表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆめのおちかた~終わりに向かう二つの世界、小説家とアニメーターを目指す何者かになりたい若者と、夢破れたTSダメ親父が紡ぐ英雄のいない物語~  作者: 高山路麒
第四章 悠久のニライカナイ、黄昏の空を飛び続ける天龍【第一部4】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

598/635

4-87 空気の読めるマーラ様

 この世界で最も敵に回したくない希典&ノミコの最強タッグが魔王マーラと対峙し、弱いモブである俺は場違い感を抱きながらも巻き込まれない様気配を消しそっと後ずさりをした。


 これから始まるのはきっと戦いではなく災害の類なので、モブに出来るのは巻き込まれない様に逃げ回る事だけだ。


「オウコラーッ! いいんだね、やっちゃって!」

「見つけたぞオリャー! ってなんか痴女がいるぞ!?」

「ヒカリ、リアン!?」


 しかし固唾を飲んで神々の戦いを見守ろうとした時、空気を読まずにヒロイン二名がやって来てしまう。


 少し前までのノリならギャグシーンの続きになるがこの状況はかなりマズい!


「あれ、ノミコちゃん、何してるの?」

「あーうん、ヒカリ。まあ、うん。空気読もうね」

「じー」


 だがヒカリは相棒の警告で、ラスボス戦が始まろうかという状況を察したのか大人しくなってしまう。


 流石の彼女も魔王のマーラの威圧感によって身動きが取れなくなってしまった様だ。


「……そっか、そういう事か」

「ん?」

「?」


 そしてヒカリは何を思ったのかマーラにてくてくと近付き、にっこりと笑って握手を促した。


 マーラは困惑しながら手を伸ばしたが、


「そぉいッ!」


 ヒカリはなんと握手からの大〇隆男直伝アックスボンバーをかました。


 だがもしもこれが女子プロレスなら成功していたが、マーラは普通に手のひらで受け止めて防いでしまう。


「……………」


 そして地獄のような空気の中ヒカリは何も言わずに俺達の元に戻っていく。


 魔王マーラもこの状況をどうすればいいのかわからず困っている様にも見えた。


「え? お前何がしたかったの」

「私にもわかんない。ただなんか間違えたって事だけはわかる。アイムソーリーヒゲソーリー」

「古っ」


 蛇足でしかないイベントの最中、希典先生は軽く地面を踏んで串刺し攻撃を発動、攻撃をかわしたマーラは空中に逃げて苦笑しながら俺達に告げた。


「成程、誰にも予測出来ない奇想天外な行動をして不意打ちの機会を作ろうとしたわけね。けどそんな搦め手は通用しないわよ」

「まあうん、そういう事さね」

「何か知らないけどありがとぉおお!」


 どうやらマーラはヒカリの名誉のためにもっともらしい言い訳を作ってくれた様だ。


 大火傷を負いそうになったヒカリは猛烈に感謝し、まるで仏像を拝むかの様に手を合わせた。


「今回だけはお礼を言うよ。マーラ、ブリザードの中からヒカリを救ってくれてありがとう」

「どういたしまして」


 さらには険悪なムードだったノミコすらも宿敵に感謝の言葉を伝えた。


 多少は空気を読んでくれるあたり実はマーラっていい奴なのかもしれない。


 リアンはニードルガンを魔王に向け、微妙なやり取りに戸惑いつつも俺に指示を仰いだ。


「トモキ、俺もあの痴女を倒すのを手伝ったほうが良いか?」

「相手にもならない。瞬殺されるから関わらないほうがいいと思うぞ」

「そうか。確かにヤベェ香りがビンビンするぜ。にしてもマジでエロイな……ムウマ族か?」


 悪党である彼女は本能的に危険な存在だと理解はした様だが、それ以上はわからなかった様だ。


 まさかこのエロゲに出てきそうな痴女が神話に出てくる魔王マーラだなんて思ってもいないのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