寿司と強制参加の恨みは無限大!? 後編
居酒屋ドベロでは、合言葉の確認を行っていた。
男性陣四人も合言葉を話し、会場の場所を教えてもらい、そこへ走った。
因みに子牛のステーキは今日は売り切れだった。
更に会場は飲食禁止、四人?は怒り狂い、会場に非殺傷の爆弾を仕掛けたり、会場をぶっ壊したりして暴れていた。
「「「寿司と子牛のステーキ食わせろ!!!」」」
「子牛のステーキは関係無いでしょ!?」
イヴァンのツッコミが会場内に響いた。
「あの・・・」
「「「「はい!?」」」」
女子生徒の一人が話しかけた。
「アベル先生の上に・・・」
「上?」
アベルが上を向くと、誰かが落ちて来ていた。
良く見ると、背が低く、金髪の髪をしていて、蹴りの構えをしている。
だが、アベルはそれをいとも容易く会場の端まで殴り飛ばした。
「何だ?このチビ、あっけなかったな。」
「アンタが言うなよアカキバさん・・・あれ?女子生徒の皆さん、どうしました?」
イヴァンの言う通り、女子生徒が驚いた表情をしたり、開いた口が塞がって無かったりしていた。
そしてブルーローズが話した。
「今アベル先生が殴り飛ばした人・・・幻属性部の顧問ですよ・・・」
「「「「え?あのチビが!?」」」」
四人は物凄く驚いたようだ。
(アカキバ達生徒は分かるけど、アベル先生は知らなかったのかよ・・・)
ブルーローズはどうでも良い事に驚いている。
すると、幻属性部の顧問がアベルめがけてまた蹴りを放って来た。
だが、アベルには不意打ちなど通用しない。
その蹴りを受け止め、雷を流した。
そして投げ飛ばし、手から電流を飛ばし、幻属性部顧問にぶつけてやった。
((((まるで虐めみたいだ・・・))))
周りの者全員がこう思った。
しかし、幻属性部顧問はまた立ち上がり、飛びかかる構えをとった。
その時、地面が揺れた。
そして巨大なミミズの様な生物が出て来た。
「何だコイツは!」
出入り口側にいた赤牙が叫んだ。
「何でもいい!赤牙!お前は逃げろ!」
アベルが叫んだ。
「え!?でも・・・」
「こっちには俺がいる!心配すんな!」
「・・・分かった!アベル先生!皆!死ぬなよ!」
そう言い残し、赤牙は逃げた。
「おい、そこのチビ。」
「チビって言うな、私は先輩だ。」
「どうでも良いけど、他にも魔物がやって来た、後ろの女子共を守ってやって・・・」
「それ位分かってる、教師だからな。」
幻属性部顧問は女子の守りに入った。
「ロイド!イヴァン!アイツはワームタイプだ!地面に二度と潜らせない様にしろ!!」
「「はい!!」」
(何だ・・・?観客か?)
俺は会場を飛び出し、外を逃げている途中、女子生徒と思わしき人物が倒れているのを見かけた。
見捨てる訳にも行かず、俺は近寄ろうとしたが、フードを被った人間が近寄って来た。
すると、そいつが注射器を持ち、その女子生徒に打ち込んだ。
「ア・・・・ガ・・・・・」
女子生徒が言葉にならない声を上げた。
「ガァァァ・・・・・・」
そして女子生徒の体が変貌し、
「ガァァァァァ!!!!!!!!!」
女子生徒が・・・巨大なゾンビの様になってしまった。
間接が外れたかの様な手と足の動きをしながら、会場内へ向かって行く。
俺はフードに体当たりをし、注射器数本を奪った。
フードは捕まったらまずいと思い、俺から逃げた。
(これを俺に打てばアイツを止めれるか・・・?)
しかし、ゾンビになってしまうかも知れない。
それに元に戻れる保証なんて無い。
(だけど・・・アイツを止めれるならゾンビになろうが構う物か!)
