第十七話 王との会話、そして武器との出会い
第十七話更新しました!
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それでは第十七話、どうぞ!
婚約まがいのことで精神的に疲れた俺だがまだ役目がある。
そう、アイリーン王女の旅への同行を許してもらうため、王に直談判しなければならないのだ。
だが、その前に宝物庫に行き、武器を見繕うこととなった。
その道中、王は俺に問いかけてくる。
「…零よ。今一度聞かせてもらう。そなたはアイリーンのことをどう思っている」
「そうですね…これはアイリーン王女にも言いましたが、綺麗でいてどことなく少女のような可愛さも持ち合わせています。ですが、私には言い難いことだったので言ってないことがあります…」
「言ってみろ」
「失礼なことを言うようですが…まだ王女としては未熟かと…」
「…どうしてそう思う」
「はい。私は王女の元によく通っていたことはご存知でしょうか?」
「ああ、もちろんだ。侍女から聞いている」
「その理由がお話し相手になってくれ、というなんとも可愛らしい理由でした」
「それがどうしたのだ?年頃の女の子で更に今までほとんど歳近いの男の子と話したことがなかったのならそう思うのも必然と思うが?」
「普通の女の子なら私も疑問は抱きません。ただ、彼女は王女です。王女ならばもっと危険を考えないといけません。俺だから良かったものの、あの天城真とか言う勇者だったらどうなっていたことが…」
「最後の話はどういうことだ?」
「あ、いえ、何でもありません。それより、納得していただけたでしょうか?」
「そうだな…80点と言ったところか。確かに零殿の言うこともあるが、それ以上に王女として、これからのこの国を背負っていく者としての自覚が足らないのだよ」
「…」
「知っての通り、アイリーンはかなり自由気ままなところがある。だか、我はそれは別にいいのだ。娘が好きなように育ち、真に好きな人物と付き合い、結婚し、幸せに過ごせていけばそれでいいのだ。だから、そなたのことを試したくてな」
「試す…ですか?」
「ああ、アイリーンのことをどれだけ思ってくれているか、そのテストだ」
「では、俺は不合格、ですね」
「何故そう思う?」
「あなたが先程仰ってたではありませんか。80点、と。それは俺がまだまだ彼女のことを知らず、考えてやれていない証拠です」
「ふっ、ふはははは!なるほど、そなたはそういう人間か」
「な、何かおかしいことを言いましたでしょうか?」
「ああ、実に愉快だ。お主ならアイリーンのことを任せられる。連れて行ってやってくれ。あれはああ見えて冒険者でいうところのCランク程度の実力は持っている。足でまといにはならんだろう」
「…何故俺に任せられるので?」
「意趣返し、と行こうか。そなたも先程言ってたではないか。我はアイリーンのことをよく知っている、と。その要因は過ごしてきた時間の長さだ。そなたとアイリーンが過ごした時間など取るに足らん時間を過ごしてきた。だが、そなたはその短い間に我に80点と言わせるほどアイリーンを見ている。その本質まで。だからこそ、そなたになら任せられる、そう思えるのだ。…着いたぞ、ここが我が王城の宝物庫だ」
「ここが…」
「お主の希望通り、アイリスは後ほどここに来させる。すぐに、とは言わんが出来る限り急いでくれ」
「いえ、無茶なお願いを聞いてくれてありがとうございます。そして、アイリーン王女の件、私にお任せ下さい。俺があいつの相応しい夫となれるようこの旅で成長してきます」
「ふっ、口調が戻っておるぞ。だが、そなたにはそれがあっている。我の前でもそこまで敬語は使わなくて良い」
「そうですか…あまり敬語は得意ではないのでそう言っていただけると助かります」
「アイリーンのこと、よろしく頼んだぞ。さあ、そなたの気に入ったものを一つ、何でも選んでくれ!ただ、この中には中々手強いやつもいてな…」
「手強いやつ?」
「高位の武器には人格のようなものが宿ることがあるのだ。それによって人が武器を選ぶのではなく、武器が人を選んだりすることがある。この中にもそういう武器がいてな…まあとにかく好きなものを選べば良い。早々そんな武器には当たらないだろうからな」
「分かりました」
俺は宝物庫の中をぐるりと一周することにした。
何があるのかまずは把握する、こうしないと選ぶものも選べない。
「これは…聖剣か…だが今の俺は聖剣はもう必要ないよな」
俺にはアーサーから受け継いだエクスカリバーがある。
それならもっと俺が使ってみたい武器とかを選んだ方がいいのかもしれない。
「あ、そうだ。刀とかないかな?」
リョーマを憑依させた時、俺は刀がなかったので魔力を刀の形に変換し、技を使った。
だが、魔力を変換させるのにはどうも集中力が必要で、100%技に集中出来ないことも分かった。
