第九話 王太子のお茶会、リベンジ!(王太子が)
わたくしは、お出迎えの後少しばかり意識を飛ばしてしまったようで、王太子殿下はわたくしの意識が戻るまでルーナちゃんと遊んでいたそうですわ。
「王太子殿下、許すまじ!わたくしのルーナちゃんと遊ぶだなんて・・・!」
「はいはい。お嬢様、お着替えをしますよ。何色がいいですか」
「・・・水色ね。ルーナちゃんの髪の色よ」
「かしこまりました」
そうしてあっという間に着替えさせられたわたくしは王太子殿下とともに庭へ出てお菓子を摘み始めた。
「まさか、妹にあのようなことを言われて失神するまで溺愛していたとは。驚いたよ」
「・・・当たり前ですわ。わたくしにとってルーナちゃんは命より大切な子。目に入れても痛くない、とはこのことですわ」
「そうか。それでなんだが。君はルーナ嬢を近場の遊び場へ、私の茶会の時に連れて行っていたね」
「・・・それが何か」
「君の欠席理由は、屋敷から出るのが怖いから、じゃなかったかい?それとも、あの遊び場は君の屋敷の敷地内だと言いたいのかな?」
「・・・まさか。わたくしは確かに事実を申しておりますわ。わたくしがいない間にルーナちゃんに何かあったら、と考えるととても怖いですもの」
そうですわ。わたくしは事実しか言っていない。それを無駄に詮索しようだなんて。女心、と言うのをわかっていないのではなくて?
「そうか。それなら、私と君、そしてルーナ嬢と新しくできた子供の遊び場「テーマパーク」に行ってみないか」
「・・・ご遠慮します」
「ルーナ嬢は非常に乗り気だったが」
うちのルーナちゃんに何を吹き込んだんのよ、この腹黒王太子!わたくしが失神なんてしている間に、ルーナちゃんが危険な目に・・・!
「王政府が運営しているものだ。何かあったら全て私たち王家の責任になる。もちろん、警備も抜かりないし、すでにたくさんの子供が庶民・貴族関わらず行って楽しんでいるようだぞ?」
「・・・わかりました。ルーナちゃんが乗り気なのであれば」
「いい返事が聞けて嬉しいよ。ルーナ嬢にも懐いてもらえたしね」
・・・はあ?ルーナちゃん!なんでこんな腹黒に懐くんですの!
「かなり手厳しい言葉はいただいたがな」
・・・手厳しい?あのルーナちゃんが?まさか・・・
「私に、君のことは何一つわからないだろう、とね。事実なのだから否定しようがない。と言うわけで、私は君のことを知ろうと思ったんだよ」
「・・・婚約者候補の公平性を欠くのでは?」
「問題ない。君のご両親に婚約届けの用紙を渡しておいた」
「・・・はあ?」
・・・やってしまいましたわ!思わず本音が!
「やっと本音を出したね。気づいていたよ?君が私にさっさと帰って欲しがっていたこと」
やってしましましたわー!こんなやつと婚約なんてまっぴらごめんですのにぃー!
「一週間後、そのテーマパークを貸切にしておく。婚約者として初めてのデートだ。楽しもうな?」
・・・最悪ですわ・・・




