最強と最強の戦い
「うわっ!」
突然門の中から殴る様な音が聞こえた。
「どうやら中では壮絶な戦いが起こっている様だね。」
レインが推察した。
「アカキバさん、大丈夫でしょうか・・・」
「アベル先生・・・お願いしますよ・・・」
(まぁいざとなったらゴーレムタイプになるだけだとは思うが・・・)
エイルとブルーローズも心配している。
「「腹減ったな・・・」」
ロイドとシヴァはどうでも良いと思っている。
(今日もいつも通りだなぁ~)
イヴァンはある意味ホッとしている。
「グァ――――!!!!!」
案の定、門の中では壮絶な戦いが起こっている。
基本的にアベルが前に出て攻撃を防いでいる。
赤牙は何か策は無いかと知恵を絞っている。
(相手はゴーレムタイプ、全身が石で防御も攻撃も完璧な相当強い魔人だ・・・簡単に考えればそれ以上の攻撃を与えれば倒せる。しかし現状、それは無理だ・・・やはり俺が魔人になるしか方法は無いか・・・?しかしそれだとアベル先生に知られてしまい、後々面倒な事になる・・・大体アベル先生とゴーレムタイプは実力が互角って所が惜しい・・・そうだ、これだ!)
赤牙が何かを思い付いた。
「アベル先生!!」
「何だ!?うわっと!」
「この宮殿は下にも部屋はありますか!?」
「あぁ!上にもあるぞ!それがどうし・・・そうか!でも俺だけじゃ傷入れるので限界だ!」
アベルも同じ考えに至った様だ。
「アベル先生だけじゃ無く、ゴーレムタイプにも協力してもらうんですよ!!」
「どうやって!?」
「これを使ってです!」
赤牙は、何かに役立つと思い、隠し持っていたナイフをアベルに投げた。
アベルは難なくキャッチした。
「なるほど!このナイフを・・・」
そしてアベルはゴーレムタイプの蹴りを避け、ゴーレムタイプの足に乗り、体を駆け上がり、ゴーレムタイプの顔にナイフを斬りつけた。
「グギャ―――――!!!!!」
ゴーレムタイプは手に顔を当て呻いたが、これ位では何度やっても修復し倒す事は出来ない。
だが、傷を負わされれば誰でも怒る。
ゴーレムタイプも例外では無く、傷を負わされたアベルに怒り、拳を振り下ろした。
アベルはそれを辛うじて避けた、そして床にヒビが入った。
それを見逃さず、アベルはヒビが入った床を殴った。
「やった!穴が開いた!アカキバ、後は頼む!」
アベルは部屋の隅に逃げた。
ゴーレムタイプは穴を無視し、アベルを追い詰めようとしたが・・・
「グッ!?」
突然重い体が倒れるほどの強風を感じた。
そう、赤牙が全力で風魔法を放ったのだ。
そして、ゴーレムタイプは穴に落下した。
落下した後、穴は自然に元通りになった。
「やった・・・」
赤牙は、魔法を全力で放った反動で尻餅を付いた。
アベルは赤牙を引っ張り、扉を開けた。
「なるほど、ゴーレムタイプと戦って、辛くも勝利したと。」
イヴァンが赤牙とアベルが門の中でやった事を言った。
「あぁ、長期戦になっていれば負けていた・・・」
アベルが珍しく悔しそうな顔をしている、それ程ゴーレムタイプは強かったと言う事だ。
「アカキバさん・・・大丈夫ですか?」
「大丈夫です、姫様・・・少し休めばどうにでもなります・・・」
「良かった、本当に良かった・・・」
(まぁ良く無事だったと思っておこう。)
エイルとブルーローズが赤牙を心配している。
「さてと、残りはシヴァとイヴァン君だね。」
「そうだな・・・イヴァン、行くぞ。」
「分かりましたシヴァ先輩、この杖で魔人を倒してやります!」
イヴァンがやる気になり、シヴァを連れて門の中へ入った。
「アァ―――――」
「ゾンビタイプ・・・カレン!?」
「まさにトラウマですね・・・」
悲しい戦いの幕が上がった・・・




