第二話いらっしゃいの挨拶で相手を見るのはお出迎えではなく防犯
某お菓子会社会議室
コンコン
「失礼します!」
面接官が三人座っている。
「どうぞおかけください」
「はい失礼します!」
「それでは自己紹介と弊社を志望した動機をお聞かせください」
「はい!
樺沢奈々子25歳です!
私が御社を志望する理由は、全商品に国産米100%を使用し、素材と品質に妥協しない姿勢に強く共感したからです!
幼い頃から御社の商品に慣れ親しんでおり、その美味しさはもちろん、背景にある『良い原料でなければ良いものはできない』という創業者の想いを知り、深く感銘を受けました!
また、私はこれまでの経験の中で、周囲と協力し合いながら高い目標に向かって挑戦し続けることにやりがいを感じてきました!
御社の『真摯さ・共感・挑戦』という求める人物像に自分自身のスタンスが重なると感じています!」
カリカリカリ…
ペンを書き込む音だけが室内に響いている
…うん元気はあるしハキハキと喋れていて第一印象は悪くはない。
それにこの経歴…
「ありがとうございます。
それでは少し質問をさせていただきます。
経歴の欄ですが高校二年生で空手のインターハイ準優勝とありますがそれ以降空手の実績はなく三年生の間は学校にもあまり行かれていなかったのは何か理由があったのですか?」
「はい!
高校三年生のころは空手はやっていませんでした!
代わりに特隊の隊長を務めさせていただいていました!」
…ん?
「…特隊というのは最近の若い子の中で流行っているクラブ活動か何かの呼び名ですか?」
「いえ!
昔からよくある特攻隊の呼び名です!」
「そこの隊長?」
「はい!」
ふぅー…
…いやなんでそんな堂々と笑顔で答えてるの?
企業面接で普通そんなこと言う?
聞いたのはこちらだけど…
「…わかりましたこれで面接は以上となります。
後日合否の連絡がいきますのでお待ちいただければと思います」
「はい!
本日はありがとうございました!
失礼します!」
「元気は凄くいいんだよな…
彼女どうします?」
面接官三人は俯きながら考える。
最後まで読んで頂きありがとうございます!




