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私を何度も殺してきた人たちと恋愛したら、ヤンデレ化された件  作者: ニアン
魔法競技大会編

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46.説明

 星祭りが終わって数日。魔法競技大会の準備が忙しくなり始めた。


 生徒会室では、珍しく朝に競技名の書かれた資料や参加申込書が机いっぱいに広げられていた。


「今日は各学年への競技説明だよ。」


 レオンが人数分の資料を配っていく。


「競技内容や注意事項を説明して、参加希望票を回収するところまでが今日の仕事。」


「説明かぁ。」


 カイが資料をぱらぱらとめくる。


「俺、話すのは得意だけど真面目な説明は苦手なんだよねー。」


「いつも通り喋らなければ大丈夫ですよ。」


 シオンが淡々と言う。


「ひど。」


 カイは肩を落とす。


「担当はこの前決めた通り。」


 レオンが黒板へ名前を書いていく。


「私とノアは三年生。」


「カイとシオンは二年生。」


「セラ嬢とリリア嬢は一年生。」


「はい!」


 リリアが元気よく返事をした。だが、その笑顔はほんの数秒で曇る。


「どうしたの?」


 それを目敏く見つけたセラが尋ねる。


「一年生って、私たちの学年じゃん?」


「そうだけど?」


「知ってる人がいる場所って緊張するんだよね……。」


 リリアはみるみる青ざめていく。


「どうしよう。」


「大丈夫だよ。」


 レオンが優しく笑った。


「全部一人で話すわけじゃないから。」


「そうそう。」


 ノアも穏やかに頷く。


「困ったらセラが助けてくれるよ〜。」


 突然名前を呼ばれ、セラは少し驚く。


「え、私?」


「そうだね。」


 レオンが笑う。


「二人で協力すれば大丈夫。」


 セラはリリアを見る。緊張しているのがよく分かった。


「大丈夫。」


 小さく微笑む。


「私も一緒だから。」


「……はい!」


 その一言で、リリアの表情は少しだけ明るくなった。




♡ ♡ ♡




 一年生の教室。昼休みが終わる少し前。教壇へ立ったリリアは、資料を両手で抱えながら小さく深呼吸した。


(緊張してるな。)


 隣へ立ちながら、セラはそっと様子を見守る。


「えっと……。」


 リリアが口を開く。


「今日は魔法競技大会について説明します!」


 教室中の視線が集まる。


「まず……。」


 資料を開き、


「あ。」


 上下逆さまだった。教室からくすくすと笑い声が漏れる。


「わっ、ご、ごめんなさい!」


 慌てて持ち直すリリア。顔が真っ赤になっていた。


 微笑ましくなったセラは思わず笑みを浮かべる。


(こういう失態、私も自己紹介の時やったわ〜。)


「じゃあ最初は私から説明するね。」


 自然に言葉を引き継ぐ。


「魔法競技大会は、毎年秋に行われる学園最大の行事です。」


 教室は静かになった。


「競技は全部で六種目。」


 資料をめくりながら説明を続ける。


「魔法騎馬戦、障害物走、表現魔法、属性別リレー、魔法借り物競走、そして魔法障害走」


「表現魔法って何ですか?」


 前列の男子生徒が手を挙げた。セラは答える。


「決められたテーマに沿って魔法を披露する競技です。」


「勝敗は?」


「先生方が魔法の完成度や発想、表現力を総合的に審査します。」


「へぇー!」


 教室が少しざわつく。


「じゃあ。魔法障害走と障害物走の違いってなんですか?」


 今度は女子生徒が手を挙げる。


「魔法障害走では魔法自体が障害物となっていて、障害物走では魔法のない障害が立ち塞がる競技です。どちらも魔法を使えます。」


 また教室がざわつき、次々と手が上がり始める。


「ここからはリリア、お願い。」


 セラは落ち着いてきたリリアにバトンタッチした。


「は、はい!」


 リリアはもう一度前へ出た。今度は少しだけ落ち着いた様子で説明を始める。


「魔法はなんでも使っていいの?」


「競技ごとに使用できる魔法が決まっています。危険な魔法は禁止です。」


「怪我した時は?」


「怪我をしても先生が待機しているので安心してください!」


 少しずつ言葉が滑らかになっていく。


 最初の緊張が嘘のようだった。


(よかった。)


 セラはほっと胸を撫で下ろす。


「他に質問ありますか?」


 一斉に手が挙がった。


「風魔法で飛んじゃダメなんですか?」


「競技によって違うよ。」


「借り物競走って何を借りるんですか?」


「当日まで秘密です。」


「先生も参加するんですか?」


「先生は運営だけ。」


 教室は終始楽しそうな雰囲気に包まれていた。




♡ ♡ ♡




説明会が終わり、廊下へ出ると、リリアが大きく息を吐いた。


「終わったぁ……!」


「お疲れ様。」


「最初パニックになっちゃった……。」


「でも途中からはちゃんとできてたよ。」


 セラが笑うと、リリアも照れくさそうに笑った。


「本当?」


「うん。」


 その時。


「二人とも。」


 後ろからレオンが歩いてくる。


「お疲れ様。」


「レオンさん!」


「説明、ちゃんと聞いてたけど分かりやすかったよ。」


「えっ。」


 リリアが驚く。


「聞いてたんですか?」


「もちろん。一年生の説明が終わる頃だと思って様子を見に来たんだ。」


 レオンは笑う。


「最初は少し緊張してたけど、最後は堂々としてた。」


 その言葉に、リリアは嬉しそうにはにかんだ。


「ありがとうございます!」


 その笑顔を見ながら、セラも自然と微笑む。


(結局レオンルートを選んだんだ……。)


 体育祭本番まで、あと二か月。これから忙しい日々になりそうだった。

ちょっと小話!


実はリリアはいつもレオンルートかハーレムルートを通っています!

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