そうして宝物庫の中の一周が終わる直前、何かが俺に語りかけてくる感じがした。
「なんだ?何かが俺を呼んでいる?」
こういう時は鑑定してみるか。
…なんだか便利グッズみたいな扱いになっちゃってるな。
ごめんよ、ミラ
「鑑定、発動」
鑑定を発動すると何かが俺の鑑定に引っかかった。
それは宝物庫の武器の中でも何故かゴミのように適当に置かれている武器の中にあった。
「ん?そなた、そこには国宝と言えどもガラクタしかないぞ?」
「…」
「零殿?」
俺にはその時、王様の言うことが聞こえていなかった。
そこにあったのは一本の刀身が半ばで折れている刀。
刀身が真っ黒で妖しく輝いている。
元々の状態だと約1メートルほどあったのだろう。
何故だか分からないが俺はこれに呼ばれていて、この武器が俺の相棒となってくれる、そんな気がしていた。
「王様、俺は…これにします」
「…いいのか?そんな折れた刀などで。他にも聖剣や魔剣と言った類の伝説級の武器があるのだぞ?」
「…いいえ、これにします。何故だか分かりませんが俺はこいつに呼ばれた。そんな気がしたんです。だから、こいつは俺が使う。そう決めました」
「そなたがいいと言うのなら構わんが…よし、ならこの双剣も持っていくが良い」
「え、いやでも持っていけるのは一つだけなんじゃ…」
「大臣がその折れた刀を見ても誰もここにあったとは思うまい。ならこの双剣を持って行ってこれを貰うことにしたという体で構わんだろう?」
「…そういうことなら」
「この双剣の名は黒と白の舞踏。かの英雄フィオネルが使ったとされているまさに英雄の武器。そなたにもピッタリだろう」
「この刀には名前は付いてない…ですよね?」
「もちろん、というのも何だかその刀に申し訳ないが…ならばそなたが付けてやってくれないか?」
「…そうですね、ではこの刀の名前は黒妖剣、月詠。黒く妖しく光る様がまるで月のように綺麗であることから付けました」
「いい名だ。その刀もいい主人が見つかって喜んでおることだろう。では、戻るぞ」
「はい。ありがとうございました」
「よいよい、そなたには感謝してもしきれんし、アイリーンのことを守ってもらわないといけないのでな。して、いつここを出る?」
「そうですね…少しこの王都できちんと準備してから行きたいので一週間後、と言ったところでしょうか?」
「そうか…ならば前日には宴会を開くとするか。もちろん、婚約の前祝いだ」
「は、はあ…そうですか…」
「不満か?」
「いえ、ただ本当に婚約するのかと思うと少し緊張して」
「確かに一国の王女との婚約だからな。だが、そなたにはもう一人大切な者もおるのであろう?」
「アイリス、ですか」
「彼女ともきちんと話しておくのだぞ。では、我はアイリスを連れていくのでここまでだ。それではゆっくりと準備等を進めてくれたまえ」
そう言って王様は去っていった。
「…にしてもアイリーン王女はともかく、アイリスには好かれるようなことを何かやったかね?」
全く思い当たる節がない。
俺は容姿は普通、強さは…まあ今ならそこそこ強いってくらいだし好かれるようなところは全然無いんだけどなあ…
「考えても仕方ない、か。ちゃんとこの後アイリスと話しておこう。そうだ、その前にちょっとこの武器の性能を確かめておくか」
俺は訓練場へと歩き出す。
この刀に一体何故俺は惹かれたのか。
そして、鑑定した時のこの刀の説明。
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「無銘の刀」 とある有名だった鍛冶師が生涯最高傑作として打った刀。この刀は成長することで刀身を取り戻す。成長の仕方は敵を倒し続けることのみ。成長することでこの刀にスキルが付与されていく。選ばれた者でないとこの刀は見つけられず、見つけた者の中でも更に鑑定心眼のスキルがなければ持った者は呪われる。
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鑑定心眼を持たなければ呪われる刀。
これは一体誰が、何の目的で打ったのか。
中々に曰く付きのようだが、この刀は後々生涯の相棒となる。
「フュ〜フュフュ〜」
そのことなどつゆ知らず、性能を確かめに訓練場へと向かう最中に口笛を吹く零なのであった。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
書きたいことが上手く書けないのが大分ジレンマになりつつある今日この頃。
誰かここをこうしたら上手く書けるみたいなアドバイス下さい!
後絵の才能も欲しいです!
主人公達を描きたい!
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ミス等のご指摘もどしどし受け付けております!
それではまた次回お会いしましょう!




