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元妻がサキュバスになって敵側の弁護士!?人類の運命をかけた裁判で俺と戦うらしい  作者: アラベ幻灯


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2/5

『敗者は神に見捨てられる――元妻サキュバスとの宇宙裁判、ついに開廷』

※ついに裁判が始まります。

負ければ――神の寵愛を失う。


元妻リリス vs アダム。

愛か、憎しみか、それとも――もっと醜い何かか。


ここから本編が一気に動き出します。

敗者は――神の寵愛を失う。

その日が、ついに来た。


人類と悪魔は、同じ空間に座していた。

互いを憎み、恐れ、そして――責任を押し付けるために。


ここは宇宙法廷。

逃げ場はない。


原告――悪魔側。リリス。

被告――人類側。代表、アダム。


すべては、この一戦で決まる。


 


……視線が、刺さる。


アダムは顔を上げる。


そこにいたのは、リリスだった。


かつて妻だった女。

そして今は――敵。


 


彼女は微笑んでいた。


あの頃と同じ、合図。


「あなたを食べてしまうわ」


 


昔は、ただの戯れだった。

甘く、くだらない、恋人同士の遊び。


だが今は違う。


 


――本気だ。

挿絵(By みてみん)



リリスは人間を喰らうことに悦びを見出す悪魔ではない。

だが今夜だけは、例外だった。


勝利の後。

地獄の炎で焼き、

砕き、

味わう。


その中心にいるのは――アダム。


 


その想像に、彼女は静かに唇を濡らした。



「……っ」


アダムは息を呑む。


知っている。

あの女は、やる。


 


そのときだった。


 


空間そのものが、沈黙した。


 


現れたのは――神。


ゼンタイ。


唯一にして絶対。

すべてを創り、すべてを裁く存在。


ミアキスの姿をとった神は、白き法衣の奥で沈黙している。

フードには、ローマ数字の「Ⅲ」。


 


神は槌を取った。


――三度、打ち下ろす。


 


「静粛に」


 


その一言で、宇宙が従う。


 


「これより――『人類 対 悪魔』の審理を開始する」


 


一瞬の間。


 


「原告、リリス。冒頭陳述を」


 


リリスは立ち上がる。


その姿は――戦装束。


肌を見せるためではない。

視線を支配するための装い。


 


彼女は一歩、前へ出た。


 


「ありがとうございます、閣下」


 


その声は甘く、しかし冷たい。


 


「人類は、長い歴史の中で――

あらゆる悪を、我々のせいにしてきました」


 


空気が張り詰める。


 


「心の中の欲望すら、『悪魔が囁いた』と言うのです」


 


軽く肩をすくめる。


 


「滑稽ですわね」


 


くすり、と笑う。


 


「アダム、イヴ、そして蛇。

あの神話以来――」


 


視線が、アダムに刺さる。


 


「人間は“善”、悪魔は“悪”。

そう決めつけてきた」


 


一歩、踏み出す。


 


「ですが本日――」


 


声が低くなる。


 


「その幻想を、終わらせます」


 


静寂。


 


「この世界の惨状が、誰のせいなのか」


 


唇が、わずかに歪む。


 


「――証明して差し上げますわ」


 


リリスは席に戻る。


 


ゼンタイの視線が、ゆっくりと動いた。


 


「被告、アダム。陳述を」


 


アダムは立ち上がる。


胸の奥で、何かが軋む。


 


それでも――目は逸らさない。


 


「……閣下」


 


声は静かだった。


だが、確かに届く。


 


「人間が多くの罪を犯してきたことは、否定しません」


 


ざわめき。


 


「心に悪があることも、事実です」


 


それでも――


 


「しかし」


 


顔を上げる。


 


「あなたは我々を“善きもの”として創られた」


 


法廷が静まる。


 


「ならば」


 


一歩、前へ。


 


「その悪は、どこから来たのか」


 


沈黙。


 


「あなたではないと、私は信じています」


 


拳を握る。


 


「あなたは善であり、善しか創らない」


 


ならば――


 


「誰が、我々を歪めたのか」


 


視線が、リリスへ向く。


 


「答えは、明白です」


 


低く、断言する。


 


「――悪魔だ」


 


空気が震える。


 


「彼らはかつて天使だった」


 


「だが堕ちた。

人類への愛に嫉妬して」


 


「弱き我々を――

あなたが愛したがゆえに」


 


静寂。


 


アダムは最後に言った。


 


「本日、すべてが明らかになる」


 


その声には、わずかな震えがあった。


 


「――真実の裁きが、下される」


 


そして彼は、ゆっくりと席に戻った。


 


 


――戦いが、始まった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


この裁判、ただの善悪の話では終わりません。

次回、リリスが“証拠”を提示します。


アダムは崩れるのか、それとも――


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