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ゆめのおちかた~終わりに向かう二つの世界、小説家とアニメーターを目指す何者かになりたい若者と、夢破れたTSダメ親父が紡ぐ英雄のいない物語~  作者: 高山路麒
第四章 悠久のニライカナイ、黄昏の空を飛び続ける天龍【第一部4】

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4-105 改めて決戦の地、クガニナーの祠へ

 クガニナーの祠の居場所を指し示すヒント――俺は記憶を引っ張り出し、あるものを思い浮かべてリアンに尋ねた。


「なあリアン、お前マジムンから金貨みたいなのを貰ったよな」

「ん? ああ、これか」


 リアンはおひねりで貰ったコインをテーブルの上に置いた。それは何度見てもまごう事なき純金だったので現実世界チームはその輝きに驚愕してしまう。


「おー、金でござる」

「純度は99.9%、純金と言って差し支えないね」


 チクタ君は分析してそれが金であると証明する。こんな事も出来るなんて便利な奴だ。


「ああそっか、異世界じゃその辺で金が手に入るんだっけ」


 関係者のノミコは異世界における鉱物の事情について知っておりさほど驚く事はなかった。だけどその信じられない事実に即座に守銭奴のヒカリは食いついてしまう。


「マジ!? なら簡単にぼろ儲け出来るじゃん!」

「出来るけどあまりやり過ぎない様にね。大量に現実世界に持って行っても売れる場所がないし、相場が崩れて金をたくさん保有してる国が滅ぶ上に世界経済も崩壊するから」

「そっかー」


 ノミコは生々しい理由を言ってやんわりと止める。だけど異世界の場合も金の密輸の法律は適用されるのだろうか。


 エマはしばらく金貨を観察し、ある事に気付いた。


「純金だけどこれってチップかな。カジノとかで使う」

「確かに……ってまさか黄金宮クガニナーってカジノの事か?」


 クガニナーという言葉は黄金宮という意味らしい。あらゆる施設で最も金が動くカジノは黄金宮と形容するのにこの上なく相応しいだろう。


「カジノか。沖縄にも確かあったはずだよ、IR絡みで星桜リュウグウリゾートの系列の施設が」


 イルマは事実を提供しその推測は更に強固なものになる。だけどこの推理を確定するにあたってどうしても解かなければいけない謎が存在していた。


「ふーむ、だけどリゾート施設にそんなヤバいものがあるのか? クガニナーの祠は軍事施設じゃないかって勝手に考えてたけど」

「あんたさ、星桜リュウグウリゾートがどこに建設されたか知ってる?」

「いや。どこなんだ?」

「星桜リュウグウリゾートの系列の施設は大部分が返還された米軍基地の跡地に建てられた。だからその気になれば地下にあるものの上にでっかい建物を建てればいくらでも隠せるんだよ」

「っ」


 けれどその違和感の謎が解けた事で推測は確信に変わってしまう。つまり何かが隠されているとするならば星桜リュウグウリゾートの関連施設以外に存在しないという事だ。


「俺っちの助けなしで辿り着いたみたいだねぇ。まあ及第点かな?」

「そうか、やっぱそうだったんだ……!」

「ああ、決まりだな」


 探し求めていたクガニナーの祠がようやく見つかった事で、ヒカリと俺は思わず気合が入ってしまう。


 まさか星桜リュウグウリゾートそのものに秘密が隠されていただなんて。後はカジノがあった場所を特定出来ればいいけどこっちはそんなに苦労はしないだろう。


 第一探さなくても、どうせその場所には各方面の関係者がうじゃうじゃいるだろうし。

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