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私を何度も殺してきた人たちと恋愛したら、ヤンデレ化された件  作者: ニアン
生徒会編

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17/62

16.文化祭前日

ごめんなさい!定期テストは文化祭前じゃなく、文化祭後です!

ーー文化祭まで、あと一日。


 今日の学園は、いつも以上に賑やかだった。


 廊下には木材や布を運ぶ生徒たちが行き交い、教室のあちこちからは金槌の音や笑い声が響いてくる。


 窓の外では、中庭へ続く道に色鮮やかな旗が飾られ始め、校庭では大きな舞台の最終確認が行われていた。


 普段の落ち着いた学園とはまるで別の場所のようだ。


(もう、文化祭なんだ……。)


 何度も見てきた光景だけれど、生徒会として迎える文化祭は初めてだ。あと、いつもの周回より時が早く進んでいるように感じる。


 そんなことを思いながら、生徒会室の扉を開ける。


「おはようございます。」


「おはよう。」


 レオンが穏やかに微笑む。

 室内にはすでに全員が揃っており、机の上には巡回表や申請書類が並べられていた。


「いよいよ明日が本番だ。」


 レオンは全員を見渡して話し始める。


「今日と当日は交代で校内を巡回する。迷子や怪我人の対応、魔法事故の確認、それから各クラスの手伝いもある。」


 全員が真剣な表情で頷く。


「もちろん休憩時間はあるけど、一日中自由に回れるわけじゃない。各自、担当時間は忘れないように。」


「了解。」


 シオンが短く返事をする。


「忙しそうですね……!」


 リリアは少し緊張したように笑った。


 カイは椅子にもたれながら肩をすくめる。


「文化祭くらい遊びたいんだけどな〜。」


「仕事だからね。」


 レオンが苦笑する。


「終わったら好きなだけ楽しめばいいよ。」


「はーい。」


 軽いやり取りに、部屋の空気が少し和らいだ。




♡ ♡ ♡




 校舎を歩けば、どの教室も文化祭一色だった。


 壁一面に絵を描いているクラス。魔法で飾り付けを浮かせているクラス。机を運びながら笑い合う生徒たち。廊下には絵の具の匂いや木材の香りが漂い、楽しげな声が絶えない。


「文化祭って感じですね!」


 リリアが目を輝かせる。


「全部見て回りたくなります!」


「明日まで我慢だね。」


 レオンが苦笑する。その横で、セラは一年A組の教室を眺めていた。


(……楽しそう。)


 前までは、生徒会に入っていなかったから、クラスで友達を作り、クラスで一生懸命文化祭の準備をしていた。


(あっ、あの子たち)


 いつもの周回なら、この教室で一緒に飾り付けをして笑ってた、セラの元友達。


(毎回少しずつ違うけど、この子たちはいつも私の友達になってくれる。……まあ最後には、私を見捨てるんだけど。でも今回も断罪されたら次の周回は友達だろうなあ)


「あ、セラさん。」


 噂をすれば、元友達が教室から顔を出した。


「生徒会ですよね?これ、発注ミスなのか録画装置が一つ足りないんですけど……。」


「あ、はい。確認しときます」


 書類を受け取り、内容を確認する。


「ありがとうございます。」


「こちらこそ。」


 彼女はは軽く頭を下げると、教室へ戻っていった。


「……。」


「どうかした?」


 リリアが首を傾げる。


「ううん。なんでもない。」


 無理やり笑顔を作る。


(ああ、やっぱり。慣れたと思ってたけど、記憶がリセットされちゃうのはきついな)




♡ ♡ ♡




 巡回を終え、生徒会室へ戻る頃には、窓の外は夕焼けに染まり始めていた。赤く色づいた光が部屋へ差し込み、積み上げられた書類を柔らかく照らしている。


「みんな、お疲れさま。」


 レオンが一人ひとりを見渡した。


「問題は一年A組の録画装置くらいかな。」


 レオンは私が渡した書類を見て頷く。


「これなら代用品をこちらで用意できる。このままなら予定通り文化祭を迎えられそうだ。」


「やっとここまで来たね〜。」


 カイが椅子にもたれながら伸びをした。


「本番はもっと忙しくなるけど。」


 レオンが間髪入れずに言う。


「言わないで〜。」


 その言葉に部屋が小さな笑いに包まれる。セラもつられて笑った。


「セラ!」


 リリアがぱっと駆け寄ってくる。


「休憩時間、一緒にまわろ?」


「え?」


「せっかくの文化祭だし!ニナとも約束してるんだけど、ニナもセラとまわりたいって!」


「もちろん!一緒にいこう!」


(ああ、でもリリアの記憶もリセットされるからこんな笑顔見せてくれるって考えると意外と悪くないかも。)


「ねえ、俺もいい?」


「もう!カイさん!空気読んでくださいよ!今回は女子会です!」


「ええー」


 目の前でリリアに言い負かされるカイが面白くて、自然と口角が上がる。


(カイの好感度もいい感じに上げってってるんだな…そろそろ手を引かないと……でももう少しだけ、この空間にいたい。……こんな穏やかな時間が、少しでも長く続けばいいのに。)


ーーこの時の私は、まだ知らなかった。


 これまで何十回と経験した文化祭とは、まったく違う一日が始まろうとしていることを。

 そして、その変化が、止まっていた運命を少しずつ動かし始めることも。

ちょっと小話!


実はニナにはお兄ちゃんがいます!


……最近ネタ切れ気味

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