11/16
11 木の葉すらも彩りを
どうも。俺の名前はタカハシユキ。
今はたまたま会った由紀さんと共にいる。
「秋だねえ。」
俺はその言葉とともに上を見上げる。
枯れた葉が雪の様に降り注いでいる。
「なんか、雪みたいでいいね。」
由紀さんは意外とこの景色を楽しんでいるみたい。
俺は……なんだかよく分からない。
「ユキさん?どしたの?」
不思議そうに見つめる彼女を俺も見る。
よく見てみると、葉っぱが付いている。
葉っぱにどうやら、好かれているみたい。
(…)
yukiメという男のことを思い出す。
彼もまた由紀さんに付く葉っぱという事かもしれない。
「由紀さん。葉っぱ、付いてるよ。」
俺は、葉っぱを掴み地面に放り捨てる。
「え、あ、ありがと。」
「ハハハ。」
「笑わないでよ…恥ずかしい…」
「ごめんごめん。まあ、でも…また葉っぱが付いていても取ってあげる。」
自分に似つかわしくない発言だと思う。
でも、由紀さんの周りに葉っぱは邪魔だと思ってしまう。
「あ、ありがと…」
由紀さんは恥ずかしさを隠すように、降り注ぐ葉っぱに言う。
「こういうの、綺麗だね。」
由紀さんは楽しそうに言うけど、俺は何故か…
君が綺麗に見えたんだ。