俺は注射器を打ちこんだ。
体が変貌する様な感覚が走り、俺は気を失ってしまった。
「クソ!中々倒れない・・・どこかに武器は・・・」
アベルが攻撃しながら愚痴っていた時、天井が崩れ、何かが覗き込んだ。
「うわ!ゾンビだ!」
ロイドが驚きの声を上げた。
「更にもう一体・・・?不味いですね。」
イヴァンが弱気な事を言った。
「おいチビ!あのゾンビを倒してくれ!」
「他の魔物で手一杯だ!後チビって言うな!」
「クソ~どうすれば・・・」
その時、ゾンビが何かに投げ飛ばされた。
向こうから落下の音が響いた。
そして投げ飛ばした者は・・・
「「「「ゴーレムタイプ・・・?」」」」
何と、ゴーレムタイプだった。
そしてゴーレムタイプは天井から手を伸ばした。
「おい!アベル!更に不味い状況に・・・」
「大丈夫だチビ!あのゴーレムタイプの対象は・・・・」
アベルがそう言うと、ゴーレムタイプはワームタイプを引き抜き、片手で握り潰した。
そして、ゾンビが投げ飛ばされた思われる方向に向かって行った。
「今のを見ただろ!アイツの標的は、今は魔人のみだ!ゾンビはアイツに任せて今はここの魔物を全員で倒すぞ!」
女子全員、ロイド、イヴァン、幻属性部顧問全員が了承の返事をし、魔物に襲い掛かった。
(・・・俺は一体・・・?そうだ、ゾンビを止める為に注射を・・・俺はゾンビになったのかな・・・)
そう思いながら俺は自分の手を見た。
(・・・石・・・!?ゴーレムタイプ!?)
俺は心底喜んだ、ゴーレムタイプになれたのならこれ程便利な物は無い。
俺は早速ゾンビに近寄り、ゾンビを森の方に投げ飛ばした。
会場の中にミミズの様な奴がいたので引き抜き、片手で握りつぶしてやった。
そして俺は、ゾンビのもとへ走った。
ゾンビの耐久力は低い、殴れば腕は吹っ飛び、蹴れば足も吹っ飛ぶ。
両手両足を飛ばし、止めをさそうとした。
ゾンビが最後の足掻きと言わんばかりに手に噛みついてきたが、俺に歯は通らなかった。
逆に手で、ゾンビの喉を突き破り、そのまま喉を引き裂いた。
ゾンビは絶命し、二度と動かなくなった。
そして緑の光となり、また俺は人間へと戻っていく・・・
「アカキバー!」
「アカキバさーん!」
アベルやエイルが赤牙を探していた。
城下町に暮らす市民は、ゴーレムタイプが走る姿に驚き、慌てている。
すると道の向こうから赤牙がやって来た。
「皆!無事でしたか!」
赤牙が声を上げる。
「アカキバさんも無事で良かったです・・・」
(よわっちいお前が良く生きていたな・・・)
ブルーローズも心配の言葉を口にした。
「無事ならそれで良し、周りも少しすれば収まるだろう、さて・・・」
「ところでアカキバさん、手に持っている注射器は何ですか?」
エイルが質問して来た。
「・・・驚かずに聞いてください。」
赤牙が何があったのかを話した・・・
「と言う訳なんです。」
「「「・・・・・・」」」
全員が赤牙の話に沈黙している。
「人間を魔人に・・・?そんな事出来る奴が・・・?」
ロイドが驚いている。
「逆なら聞いた事がありますが・・・」
「逆って何だ?」
イヴァンの言葉に赤牙が質問して来た。
「魔人が人間に変身する話が昔に何度かあったんだ。」
アベルが質問の答えをイヴァンの代わりに言った。
「取りあえず、この注射器は私がお父様に届けると言う事でよろしいでしょうか?」
「それが一番いいでしょう、姫様。」
エイルの提案に、赤牙が承諾し、エイルに注射器を渡した。
「しかし、四人とも、よくも会場で暴れてくれたよな?」
幻属性部顧問がアベルに話をふってきた。
「それは反省している・・・」
アベルがしおらしくなっている。
「「「返す言葉もありません・・・」」」
他の三人もしおらしくなっている。
「「「だけど寿司と子牛のステーキの恨みは計り知れない!!!」」」
「「「「何で食べ物でそこまで恨めるの三人共!!!」」」」
結局、暴れた件は魔物退治の功績で、お咎め無しになったそうだ。




