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ニュース&ニュース

 ショートカット扉を出ると、もうすでに朝になっていた。

 俺たちは電車を使って家へ帰ることにした。


「あーやっぱり朝日は苦手だな…」

「…私も」

「帰ったら雨戸全閉の部屋でゆっくりしたいなー。換金は後日にしてさ」

「…そうだね」

そんな他愛のない会話をしながらスマホをいじっていると、ふとこんなニュースを見つけた。


『六賢人の一人、ヒメジが鉱石の竜に乗って寄木県へと移動を開始』

 俺はこのニュースを見た時、頭に?マークしか浮かばなかった。

 それでも、興味がわいたので見てみることにした。


 内容を要約すると、どうやらヒメジというダンジョン攻略界隈では有名な人物が、自らの魔法を使って生み出した鉱石製の竜を使って俺たちがいる寄木県へと向かっているらしい。

 

「にしても、六賢人がどうしてうちに…」

 六賢人。

 かつて俺がインタビュアーたちにもみくちゃにされた際に名前だけ聞いたことがある。

 それは、一番最初にSランクに到達した6人の冒険者を見て人々が独自に提唱した呼び名である。

 そんな冒険者界隈のお偉いさんがなぜこんな田舎に来るのか。

 俺は不思議でならなかった。

 

「なあ、ベニはこの記事どう思う?」

 そう言ってベニにその記事を見せると、なぜかヒメジの写真に目線が釘付けになっていた。

「…この人、間違いない…私を死の淵から救ってくれた吸血鬼の人だ…」


 ベニが衝撃の事実を言い放った。


 

 あの日、灰になりかけたベニを救ったという謎の吸血鬼。

 それがもしもヒメジなのだとしたら、彼女の来県は俺たちに関係があることなのかもしれない…


*****


「クッソ!!イライラが止まらねえ!!」

 早朝出勤した悪田は、イライラしていた。

 彼はコウがテレビに映って以来、毎日悔しさでイライラしていた。

 彼は知っていたのだ。

 吸血鬼の優れていたところを。

 だから嫉妬して吸血鬼を差別して陥れていたのだ。

 

「さーて。新聞でも読むか…」

 彼が地元の新聞を開いてみると、その一面にはとんでもないことが書かれていた。


『告発!A高校、不正受験操作判明!』


「なぜ…バレた…」

 実は、悪田は今年の入学生を決める際に不正をしていた。

 理事長権限で吸血鬼の受験者をどんなにいい点をとろうが不合格にしていたのだ。


「チクショウ…チクショウ…チクショオオオオオオオオオオ!!!!!」

 悪田はあまりのイライラについに何かがはち切れた。


 そして、周りの物を片っ端から壊し始めた。

 

 テレビのディスプレイに仏壇、高級万年筆に外国製掛け時計がこの短時間の間に犠牲になった。


 悪田は我に返ったあと、壊れたそれらを見てますます吸血鬼に対する憎悪を深めた。


次回の更新は明日の22:00過ぎです!

そして、これにて第二章完結です!

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