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六話、ダークローズのアジト

〔サキュメアーレ王城〕


朝アーリアが目覚めるとルミナがやって来た。


「…おはよ、リア」


「おはよ、ルミちゃん」


アーリアは挨拶を交わしながら微笑む。


「メルちゃんとフィーちゃんは準備出来てる?」


「出来てるから部屋の前で待ってるわ」


「そっか、それじゃ私も準備するね?」


アーリアは服を脱ぐとTシャツとジーパン姿になった。


「ほら?行こう?」


そしてルミナに手を差し出す。


「ねぇ…リア?」


「なぁに?」


「あなた、魔人になってるんじゃない?」


ルミナは親友としてずっとアーリアを見て来た。


だからこそ細かい事に気付くのだ。


「もうなぁに?私本当に何もされてないよ?」


アーリアはゼーリアも厄介だが「こいつ」も厄介だと思う。


「それなら良いんだけど…」


ルミナはアーリアと手を繋ぐと外に出た。


(アナスタシア様?これから例のアジトに向かいます)


『ええ、最初の遊びの始まりよ』


(あはっ、はい)




〔ダークローズのアジト〕


アジトにやって来ると人の気配がない。


「んー?逃げられちゃったのかなぁ?」


アーリアはそう言いながら不用心にアジトに近付いて行く。


「おい!不用心すぎるぞ!」


それを見てフィリーが注意するがアーリアは止まらず中に入って行った。


「…メルティ、フィリー、やっぱり覚悟は必要よ」


「…あぁ」


「はい…」


明らかに普段のアーリアならばしない行動だ。


だからこそルミナは覚悟が必要だと二人に言う。


「三人ともおそーい、探知魔法で誰もいないのは分かるんだから早く入って来たら良いのに」


「ごめんごめん」


「すまないな」


そう話しているとアーリアの足元が崩れ始めた。


「ひゃぁ!?」


そのままアーリアは下に落ちて行く。


「!敵!」


アーリアが落ちるのと同時にダークローズの構成員が攻めて来る。


ルミナ達は落ち着いて各個撃破した。


「!」


アーリアを探しに下に行こうとした直後フードを被った女が現れ短剣を突き出して来る。


「このぉ!」


フィリーが風の矢を放つが女は避けナイフを投げた。


投げられたナイフはメルティの脚に突き刺さる。


「フィー!メルティのカバーを!はぁぁ!」


メルティのカバーにフィリーに入って貰ったルミナは女に斬りかかるが彼女は転移して逃げて行った。


「ふぁぁ…落ちちゃった…ごめんね?三人共」


(ふふっ痛そうだねぇ?メルティ?)


アーリアは心の中でメルティの怪我を笑いつつ落ちた事を三人に謝った。


「構わないわ、この家古くてこう言うことが起こりうるわよ」


「それでもごめん…」


ルミナのフォローに対しアーリアはもう一度謝った。


「情報はないみたいだし帰ろう」


「ええ」


アーリア達は転移してサキュメアーレに帰還する。




〔サキュメアーレ王城〕


城に戻るとアーリアは報告があるからとさっさとどこかに行ってしまった。


そこにゼーリアが現れる。


「どうだ?」


「今回で確信に変わりました…こんな事は言いたくないけど、今のリアは魔人だわ…」


親友だからこそルミナはすぐにアーリアの変化に気付くのである。


「敵がアーリアを送り込んで来ている理由はこちらの情報を少しでも盗むためだろうな」


「ええ…嫌だけどすぐにあの子を問い詰めましょう…」


敵に情報を渡すわけにはいかない。


だからこそルミナ達はすぐにアーリアを問い詰める事に決めた。



玉座にアーリアを呼び出したルミナ達。


アーリアの二人の姉や両親もいる。


「もう?こんな所に呼び出してどう言うつもり?」


「もう隠さなくて良いわ、私はあなたの親友なの、だからあなたの少しの違いにもすぐに分かるわ、今のあなたは魔人なんでしょう?本当のことを言って?」


ルミナは胸に手を当てながらアーリアに本当のことを言って欲しいと言った。


「あー、残念だなぁ、もう少し楽しめるかなぁ?って思ってたのに…」


アーリアはため息を吐きながら魔人の姿に戻った。


ルミナ達はそれを見てやはりか…と思う。


そうしているとアナスタシアがこの場に現れアーリアは彼女に抱き着いた。


「アナスタシア!」


「…様、でしょう?」


ルミナがアナスタシアを呼び捨てにすると魔人の姿となったアーリアはルミナを魔力で地面に押さえ付ける。


「お前如き吸血鬼がアナスタシア様を呼び捨てにするな」


アーリアはそう言ってからルミナの顔を踏み付ける。


「アーリア!やめなさい!」


ナタリアはアーリアにやめるように言うがアーリアは止める事はなく踏み付ける力を強めて行く。


「アーリア?もう良いわ、こっちにいらっしゃい」


「はぁい」


アナスタシアにやめるように言われたアーリアは甘い声を出してアナスタシアに近付いた。


「うふふ、と言うわけよ?この子は私の忠実でしかも私が作り出した魔人の中では最強と言える魔人となったわ」


「そのうちあなた達を皆殺しにしてあげるから楽しみにしててね?」


アーリアは冷たい声でまたルミナ達を皆殺しにすると宣言した。


「本当に…本当に…魔人になってしまったのね…」


「あはっ見て分からないのなら相当に馬鹿なんじゃない?お前って」


アーリアはルミナを馬鹿にした表情を見せる。


ルミナは親友のそんな顔を見て悲しそうな顔を見せた。

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