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第1章
風がなびく中、彼はゆっくりと目を開けた、体を起こして「ふぅ」とため息をついた。体を伸ばして背伸びをして、ポケットから時計を取り出した。時計の針を見るとまだ1時間ほど経っていた、夕日はもう沈みあたりが少し暗くなっていた。
「ねぇ、なんで世界はこんなにも広いんだろう、もっと狭ければよかったのに」
ふと、頭に思い浮かんだその言葉は彼女の言った事だった。
「なんだよ、いきなり」彼は少し驚きながら返していた。
「そう思わないかな」同意を得たいような声で聞いてきた、そんな言葉に彼は
「そんなことないだろ、狭ければ人口が増えすぎたり、食糧不足になるだろう、どこがいいんだよ」「君はリアリストだね、夢がないよ」不満があるのか少し目線を上にあげてそう返していた。
「そうかな、少し夢見すぎじゃないか、どんな利点があるんだよ」少し彼女の方に近づきながら話していた、彼女はその言葉を待っていたかのように
「だって世界が狭かったら、いろんな人に出会えるし。」少し間をおいてから
「君とももっと早く、出会えたかもしれないしね」そう言って彼女も少しだけ彼のそばによっていた、恥ずかしい事を当たり前のように言われて、彼のほうが照れていた。
懐かしい、そう、彼がまだ幸福を信じて、この時間が永遠に続くと信じていた時の彼女との会話だった。




