始まりの町ー女王の城ーカエサルとエナ時々ナポ②
『セーブポイントを読み込みました』
エナ…。
「うーん」
エナ…。
「ここは何処?」
ここは私達の家でしょう…?
「家?」
エナが目を擦り起き上がってみた。
「・・・?」
目の前には無機質な白い部屋が広がっていた。
エナがふと気づくと目の前に老婆が立っていた。
「あなたはだれ?」
あなたの1番近しい人物よ。
「ここはどこなの?」
あら?貴女が自分から入ったんじゃなかったかしら?この独居房に。
(うそだ。こんな所に自分から入るわけがない)
信じられないなら扉を開けてみれば?
エナは扉に手をかけた。
ぎぃぃぃぃ。
鈍い音を立てて扉は開いた
「出られるじゃん…。」
ねぇ?あなた、"過去のエナ"でしょう?
「何いってんの?私はわたしだよ。」
私には分かるわ。だって言葉使いがてんで子供だもの。
「私が誰だろうとここから出るだけだよ。サヨナラ。」
さようなら。エナポテ・サウリーナ・ジョバ。また会いましょう?
エナは歩いて外へ出た。そして聴いた。
『なんでわたしをおいてったの?』
『いやだ。おれだけしぬのはいやだ。せめておまえも…。』
『むすめだけは…むすめだけは…。』
『おまえをころしておれもしぬ。』
『やめてくれ…。やめてくれ。』
『なんでもする。だからおれだけは…。』
『おかあさん。おかあさん。』
『ひっぐ。ひっぐ。』
『しにたくない…。しにたくないんだ…。』
『たすけてください。たすけてください。』
死屍累々の言葉が聴こえてくる。だがそこには何もいない。
「いや…いやーーーーー!!」
エナは気づくと独居房に戻っていた。
「ここだけは何も聴こえない。」
貴女は魔王に協力したのよ。そして私を殺した。
「貴女は…ナポ?」
そう…。私は貴女の姉。王国の王カエサルが娘勇者ナポ。
「ナポ…!殺す気なんてないよ。」
どうであれ貴女は間違えてしまった。
「私、やってない!」
だから逃げるの?その右手の日記の龍の卵で?
「セーブポイントを呼び出して!」
『セーブポイント1を呼び出し中』
『セーブを呼び出しました』
「エナ?元気にしてますか?私は元気です。
最近はエナの事ももう許そうかとも思うほどです。
ところでエナは今、子供を育てているそうですね。
ふふっ。あの小さかったエナが子供を育てているなんて。
時が経つのは早いですね。敬具お身体に気をつけて」
この城の最上階にはこの手紙が置かれている




