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これが私の生きる道~国を追われた美の国第4王女~「私が貴女をマダムに変える、美の国王女の名に懸けて」  作者: 明けの明星


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学校生活

初めての、給食そしてお片付け

給食が終わると、お昼休みだ。

授業と授業の間の10分の休みとは違い、長い休み時間だ。


給食を食べ終わった者からお昼休みに入ることができる。

早く食べ終われば、それだけ長く休み時間があるというわけだ。


多くの男子はあっという間に食べ終えると、食器を片付けそして教室を出て行った。

食事時間、10分もかからずだ。


「なんで、こんなに早いの」

テレーザが周囲を見ながらつぶやいた。

男子だけでなく、テレーザと机を並べている女子たちも、もうほぼ食べ終わっている。


テレーザというと、まだ半分以上が残っている状態だ。

これはいつものペースなのに。

いや、この国に来てからというもの、食事をするときは無意識に早く口を動かしていた。

都留田家での食事でも、葵も尊も駆も、テレーザよりも食べるのが早かった。


王宮での食事、時間など気にする必要はなかった。

王女たるもの、せかせかとしてはいけない。

後の予定が詰まっていても、食事はゆっくりと摂ることができた。


まあ、テレーザは大抵は一人での食卓、

何も考えず、食事を味わうわけでもなく、ただ口を動かしていただけだったのだが。


それに比べたら、この国での食事は全然違う。

とても楽しい。

みんなで話をしながら食べる食事はこんなに楽しいのか。

そしてこんなに美味しいのか、テレーザは初めて知った。


「やっぱりご令嬢は食べるのが遅いんだね」

とたまき。

ごゆっくりと食事をするテレーザの様子を見て思わず口に出た。


「なんかさあ、お姫様のお食事だね」

とあかねが言った。

テレーザと友達になりたい、と言った女生徒だ。


他の生徒も、テレーザの品の良さを口々に話している。

姿勢がいい、

口を少ししか開けない、

お箸を口に運ぶときにもう一方の手を添える。

そんな話で盛り上がっているとの時、


「ごちそうさまでした」

とテレーザ。

その姿もどこか上品だ。


「もうお外に行っていいのよね」

とテレーザ。

給食を食べ終わったら校庭に出てみたい。

窓の外に見えている、「校庭」そこですでに遊んでいる生徒の姿が見えていた。


「ねえ、片付けないと」

そのまま席を立とうとするテレーザにたまきが言う。

自分で使った食器は自分で片付けるのだ。


他の生徒もそうしている。

それを見てはいたが、いままでやったことがないので気が付かなかったのだ。


「お嬢様、ここには執事はいないのよ」

たまきにそう言われてる。


慌てて食器を持ち、黒板前に並んでいるカゴに入れる。

みんなごく自然にそうしている。

当たり前の事なんだ。


「やればできるじゃん」

一緒に食器を片付けながらあかねが言う。


「でも、ごみはこっちに」

と知らないことは教えてくれた。


「やっぱり、いつも何もしてないでしょ」

とあかね。


そりゃあ、王女が身の回りの事を自分でするなんて、あり得ない。


「家には執事がいるんでしょ?」

とあかね。

読んでいる漫画から仕入れた知識だそうだ。


「執事じゃなくて、侍女よ」

とテレーザが思わず言ってしまった。


その言葉にハッとしてテレーザを見るあかね。

「この子、本物なの?」

とつぶやいた。


もう給食を食べている生徒は誰もいない。

全員が食事を終えたそのころ合いを見計らって、担任の児玉がやって来た。


給食後の教室と確認するためにやってきた児玉だったが、

その視線はテレーザを探していた。


女生徒に囲まれて楽し気なテレーザ。

やはり漂う雰囲気が普通ではない。


「これはすごいスクープかもしれない」

と児玉が不敵な笑顔を見せていた。


「あの、私にはかかわらない方が身のためです」

そんな児玉にいつのまにか側にいたテレーザが耳元でつぶやいた。

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