二人の能力
ダンジョン内部に入ってみると、相当入り組んだ構造になっていることが分かった。
「困ったな…これじゃあ攻略に少なくても一週間はかかるぞ…」
ヒメジは頭を抱えた。
その時、俺の中に一つのアイデアが浮かんだ。
大量のドローンにマッピングを任せればいいじゃないか。
俺は3人にそのアイデアを話した。
そして、早速異空間の中に入って50機体ほどのドローンを作り始めた。
「うおっ!両手から光線出てる!すごっ!」
俺がドローンを作っているところを見てヒメジが子供の様に驚く。
ヒカゲも興味津々で俺の両手を見ていた。
やがて、50機すべてが完成した。
俺はそれらすべてを外に出してゆっくりすることにした。
雑談で盛り上がること3時間半。
ついにドローンが俺たちのスマホに地図を送信した。
「うわっ…!なにこの構造…A級並みに複雑怪奇じゃん…」
ヒメジが衝撃の一言を発した。
「…罠が多い。これは前情報なしだと結構ヤバかったかも」
ベニも恐れおののく。
「じゃあみんな、気を引き締めて外に出よう」
そう言って俺は外への出口を開けた。
道中はいろいろすごかった。
鉄球に追われたり、下が溶岩だったり、壁からトゲが出てきたりした。
しかし、異空間に逃げたりヒメジの土魔法で何とか難を逃れることができた。
そうこうしているうちに、俺たちは中ボス部屋についた。
俺たちは準備を整えてから、扉を重々しく開けた。
扉の向こうには斧を持った5メートルほどのミノタウロスがいた。
ここまで変なボスしか見たことがない俺にとっては逆に新鮮だった。
「ここは私とヒカゲに任せなさい」
そう言うと、ヒメジは魔法を唱えた。
「魔法発動!泥水がんじがらめ!」
その声が中ボス部屋に響いた瞬間、ミノタウロスの足元のみが泥水になる。
ミノタウロスはぬかるみにはまっていしまい身動きが取れなくなった。
「今だヒカゲ!スキル発動だ!」
「わかりました師匠!」
次にヒカゲが杖をミノタウロスの方へかざしてこう言った。
「スキル発動!ステータスダウン!」
「さあ、私も行くぞ!スキル発動!ステータスアップ!」
そう言ってから10メートルほどジャンプしたヒメジはミノタウロスの脳天に思いっきりチョップを加えた。
ミノタウロスの肉は、さっきのステータスダウンのせいか柔らかくなっており、ヒメジの片腕はミノタウロスの額を切り裂いた。
そして、ミノタウロスはしばらくもだえ苦しんだ後、静かに消滅した。
ステータスアップとステータスダウン。
それが二人のスキルであった。




