第2章
「ねぇ、今日は満月だね。」
「そうだな。」
2人はある丘の上にいた、そこは周りに民家もなくいつもの街中ではありえない、人工的な光が届かない場所そう2人にとっては思い出の地だった、そんな場所で空を見上げていた。
「もう、ロマンがないね、やっぱりリアリストなのかな。」彼女は不満があるのか、少し声が沈んでいた。
「かもな、自分でもよくわからないな。」
「そっか。」彼女はそっけなく返していた。
彼は彼女のそんな反応に驚き、思わず彼女の顔を見てしまった。
「意外だな、いつもならもっと言ってくるのに。」
「多分、月が綺麗だからだよ。」
「そうだな。」彼はそう返事を返したが、実際わからなかった。
彼はそのままゆっくりと顔を上げて、それを見上げた。その会話の中でも彼女はずっと月だけをみていた。彼も月を見た、月はきれいで見ているだけで心が和んでいた。
「ふぅ、でも雨降らないで良かったな。」彼は再び彼女の方に視線を向けて、静かにしゃべりだしていた。
「それは、当たり前だよ、私が晴れるって信じてたから。」
当たり前のように言った、そんな彼女にたいして恐る恐る。
「その根拠はいったい何。」
「根拠なんてないって、言ったでしょ。」
彼女は少し怒り気味の声で言った。
「あぁ、もうなんでお前はそうなんだよ。」
「そっちこそ言うな。」
はたからすると喧嘩をしているようにみえるが、二人は払いながら言っていた。
いつの間にか彼女も彼の方を見ていた。
そう、二人は楽しんでいた、こんな日常が当たり前のようで幸せだった。
このまま続くはずだったのに、あぁなんで世界はこんなに儚くも悲しいのか。
はっと、我に返った。
自分はまだ月を見ていた、しかし頬には何かが流れた跡があった。
その跡を指でなぞりながら、なんでこんな事を考えていたのか。
自分がわからなかった、しかしなぜそうなったかはわかっていた。
そう、彼女に会ってしまったからだ。
あの人のことは、思い出にすべきなのか、それともまだ追うべきなのか。
彼は暗闇の中で迷った、これからの事を。
そして彼は少し身震いをしたら、部屋に戻りまだを閉めると、近くのベットに身を投げ出していた。
そしてそのまま目を閉じた、もしも願わくば幸せな夢を見たい、寝ている時だけでも、幸せになりたい。
そう思っていたら、段々と意識がなくなっていった。




