第72話⬜冒険者になった!
午前中の座学は全く必要ないと感じて欠席する。
拡張空間で真珠を育てる。昨夜クーヘン共和国から連絡が来たので真珠貝を買いに行ったのだ。遠距離だったが転移も成功した。
前と同じように時間をセットして1時間ほどで30年が流れるようになっている。後は昼から暇な時にアクセサリーを作ろう。
実は午前中はやりたいとこがあったのだ。姉さん達が冒険者になっているので自分も冒険者をやってみたいと思ったのだ。
さっそく学校から一番近い冒険者ギルドに行ってみる。
「ようこそ冒険者ギルドへって何の御用かな お嬢ちゃん?ここは大人の人が働くところなのよ」
「ルーナは冒険者をやってみたくて来ました」
「うーん もう少し大きくなってから 来ようね」
「ルーナは強いから大丈夫です。ほら魔法も使えるし」
フライでギルドの中を飛んで見せた。
「何だ女の子が空飛んでるぞ!」
「人間って空飛べないよな」
「ちょっと待ってね。偉い人に聞いてみるから」
めんどくさそうな顔をして裏の部屋から偉そうな男の人が出てきた。
「ギルドマスターこの子が冒険者になりたいって来てるんですけれども どうしましょう」
「空飛んでるってすごいな!絶対できないぞ!うーん それでもね 何かあったら困るし責任が取れる15歳になったら来ようね」
やはりダメか頭の硬い連中だ。しようがない ここは一旦引き上げるか。何か新しい手を考えないとだめだな。
どうも見た目が5歳だとやっぱり雇ってはもらえないな。姿を変えられる魔法とかないかな。
変身魔法か。う~ん。何も浮かばないな。体を大きくなんてできないしな。時間を遅らせる拡張空間で10年ぐらいいれば15歳になれるけど。元に戻れなくなるしな。
天使ちゃんに乗り込めば20メルトの大きさになれるが それじゃでかすぎだな。そうか20メルトじゃなくて 160センチメルトにすればいいのか。
面白そうだ。やってみよう。早速転移で自分の部屋へ戻ってきた。確か前に天使ちゃんを作った時は何とか言う金属が必要だったよな。これはエローラしか作れないはずだ。転移門を使い浮島要塞に戻ってきた。エローラがいる拡張空間に入る。
「エローラこんにちは」
「どうしたでありますか?今は学校の時間では」
学校での今の状況を説明した。冒険者をやってみたいという気持ちも話した。そこで大人の体がいるということも。
「それで液体金属が欲しいでありますね」
「そうです。あれだったら大きな体が作れます」
「確かに今より大きくはなりますが 今の体のまんま大きくなるであります」
「え」
「天使ちゃんもそうだったであります」
そうか今4頭身だからこのまま大きくなったら頭が40センチメルトになってしまう。それはちょっと怖すぎる。
やはり大人の体型の人が元にならないとダメっていうことか。そうか。
「それならルーナに似てるティターニアに頼んだらどうでしょう」
「それなら体型的にはティターニア様と同じものができるであります。しかし 中身がティターニア様ですのでルーナ様が入った時に性能がついてくるかどうかは分からないであります!」
確かにその通りだ。ただ俺の魔力の影響を受けているティターニアだったら似てるところもあるはずだ。
「ダメだったらティターニアの強化パーツとして彼女にあげればいいです」
「そうでありますか。そこまで言うんならやってみるであります」
その後ティターニアに頼んで拡張空間まで来てもらった。衣装はゴスロリ服を急遽エローラに作ってもらった。元になる流体金属ボディを強化しておく。
「母じゃ これに入れば良いのじゃな」
「はい 悪いけどお願いします」
彼女が入ってしばらくしてボディが固まった。出て来てもらう。
「ありがとう。きっとうまく行くと思うわ」
「この程度雑作もないこと いくらでも言って欲しいのじゃ」
「うん」
強化された大人ボディにいよいよ入ることになった。見た目はティターニアだ。
「合体!」
うん。これは天使ゴーレムに乗った時と同じ感覚だ。対象の体は小さいが 動かし方は同じ。これならなんとかなる。
「エローラうまくいったようじゃ」
「え?」
「しっかり動くぞ!大丈夫じゃ」
「口調がティターニア様になってるであります!」
「う、気をつけてしゃべるわ」
魔法も使える。剣も使える。大丈夫だ。やった!やったぞー!感極まった俺は思わずガッツポーズを取ったが胸から5センチメルトの金塊がボロボロ出てきた。
「う、まずい!止めないと。落ち着け。落ち着くんだ。すぅ~はー すぅ~はー すぅ~はーー」
やっと止まってくれた。どうやら感情が大きく高ぶると金塊が出てくるらしい。宝石じゃないんだ。自分の周りに金塊ボールが50個ぐらい転がっている。
「やっぱり使わない方がいいんじゃないかと思うであります!」
「大丈夫よ。落ち着いて行動すればいいだけだわ」
「しかしこのティターニア様のボディは まだ何が起こるか分からないであります!」
「まあ これから動いて検証してみるわ」
しかしこれ お金が目当てなら金塊がこんなに手に入るんだから冒険者なんてやる必要ないな。
いやいや私は冒険者をしてみたいのだ。行くぞ冒険者ギルド。
「ようこそ冒険者ギルドへ。今日はどんな御用ですか」
「冒険者になりたくて来たのじゃ。じゃなくて来たのです」
「それではこちらの用紙に必要事項を記入してください」
ん~と名前はルーナ・ミルキーウェイ 種族は竜人族 年齢は15歳ぐらい 出身は獣王連合国 よし出来た。
「ん?ルーナ・ミルキーウェイ?今朝同じ名前の子が来たわね?そういえば顔がそっくりね。姉妹かしら」
「どうしたのじゃ あいえ どうしたのですか?」
「いえいえ登録はこれで完了です。ルーナさんは今日から F ランク冒険者です」
Fランク?姉様たちとはずいぶん違うな。実力で決まるのではないのか。まあいい これでやっと冒険者だ。
依頼をこなしてお金をもらう。ボードを見ると常設依頼が書いてある。薬草採取 ゴブリン討伐 なるほど これはいつでも受け付けているわけか。
よし薬草を採取してこよう。初仕事だ。
「お嬢さん仕事のことでわからないなら俺が教えてあげるよ」
なんだこいつは?俺に言ってるんだよな?これは ひょっとしてナンパというやつか?!生まれて初めてだ。なんかちょっとドキドキしてきた。ゴトン!あ、しまった。
金塊が胸からこぼれ落ちてしまった。すぐに魔法で拾ってマジックバックにしまう。
「あつま〜れ いえ大丈夫です」
「そうかい。もし なんかあったらいつでも言ってくれよ」
「はい、ありがとうございます」
ふう、よし冒険だ。ギルドで聞いた 森に来ている。薬草はこの辺りで取るのが常識らしい。
あった。ふふふ 自分の家で薬草を育てているので区別はすぐつく。よし採取だ。薬草を触った瞬間周りから薬草がポコポコポコポコ生えてきた。止まらない。
「え?!何で?」
ボトボトボトボトボト金塊がこぼれ落ちた。
「すぅ~はーすぅ~はーすぅ~はー止まった」
あたり一面薬草だらけになってしまった。あーこれはあれだ。前にも似たようなことがあったような!妖精女王の祝福というやつか。
「あつま〜れ」
採取が終わったので転移して冒険者ギルドへ戻った。
「薬草を取ってきたのじゃ」
「え もう戻ったんですか?早くないですか?」
マジックバックから薬草を取り出して受付嬢の前へ置いた。机の上は山になった薬草でいっぱいだ。
「これどこから出したんですか」
「査定お願いします」
「ああ はい分かりました」
薬草が山のようにあったので銀貨10枚になった。冒険者の初仕事をやり遂げたのだ。ゴトンゴトンコロコロコロコロ
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