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桜の友よ
理屈を投げ捨ててしまったり
つじつま合わせに狂奔したり
誰かの涙を踏みにじって
正義の仮面をかぶる
はらはらと泣く
桜のように
時を知っていたら良かった
長い永い闘いは
既に言葉を失ってしまった
嵌め込まれたステンドグラスが
銃弾で割れていく
憎悪さえ生ぬるい
焼けついた絶叫
灰の街に重い雨が降る
希望のありかなんて
誰も知らない
それを誰もが知るまで
戦い続けるんだろう
疲れたなんて言えない
この昏い天の下では
◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆■◆
苛烈な環境で
己を生かすのは
誇りしかない
愛は死んでしまうから