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ゆめのおちかた~終わりに向かう二つの世界、小説家とアニメーターを目指す何者かになりたい若者と、夢破れたTSダメ親父が紡ぐ英雄のいない物語~  作者: 高山路麒
第四章 悠久のニライカナイ、黄昏の空を飛び続ける天龍【第一部4】

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4-106 うん、このやり取りは誰もが小学生時代に経験した

 クガニナーの祠のおおよその場所が特定出来、俺達は再度NAROが拠点にしている市役所へと集結した。


「しっかしあんな大立ち回りをしたのにお呼ばれするなんて仲良くなり過ぎじゃね? 緩すぎるっつーか」

「いいんじゃね、ピリピリしているよりも冒険は緩いくらいが丁度いいさ」

「それもそっかー」


 俺が適当に返事をすると彼女は考えるのを止めた。あるいはいちいち考えるのが面倒くさくなったのかもしれない。


 市役所を歩いていると屈強な男性隊員達がドタドタと小走りで移動していた。もしかすると厄介事かと思ったが彼らはどこか嬉々とした様子だった。


「おい! でけぇウンコでトイレが詰まったらしいぞ!」

「なに!? それは一大事だ! 見に行こうぜ!」


 その会話のやり取りは幼稚にも程があり、小学生の男子ならともかくいい歳をした大人がする行為ではなかった。


「NAROってアホしかいないのか?」

「よっしゃトモキ、オレ達も見に行くか!」

「もうリアンちゃん、はしたないですポ」


 ザキラは心底呆れ子供の心を持つリアンだけは興味を示したが、お母さん役のモリンさんに窘められてしまう。


「…………………………え? いや、呼ばれてるしやめた方がいいんじゃないか!?」


 しばらくして俺は自分の名前を呼ばれた事に気が付き慌てて反応してしまう。うん、平常心平常心。


「わかるよ、その反応。そうなるよねぇ」


 全てを知る希典先生はニマニマと笑い何も言わなかった。このオッサンにだけは弱みを握られたくなかったんだけどなあ。


「と、とにかく。俺も正直天敵のNAROと仲良くお話をするだなんて考えてもいなかったけど案外そんなものなのかもなあ~」

「?」


 俺は何も知らないふりをして話を軌道修正する。


 俺はこの事件に一切関与していない。トイレを詰まらせる主人公がいてたまるか。


「ちっ、誰だよ……って考えるまでもないか、どうせまた堂島だろうな。二度あることは三度あるって言うし」

「しゃあない、テメェのケツはテメェで拭いてもらうか」


 またNAROには既に何度かやらかした堂島という隊員がいたらしく、ロクな捜査もされず濡れ衣を着せられてしまう。


 どこの誰かは知らんが本当にスマン、俺の尻拭いをする羽目になった堂島さん。そういえばヒカリの偽名も堂島だったけどきっと同じ苗字なだけだろう。


 ったく、これもマーラがあんなものを俺に食わせたせいだ。無事に異物を身体から出せてよかったけど悪いのは全部あいつのせいだ。


 うん、この真実に決まってる。

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