南蒼本線 中央州 の 2 と 南部州
トンネルを抜けた先には遠くにかすむ高架の道路か線路。そして高層ビルの影だった。
『長らくのご乗車お疲れ様です。まもなく波香居滝、波香居滝に到着いたします。
お乗り換えのご案内です。
冥牧本線下り浅原・牧丘方面、普通列車の川田行きは10番線から-時-分。
特急―○号日向原行きは12番線から-時-分の発車です。
上り麒冥・東麒方面特別快速麒冥行きは3番線から-時-分。
特急―○号東麒行きは1番線から-時-分の発車です。
信蒼麒線内回り花畑那廼方面は31番線。
外回り麒冥山艦島方面は32番線から。
信蒼麒高速線内回りは33番線。外回りは34番線からの発車となります。
浅原電鉄線直通…。』
「ここも蒼明駅に負けず、ホームが多いな。」
「70番代まであるのは、蒼明と、伊勢だけですね。」
「「だれ?」」
スーツ姿の男というか青年が、二人の会話に入ってきた。
「ホームでお待ちしていたのですがなかなか降りてこられないので入ってきました。神応HD神応鉄道株式会社代表取締役社長高松宗介です。以後お見知りおきを。この町はなかなか面白い町ですよ。」
「ほう?!」
この神応鉄道のトップを名乗る高松なる青年について列車を降りた旅人二人。
「高松さんは私たちのことをなぜご存じなのですか?」
「あなたたちをこのたびへと送り出した人物の差し金です。我が神応HDの親会社である、3CHD経営者の。」
あきれ顔で二人を改札口へと誘う高松。
「「た………っけぇぇええ。つかでけー。」」
「信蒼麒高速線に信蒼麒線と、冥牧本線。その下に交差しているのが、お二人が乗ってきた、南蒼本線とそれに併走する神温線、蒼明地下鉄大南線。そして、浅原電鉄浅原本線です。」
振り返ると、町の中に大きな森が見えた。
「高松さん、あの森は?」
「あれは、波香居滝元町駅です。運行扱い上はこの波香居滝駅と同じとなります。しかも、どちらかの入場券でもう一つの駅まで列車に乗れてしまうと言う。」
「「は?はぁぁああ~?!」」
日本にも同じような駅はあるが、さすがに入場券は入場券。列車には乗れない。
「まあ、波香居滝駅が中央州南部の東行幹線と南北幹線との交差点。波香居滝元町駅は波香居滝浅原地域の基幹駅です。因みに南蒼本線は停まりません。」
「何というか明治神宮とか皇居みたいだな。」
大都市の中にこれだけの規模で緑が広がっていたらそう思うだろう。
快速電車は、2つとなりの停車駅に滑り込む。
「ここ浅原には浅原駅が2つ有ります。神応鉄道の。」
「「は?」」
「冥牧本線と信蒼麒線が使う浅原駅と、この南蒼本線、神温線、蒼明地下鉄大南臨空線、浅原電鉄本線、浅原電鉄佐伯線が、乗り入れる浅原駅があるんです。
冥牧本線側は北浅原か浅原北口と呼ばれ、この浅原駅は南浅原か浅原南口と呼ばれています。
浅原電鉄本線が両駅を結んでいますが、浅原電鉄の案内上は、こちらを浅原。
もう一つを神鉄浅原とか冥牧浅原と呼んでいます。
神応鉄道でもこちらが南北浅原。もう一つを東西浅原と称しています。」
なんとも不思議な町である。
列車が浅原市街地を出ると、一気に車窓はのどかになる。
「すげーのどか。というかすげー畑。」
「ここはから送火原まで、こんな景色です。」
列車が入ったのは翁原から嫗ヶ丘に広がる庵村。ものすごいのどか。というか。
「遅くね?」
「庵村内は制限速度30km/hなんです。」
「「は?」」
原付の法定速度でとことこと列車は行く。
あまりに何も無く、代わり映えもしない景色に寝てしまった旅人二人と高松であった。
それでいいのか社長よ。
3人の耳に車内放送のはじめを知らせるメロディが聞こえる。
『ご乗車お疲れ様でした。まもなく終点佐伯中央に到着です。お乗り換えのご案内です。』
「南蒼本線はここで運行系統が分かれます。」
『10番線到着。左側のドアが開きます。危ないですので、列車が完全に停止するまでお席を離れないようにお願いいたします。
本日は神応鉄道南蒼本線をご利用いただき誠にありがとうございました。』
列車は特徴的な建物に入っていく
「ここが、紅蒼大州南部州の中枢佐伯市です。」
ここで南蒼本線編は終わります。話の中では南蒼本線はまだ続いているように書いていますが、設定上、この先建設中のため、今回はここで南蒼本線編が終わりなんです。
そいでもってここだけの話、この南蒼本線は当初、蒼明南蒼間と波香居滝周辺しか設定が出来ておらず、後は駅名だけでした。もちろん、終点の佐伯もどういう町かすら設定が出来ていません。
蒼明駅から伸びる3つの“本線”の中で一番設定が出来ていない関係で、南蒼佐伯―波香居滝間と波香居滝以南は街の情景すらイメージが大変です。
とあるゲームをお持ちの方は波香居滝地区と、蒼明地区はこういう感じなのねとわかるようにいま検討中ですので。




