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罪人の孫  作者: レム
第1章 『災厄、再び』
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第31話 『初めての』

「私、キスもした事ないし、それから先はもっと知らないの。こんな純情な私でも嫌なのかしら」


「だぁあああ――――――――――――――っ!」


 耳元で優しく囁かれた。全身に電気が走った様にふるえるとその場から離脱を試みるもリサにしっかりとホールドされた。


「逃がさないわよ。答えを聞くまでは」


「分かった! 分かったからこれ以上俺で遊ばないでくれ!」


「分かればいいのよ。でも、そう言えば血を吸われればその人の隷属になるらしいけど、デューくんは私を奴隷したいのかしら」


「んなわけないだろ」


「あら、残念」


 これまた微笑を浮かべて言って来る。からかわれているのか本心なのか分からない。


「ふ~、満足したわ」


「くそ……」


 してやられたデュークは唇を尖らせて小さく不満をアピールしておく。


「さて、満足もした事だしデューくん、お風呂に入ってきたらどう? 服もボロボロだし、ここの家ってすごく不便だけど私を飽きさせないためか衣服関係は揃っているのよ。一人でファッションショーをしても面白くもなんともないのにね。そんな事だから多分デューくんにピッタリな服もあると思うの」


「女物をか……」


「あら、嫌なのかしら。だったら女性になってみる? こう見えて化粧は得意なのよ」


「ありがとうございます!」


「うむ、苦しゅうないぞ」


 マッハの勢いで土下座をしておく。あって間もないのにこれが冗談ではなくて本音だと何となく理解できてしまったからだ。


「それじゃ入らせてもらうけど、入って来るなよ」


「それって普通、私が言うと思うんだけどな……」


 結局、隣の部屋が衣服部屋になっていて、そこには監視の目が来る時があるのでまだ覚束ないため車椅子でリサにとりに行ってもらって変な服だったらと身震いしたが以外に普通の服――男性用のスーツを持って来てくれた。なんで、こんなものがあるのか疑問だったが、乙女の趣味に介入したら良くない事が起こるのは明白だったため訊かない事にしておいた。


「いいから!」


「だけど、私がいないと見つかるかもしれないわよ。それだと私も迷惑だし、家主の命令は聞くものじゃなくて」


「~~~~~~ッ!」


 筋は通っているのだが、どうにも納得が出来ない。だからと言って一人で行けば監視メイドに見つかる可能性もある。


「分かったよ」


「それじゃ行くわよ」




 同世代の女の子と混浴をする。それも、十代とくれば最高なシチュエーションと言えるのだが、それは男性が優位になっている時だろう。どうにも主導権を握られていれば楽しむどころか緊張しかしない。


「へ~、うん、そうなんだ……」


「――――」


 リサはこれまでお風呂に入った事滅多にないそうだ。女性としてどうかと思うが、まず一人ではこれまで入れなかった事と焔が全身を癒すときに怪我に加えて汚れも燃やしてしまうので体は汚れない状態が続いた。加えて、誰もいない空間で育ってきたので人の目を気にする事もないのだ。


「だからってくっつくなよ」


「まだしっかり歩けないのよ」


 シャワーを浴びるだけ、簡単なはずなのに横にピッタリとくっついてくるリサ。初めて見た女性裸に興奮する自分とくっつかれて緊張する自分が同居している。見た目通り極上と言えるボディーライン。寂しい胸すらも凌駕してしまい、しっとりともちもちしている肌は比較的にごつごつしているデュークとは正反対で、その魅力に吸い込まれてしまいそうだ。


「男性の体って違うのね。なんだが不思議な感覚」


 ――それはこっちのセリフだ!

 恩のあるリサを襲うわけにもいかない。だからと言って生殺しの空間でいつまで耐えられるかも不明。これは早急に切り上げないと。

 注意深くシャワーを浴びて早めに逃げてしまいたい。作戦はいい感じに進んでいったのだが最後体を拭いている時に油断が生じた。

 腰を巻いていたタオルが落ちてしまい、ばっちりと彼女に見られてしまう。


「あ……」


「……!」


 すぐに気付いてまき直しゆっくりとリサの目を見た。そそり立っていた愚息が一気に小さくなっていく。


「それって大きいの」


「知りません」


 男同士で比べた事がある人がいたのならば連れてきてほしい。


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