。


「その方法は?」


フィリーが魔神として覚醒させる方法を聞いた。


「七つある竜脈、そこには王玉という魔力の塊が生成される、七つ集めアーリアの体に吸収させれば魔神となる」


「なるほど…」


「しかし王玉を吸収させるには大人しくさせる必要がある、つまり今のアーリアを倒さなくてはならん、それが出来るとすれば…こちら側にも一人魔神が必要だ」


今のアーリアとまともに戦えるとするのならば魔神となるしかないのである。


「私がなるわ」


ルミナが自分が魔神となりアーリアを倒すと言った。


「うむ、我もお主が良いと思っていた、早速竜脈に向かうぞ!と言いたいところなのだがな…竜脈な周りには強力な魔物が無数にいて今のお主達の力では成す術なく殺される…だから王玉を入手してするためにも更に厳しい修行をするぞ!」


「ええ!」


ルミナ達が頷くのと同時に転移音がした。


現れたのはアーリアである。


「リア…」


ルミナは現れたアーリアを見て駆け寄り手を取ろうとするがアーリアはその手を弾いた。


非常に冷たい光のない瞳を見せながら。


「聞いてたよ?魔神になるんだって?」


「ええ、あなたを助けるために」


「私はあなた達に助けられるつもりなんてない、余計な事をしないで、私は今の身体とアナスタシアの側にいられる事が幸せなの、そして私が幸せになれる世界を作るの」


自分の幸せの邪魔をするなアーリアはこう言っている。


「操られて思い通りにされてる時点で幸せなんかじゃないわ…リア…」


「どうして?私はアナスタシア様に愛して貰っているのに」


アーリアは明らかに何故今の自分は幸せではないと言われるのか分からないと言った顔を見せる。


「人も魔族もそして今あなたがなっている魔人も誰かに支配されている状態では幸せなんかじゃないわ…」


「幸せだよ、もう何回も言ってる、本当にあなたと話しても無駄でしかないよね?」


アーリアはルミナの言葉を否定すると彼女から背を向けた。


「無駄な会話を続けても意味はない」


そして転移してこの場を去った。


「絶対に助けなきゃですね」


「うん」


ルミナはアーリアを絶対にアナスタシアから取り戻すと誓った。




〔ダークローズのアジト〕


アジトに戻ると他の魔人が捕らえた人間達がアナスタシアの前にいた。


「アナスタシア様?この者達は?」


アーリアはアナスタシアに近付き腕に抱き着きつつ人間達について聞いた。


「うふふ、役立たず共よ、私が依頼していた兵器の開発がまだ完了していないの」


「へぇ?」


アーリアはアナスタシアの言葉を聞くと人間達の前でしゃがむ。


「どうしてまだ完成する事が出来ないの?」


「ど、どうしても難しく…」


「あはっそんなの言い訳にならないよ?アナスタシア様のために働くならアナスタシア様が望む期間で完成させなきゃいけないんだもん、だからさぁ?役立たずのお前達は死んで?」


立ち上がったアーリアは手を振るい魔力を放つ。


すると地面から無数の棘が現れ男達を刺し殺した。


「あはっあははは!!!!!見てください!アナスタシア様!役立たず共が全員死んだよ!あははは!!!!!!」


邪悪な高笑いをするアーリア。


アナスタシアは笑いながらこう言う事が出来るアーリアの邪悪さと完成度の高さに満足気な表情を見せた。


正にアナスタシアが理想とする完璧な魔人だと言える。


「はぁ…ふふっ、見てたよね?君達」


部屋の中にいる別の人間の集まりにアーリアは近付く。


「は、はい…」


「今の役立たず達みたいに殺されたくないならしっかりと役に立ってね?そうすれば死なずに済むんだから」


「分かりました…」


人間達はアーリアから離れると作業をするために部屋から離れて行った。


「お前、その汚い物の掃除をしなさい」


「はい」


最後に奴隷として扱われている人間に死体の掃除をしろと命令してからアナスタシアの元に向かう。


「ゴミの掃除、終わりましたぁ…アナスタシア様ぁ…」


アーリアはちゃんと出来たから褒めて?と自身の主人を見上げた。


「うふふ、本当に良い子だわあなたは」


アナスタシアはアーリアを優しく抱きしめ優しく髪を撫でる。


アーリアはアナスタシア仲間を撫でて貰えて嬉しそうな顔を見せた。

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